一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

280   捨てにゆく黒猫ぬくし木下闇   多可

2011年06月18日 | 

20年ほど前まで、我が家の近辺は捨て猫が多く、しばしば段ボールに数匹入っているのを見かけた。勿論見かけたからといって、そのまま見て見ぬ振りする以外方法はないのだが、2、3日経つとモヌケの殻になっているから、ほとんどがカラスやフクロウなどの餌食になっているのではないかと、想像している。しかし、中には生き残っている猫もいて、森の中で逞しく暮らしている。

 

最近、捨て猫が減ったのは喜ばしいのだが、避妊処置が進んだからかもしれないし、回りが開発されて捨てにくくなっただけかもしれないし、理由は判然としない。

 

さて、木下闇(このしたやみ、こしたやみ)は、単に下闇とも言う。夏木立の鬱蒼とした昼なお暗い様子を言う。

 

そんな奥深い森に、生まれて間もない黒猫を捨てに行くという。飼い猫が産んだのか、野良猫が産んだのか、定かではないが、捨てる罪悪感、生き延びて欲しい希望など、作者の心の揺らぎが「ぬくし」に籠められている。

 

蜘蛛の子

 

コメント
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