でで虫は、かたつむり(蝸牛)のこと。童謡にもあるが「でんでんむし」、などとも言う。正式名はマイマイ。日本には、マイマイが500~800種類もあるという。水中の貝と同族だ。
湿気を好むかたつむりが、欄干を行くのも不思議な気もするが、田舎や森の中の橋などを想像すればいいだろう。
「早さ」といっているが、時間の「早さ」ではなく、速度の「速さ」が正しい。しかし、昔から「早さ」は、時間にも速度にも使われてきたのだろう。虚子の句の「流れゆく大根の葉の早さかな」も「早さ」になっている。
作者も虚子の句に倣ったのかもしれない。
尚、「おそさ」の場合も、速度の「遅さ」と時間の「晩さ」があるが、「晩さ」はほとんど使われていないようだ。
スイレン(睡蓮)