夜に散歩していたら
前方にマグリットの絵から抜け出たみたいな人影が。。。
山高帽を被った長身の黒いシルエット。
こういう男性って
今ではもう昔の映画の中以外、滅多にお目にかからない。
探偵にでもなったような気分で、歩きながら後ろから一枚カシャ。ブレブレ。
我ながらアヤシイヒトになってる。
どうやら、背の高いご年配の方みたいなのだけれど
足が速くて全然追いつけない。
どんどん遠ざかるマグリット的なヒト。
夜だからこんなに黒いシルエットなのよね?
この世のひとだったのかしら。
フシギな空気の夜の散歩でした。
ブレブレの探偵的一枚。
うちのコトリたちの餌の残りを毎朝すずめたちに撒いている。
毎日すずめたちがやってきて、
ほとんどはチュンチュン可愛らしく鳴きながら平らげてしまうのだけれど
雨が続いてしばらく残っていたらしい鳥の餌から・・・
なんと!きれいなきみどりの芽が出て伸びてきた!!
コンクリートのすみっこに出現したキレイに並ぶキミドリのちいさな草。
これはこれは・・・!ミニ盆栽とかに使ったらかわいいかも~。やらないけど(笑)
鳥の餌って、アワ・ヒエ・キビなどの生きてる種子なのよね。
ちゃんと新鮮なんだなあ。改めて感心しました~。
大きな歯車 ←という記事を以前書いたのですが・・・これはその後日談です。
子どもゴコロに、もう会えないひとになってしまったのだ と封印した伯父と
とうとう再会を果たすことができました。
母の姉、だいすきだった「ちゃこのおばちゃん」が亡くなって40年。。。
その伴侶だった伯父との40年振りの再会。
父と姉とわたしで伯父の住む町へ。
見上げるような大きなひとだった記憶の中のおじちゃんは
89歳の、すっかりちいさなおじいさんに。
子どもだったわたしたちだってすっかりおばさん。(笑)
にっこり笑う笑顔は全然変わらず、
わたしは一瞬にして8歳の子どもの気持ちに。。。
寡黙な印象だったおじちゃんなのだけれど・・・しゃべるしゃべる!
きっと伯父にしても封印されていた過去が
突然目の前にきらきらと溢れ出していたのでしょう。
わたしが生まれた当時、伯母夫婦の営むつり池の家に同居していた我が家族。
サラリーマンだった父は週末にはつり池を手伝っていたそうだ。
ふたりが、当時のお客さんの話に花を咲かせているのを見ていて、
ふいに今更ながら 『そうか、ふたりは元義兄弟なんだ・・・』と気づく。
当たり前なんだけれど、考えてもいなかったんだなあ。
伯父は、驚くほど記憶もしっかり定かで
亡き伯母との出逢いの想い出話や、
伯母亡き後のスピード再婚の経緯など
謎だったこと、知らなかったことがすっかり陽の光のもとに融けだし、
とある午後のひととき、なんだかとてもやわらかな時間を過ごすことができました。
あれからの40年、伯父がしあわせでよかった。
昔と変わらない穏やかなそのお顔をみれば、
再婚した女性と、幸せな時間を重ねてきたことがよくわかります。
いつまでも共に元気でいてほしいものです。
懐かしいおじちゃんとの再会の時間は
一瞬で消える虹の中に身を置いていたような・・・
フシギでかけがえのない温かな時間でした。
今生で逢うことの叶う 逢いたいひとには
何をおいても、逢っておくべきなのですね。
どこで暮らしているのか、所在がわからなくなっていた伯父。
こうして再会の道へ橋をかけてくれた幾つもの偶然に感謝です。
そして、空から引き合わせてくれたに違いない亡き伯母と母にも・・・。
「わたしに会いたいと想ってくれるひとがいたやなんて・・・ほんとにうれしかった。」
おじちゃんが、最後にしみじみと言った言葉が
わたしのこころに沁み込んで、一生の宝になりました。
そして、この40年の間に「徳島のお寺」としか
誰にもわからなくなっていた伯母の納骨されたお墓の場所も
ついに知ることができたことも、大きな大きなギフトです。
ぐるりぐるりと回るみえない大きな大きな歯車。
あいたいひとには、あえるように
知らぬところでそういうふうに なっているのかもしれません。
これからも、良い前兆をみつけたら・・・!
逃してしまわずに両手でだいじに掴まえよう。
姉から 夕焼けすごいよ と送られてきた写メ。
横須賀の空。
なんかこわいような空だなあ。
数日前はこっち。
この時期、空が次々と顔色を変えます。
おねえちゃん、また送ってね~。
姉と従妹と一緒に鳥取砂丘のすぐお隣に建つ「砂の美術館」へ。
従妹に数年前「アフリカ編」の写真を送ってもらってからずっと来たかったのでありました。
4年前に来た時は会期外だったようで、展示は見れず(泣)
それでも、予告編みたいに屋外にひとつだけ置かれた砂像に圧倒されたものでした。
今期のテーマは「ドイツ」。
ドイツの歴史、ベルリンの壁の崩壊、おとぎ話の世界などなど
見事な砂像を一挙に観覧することができました。
白雪姫
ハンメルンの笛吹き
お城などなど
素晴らしい作品が体育館のような屋内に所狭しと並んでいます。
会期が終わったら壊してしまう期間限定アート。。。
儚さがこれまたうつくしいのですねえ。
海外から屈指の砂像彫刻家の方々を招き、
日本の砂像彫刻家・茶圓勝彦氏が総合プロデュースされているとのこと。
制作中の様子(パネル写真より)
砂丘と共に、ここ「砂の美術館」は、すっかり観光スポットになっているようですね。
それにしても、何しろ「砂」のアート。
個人的には、砂丘をバックに屋外にでで~~んと立っている砂像を観たいものだなあ・・・なあんて。
それはヨクバリというもの。
作品の保持、観光客の快適さなどから屋内となったのでありましょう。
ひとつだけ屋外のテントの下に。やっぱり自然光は違うなあ~。(まだ言ってる)
砂の美術館の上階から庭に出ると、広大な砂丘が一望できます。
今回は砂丘を歩いて登りはしなかったのだけれど
鳥取砂丘を訪れる機会があれば、ぜひ一度「馬の背」を越えて海まで歩いてみてください。
砂丘の向こうには、目の覚めるようなヘブンリーブルーの海が待っています。
結構な運動量なので、暑い季節に訪れる方は、熱中症にご注意を!
*「砂の美術館」今会期は2016年1月3日まで。