なぜだか、ブラジルを思わせるヒカリ。
行ったことないんだけれどね、ブラジル。
このビルの階段の踊り場、すきだなあ。
ここは、もちろんブラジルではなく
東京は蔵前。
この辺りにはこだわりのすてきなお店が点在していて
第一土曜日に「月イチ蔵前」というイベントが開催されている。
誘ってくれたともだちkさんは、街歩きの達人。
彼女お薦めの「Salvia」さんへ。隅田川の眺めがすてき~。
そしてお隣は以前高野寛さんのLIVEでもお邪魔した「Naot」さん。
イスラエルの靴屋さんです。
足のよろこぶ靴が並びます。
古き良きもの。新しき良きもの。
蔵前界隈はいろんな時空が調和して混在するふしぎなまちです。
ブラジルもね?(笑)
四季折々。
季節の真ん中よりも
その気配がちょっとだけ見え隠れする時期がとてもすき。
春の気配。
夏の気配。
秋の。冬の。
一番すきなのは春の気配。
日に日にお日様の角度が上がってくると
ココロの奥の氷も溶け出す。
次にすきなのは夏の気配。
陽射しだけは真夏のように鮮やかで
街に吹く風は 高原の草花をたった今 撫でてきたような涼やかさ。
中川李枝子さんのエッセイ「子どもはみんな問題児。」
あったかい本だなあ。
子どもって、正に生命力のかたまり。
子どもたちへの愛情に満ち満ちた眼差しで書かれたこの本。
帯に書かれた宮崎駿監督のコトバ、
「この本こそ 子育て中の新米ママの味方だと思いました」この言葉に尽きます。
そして、子育て中の親だけでなく、おじいちゃん、おばあちゃん
保育者、子どもにかかわるすべてのオトナに読んでもらいたい本ですね。
「抱いて」「降ろして」「ほっといて」
子育てにはこの三段階がある と著者。
末っ子の子育て最終段階にいるわたし。
このくだりに、痛いほどつくづく共感します。
子どもが「抱っこして」と甘えてくる時期は
ばたばたと忙しすぎて瞬く間に過ぎてゆくもの。
気がついたらあっという間に大きくなって、
この手を離して思春期に突入してしまう。。。
毎日が慌ただしくて、その幸せをじっくりと噛みしめるヒマもないままに
気がつくと通り過ぎてしまう「抱いて」の時期。
今、正に真っただ中にいるお母さん!お父さん!
過ぎ行く時間をたいせつにたいせつに
目いっぱい小さなその可愛さを味わってほしいなあ。
ベビーカーを押して歩いていた若き新米ママの頃
見知らぬおばさんやおばあさんに
「たいへんでわからないと思うけれど、今が一番いい時なのよ~」
と何度となく話しかけられたことを思い出します。
おかげさまで、そうなんだ~?目が回りそうな日々だけど、今が一番いい時なのね?
と、ちょっと歩を緩め
気持ちを10年先に飛ばして
俯瞰から自分と子どもたちを眺める余裕が持てたように思います。
そして、しっかりと子育てを終えた大先輩たちが輝かしく頼もしく見えたものです。
あれから月日が経ち、あの頃の大先輩ママさんたちのコトバをひしひしと実感する今、
わたしにできることは、あの時にいただいたコトバのバトンを
新米ママへと手渡すこと。
機会あるごとに「たいへんよねえ。おつかれさま~。
でもあっという間に大きくなっちゃうからかわいい今の時期をたのしんで!」
とコトバをかけるようにしています。
おせっかいでもいいんです。
わたしが昔そうして気づかせてもらったように
もしかしたら、ほんの束の間ふと立ち止まってゆったりできる時間が
生まれるかもしれません。
この本は、正に今、真っただ中にいるお母さんに
優しく差し伸べられたあたたかな手。
17年間保育園の先生であり、母であり、著名な児童文学作家である中川李枝子さんからの
あったかいメッセージ。
新米ママさんたちには、ぜひキャッチしてほしいものです。
そして・・・
住民の反対で白紙に戻される保育園建設の報道が続くこの頃・・・
こんなニッポン、かなしいことです。
今のオトナもかつてはみんな子ども。
もう少し「小さな子ども」に寛容な社会でありたいものだなあ、と思います。