配偶者の母親が骨折で入院しているので、大学病院に出かけました。
義母に買い物を頼まれて病院の売店に出かけたところ、リコーダーでバッハの協奏曲が聞こえてきました。
こんな場所で、バッハもあるまいと、思っていましたが、いつもはごった返している待合室兼ホールで普段は看護師さんやドクターなのでしょうか、リコーダーの種類も何本がありましたが、間違いなくバッハでした。
その日の通院や入院している人、患者のお見舞いに来ている人、みんな柔和な表情をしてバッハに聞き入っていました。
私自身も、思わず聞き惚れて立ち尽くしていました。
私自身が、末期のガンで入院していてこんな場面に遭遇したら、なんてバッハはすごいのだろうと立ち尽くしていたかも知れません。
バッハのいわゆる名演奏と言われる何枚ものCDやレコードがありますが、目の前のリコーダーで演奏している他愛もない旋律が、たとえようもない天上からの音楽に聞こえました。