アリススクールコンタクトと書いても、アマチュア無線が趣味の方でも、ごく僅かの方以外はあまり知られていないと思います。
ましてや、普通の生活をしていて、国内的にはCOVID-19の蔓延下であり、国際的にはロシアのウクライナ侵攻中では「なんだそれ?」の世界だと思います。
私が初めてISSを見たのは、息子達の保育園の送り迎えをしていた頃、仕事の都合で迎えの時間に遅れ、仕事場から保育園に自転車で着いた時に息子達二人だけが残っていました。
自転車で3人乗りをしながら、南天の空を見上げると1等星よりも光る光跡が見えました、あれがISSだなと初めて気がつきました。
その当時は、自宅と仕事場と保育園の三角形の中を、自転車で回っているような毎日で、アマチュア無線の趣味もQRT状態したが、ISSを観てそんな日常に希望が見えた様な気がしました。
ISSをNASAが中心となり各国の協力で宇宙空間で組立てから20年余りの時間が経過します。
NASAは教育プログラムの中で、世界中の子供達に搭乗員とアマチュア無線を通じて科学的な知見を広めるために、このプロジェクトを実施しています。
今回は日本では106回目になり、今までは小中学校や高校それにボーイスカウト等で集合会場で実施していましたが、今回はCOVID-19の蔓延下もあり、日本で初めてのオンライン形式でNA1SSの宇宙局と8J1KSCの小学生17人の地球局を経由してのオンライン形式で実施されました。
2年前の小学校での運用時にボランティアで関わって以来でしたが、今回は無線従事者免許の関係でオペレータとしての参加になりました。
今回は1月からの準備から始まりましたが、ロシアのウクライナ侵攻やISSの搭乗員の引き揚げ発言(真意の所は不明・・・)に加えて、アンテナとタワーの設営、交信前夜の東北の地震とが重なり、当日はISS追尾用アンテナシステムの不調(地球400Km上空を時速約28,000Kmで飛んでいるので、ISSを基地局から正確にX軸Y軸方向にアンテナを向けなければなりません。)で3人がかりで人力で方位計算をして追尾しました。
途中電波の途絶もありましたが、17人の小学生の質問はなんとか無事終了しました。
私自身も半世紀以上もアマチュア無線の趣味を続けてきましたが、小学生の時に初めてBCLで外国の放送局を聞いたときや、アマチュア無線局を開局して初めてオランダのアマチュア局と交信したのと同じくらいの感動を今回の体験で古稀近くなって感じました。
参加した小学生の皆さんが、電波の不思議さとか、アマチュア無線に興味をもっていただけたら嬉しいですね!!
協力していただいた皆さんお疲れ様でした。