現代に生きていて良かったと感じられる本。
現代の視点で見ると、昔の医療技術は悲惨なものだった。信仰、思い込み、
妄想等々、助かりたいという気持ちが色々な毒物に手を出す結果となる。
例えば瀉血という行為は、最近まで治療の常識として行われていたらしい。
また医者も消毒という考え方が無く、不潔な環境の中で手術を行っていた。
とにかく、これでもかというくらい様々な事例が紹介されていて、時々気分が
悪くなるような事例もあった、当時の最新療法で常識的なものであっても、
効果は期待できないものが多かった。治療の情報が簡単に入手できる現代に
おいても、相変わらず怪しい民間療法があるが、当時に比べるとまだマシかも
しれない。逆に情報があり過ぎて、医者への信頼感が薄れているような感じが
あるのも事実だ。過去の医療技術の歴史や教訓に学んで、多くの医療情報の
中から、ある程度は自分で選択できるようになっておきたいと思った。
この本を読んで今の時代に生きる幸運を感じたが、でももしかすると
この本を読んで今の時代に生きる幸運を感じたが、でももしかすると
100年後の人達も、現在の医療技術を見て同じ感想を持つかもしれない。