介護ケアマネジャーの日常を描いたノンフィクション。
著者は、20年以上もケアマネジャーとして働いており、68歳になるが未だに現役。 本人は決して有能なマネジャーではないと認識しているが、この仕事にやりがいを感じて続けている。
この仕事に纏わる様々なエピソードが紹介されているが、ほぼ全編人間関係の話。(このシリーズは、ほとんど人の話ばかりだが) 著者も何度も人間関係のトラブルに巻き込まれているが、お世話する老人達や利用者との関係よりも、同じ仕事の同僚たちとの人間関係やパワハラの方が心身への負担が大きかったようだ。 介護の困り事を解決するのが仕事なのに、自分が困り事を抱えていては、良い仕事ができるはずもない。
介護は厳しい仕事と聞いていたけれど、本業以外のところでは普通の会社員と同じ。悩み事は変わらないのかなと思った。介護スタッフの優しい笑顔の裏は、結構ドロドロしているのかも。
将来、介護される立場になったら、この本で読んだ裏事情は知らない振りをしておいたほうが良いかもしれない。