日常の仕草の些細な一面に目を留めて、大きな過ちへと発展することを未然に防ぐことが私たちの務めだ。私たちは常に目を光らせて、たとえどんな小さな変化であっても見落とさないよう身構えておかねばならない。身なりを整えてこそ、心も正しく前を向いていることができるというものだ。余計なお世話と思われようが、大人として言うべきことはしっかりと言わねばならない。
段差は躓きの元だ。些細なところから始まって、やがて大きな犯罪へと巻き込まれていく。そのようなブロックを発見次第、断固たる措置を講じる必要がある。未熟な目から見ればつまらないことに思われるかも知れない。しかしながら、大人として広い視野を持ち、多くを経験してきた立場から、未来あるものを間違いのない道へと導いて行くことは、私たちに課せられた崇高な使命と呼べるだろう。手遅れになってからでは遅すぎる。一切の疑いを挟むことなく、私たちの声に素直に耳を傾けてほしい。厄介な犯罪に巻き込まれることなく、まっとうな大人へ成長するよう厳しい目を向け続ける。どこまでも妥協なき姿勢で自分たちの仕事に誇りを持って当たる。
すべては子供たちの未来のためなのだから。
「悪い子はいないかー? 何だ、その頭は!」
「コーンフレークです」
「よし! 朝食はしっかり食べなさい!」
「悪い子はいないかー、頭出しなさい」
「ロックマンです」
「eスポか? 頑張れ!」
「はい、頭みせてー。何だそれは!」
「ブロック塀です」
「おーそうか。堅実にな」
「悪い子はおらんかやー。お前それは何だ!」
「監獄ロックです」
「ロックか。いいじゃないか!」
「違反してる奴はいないか? 君は?」
「オンザロックです」
「そうか。飲み過ぎには気をつけろよ」
「悪い子はいないかー? 何だお前は!」
「アジカンです」
「ロックか! フェスでも行ってこい!」
「ちょっとお前の頭は何だ!」
「7ブロックです」
「おー、ナイス・チャレンジ!」