眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

勝手がわからないラーメン屋

2023-06-05 05:48:00 | コーヒー・タイム
 エプロンを外し歩き始めた夕暮れの街は少しだけ雨が降っていて、傘をさす人ささない人がそれぞれに歩いていた。尾道ラーメンは手堅かったが新しいものを求めて東へ向かった。
「通常より多少混んでいます」
 グーグルを頼りに到着したうどん屋はシャッターが下りていた。

(本日定休日)

 空腹のまま歩き続ける。興味のあるラーメン屋があったが、店頭に掲げられた看板の煙草愛に圧倒されて逃げ出してしまった。もう一件のラーメン屋は定休日だった。新なにわ筋から南へ東へと進んで行く内に、気がつくとアメ村を歩いていた。

「煮干しセット、半チャーハンで」
「食券を!」

 千円札は何度も投入口から戻ってきた。今まで財布の中で眠りすぎていたせいだ。シェフは一人。僕が食べ終わるまでに1組の男女(夫婦だろうか)が訪れた。

「ごちそうさまでした」
「丼をカウンターに上げて!」

 近頃は何となく外食すると軽く千円飛ぶ。1時間分の賃金など一瞬だ。(それでさえ満足するには程遠い)家で味噌汁にもやしを入れて食べた方が体には良さそうだ。地下街への入り口は工事中のため閉鎖されていた。西から回らなければならないようだ。体調が冴えなくても、コーヒーくらいは飲まないといけない。

コメント
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