
「悼む人」 R15 堤幸彦監督 ×
天童荒太原作の小説を映画化しました。
事故や災害などで不慮の死を遂げた人々を「悼んで」旅を続ける青年靜人と夫を殺した妻倖世がその青年と共に旅をする姿を描きました。
靜人(高良健吾)は、ある事故現場で「悼んで」いたときにフリーライターの男(椎名桔平)と出会います。「無関係の他人の死を悼んでいる」という靜人に興味を持った男は靜人の家庭を訪れガンで余命わずかな母親(大竹しのぶ)と対面します。母親から靜人の生い立ちを聞き、ますます興味を持つのでした。一方、夫を殺してしまった倖世(石田ゆり子)も靜人の行為に救いを感じ、一緒に歩くようになるのでした。
誤った報道で傷つく被害者の姿や、夫の暴力に苦しむ女性の問題、父親に捨てられたと思っている男の苦悩、そしてガンで死のうとする人などそれぞれ重いテーマが分散してしまった感があります。
もう少し絞り込んだ方が分かりやすくなったのではないでしょうか。田舎の医師役の戸田恵子の方言が大変上手でした。
タバコは、冒頭で聖なる存在の靜人に対し、邪悪な存在の代表のように描かれているフリーライター役の椎名桔平が喫煙しました。(×)その後心境が変化すると喫煙場面はありませんでした。