資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格、2年前倒しで達成しました、これからはジャンルに関係なく、徒然なるままに書いていきます。

重い飛行機がなぜ浮くか~ベルヌーイの定理

2018年01月11日 | ガス主任技術者資格とその活用
て、図解 科学の大理論―眠れなくなるほど面白い
クリエーター情報なし
日本文芸社

 車中で読む本として、コンビニで買った本である。科学のいろいろな法則が例え話を入れて書かれているようだった。「ようだった」というのは、この本は透明のビニールの帯で綴じられていて中が見えなかったからだ。

 また、私はガス主任技術者試験の講師をしている。基礎理論科目の物理化学法則の解説は難しい。何とか例え話を入れてわかりやすく解説もしたい。それもあって購入。

 さて、初回は、物理の世界、運動と熱・電気エネルギーのうち、「ベルヌーイの定理」。ベルヌーイの定理と言えば、流体に適用される。都市ガス工業でいえば、都市ガスの流れや摩擦損失あたりだ。また私は学生時代、土木工学が専門だったから、こちらは水理学、つまり水の流れを研究する。この中の基本的な公式がベルヌーイの定理である。

 ベルヌーイの定理は、運動量の保存則から導かれる。位置エネルギー+運動エネルギー+圧力エネルギーの合計はどこまで行ってもは変わりがないというもの。もちろん実際には摩擦損失やどっかにいってしまうエネルギーもあるから、そうないかないが、理想的には、エネルギーは保存される、というもの。

 そして、位置エネルギーと運動エネルギーの関係や圧力エネルギーと運動エネルギーの関係から流速や流量を測る計測機器がある。前者はマノメーター、後者はオリフィスなどだ。運動エネルギーは、1/2・ρ・V2乗 で、たいがいルートを開いて計算し、圧力や位置エネルギーとの関係から計算結果を出す。と、これは基礎理論の試験問題対策なんだが、この本はちと違う。

 飛行機の翼は、断面で言うと、上側が凸になっている。ここに空気の流れが入ると、上側のスピードが速く、下側は遅くなる。すると、圧力エネルギー+運動エネルギー=全エネルギーは保存されるから、上側は運動エネルギーが大きい分、圧力エネルギーが小さくなる。下側が逆だ。そのため圧力の高い方から低い方へ、つまり下側から上側に向かって「揚力」が働く。これが飛行機を宙に浮かす働きだ。

 駅のプラットフォームに立っていて、電車が通過すると、電車側に引っ込まれそうになる。これもベルヌーイの定理だそうだ。結構面白いことが書かれている本だ。この本の例え話、また書きます。

コメント
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