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増補版 太平洋戦争通史 ―開戦決定から降伏調印まで一三七九日の記録― |
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文芸社 |
昨年11月の戦史検定試験の会場で買った書籍、「太平洋戦争通史」、少し読んでツンドク状態だった。最近、再び読み始めた。そして約400頁を読み終えた。この本、開戦から終戦までを、時系列で、1日が1ページ程度、淡々と描かれている。インパール作戦も、ガダルカナル島も、ペリリュー島も、硫黄島も、日付けに従って特段、感情も入っていない書き方だ。筆者は、この書籍、太平洋戦争の目次だ、と書いている。
最初の章は、日本軍の快進撃、読んでいてテンポよく読める。そして、ミッドウエー戦で、日米の攻守が入れ替わる章。さらにアッツ島の玉砕、山本長官の戦死あたりからは米軍の反攻の章になる。最後は、戦争の帰趨が決した後の戦いの章と続く。後ろに行くにつれ、戦死者がだんだん増えてくる。死者の桁が大きくなってくるのだ。最後の章は、まともな戦いではない。一方的に死者を出している。特攻が始まったのもこのあたり。
途中、自分の知らない島の名前なども登場している。一応、戦史検定初級ホルダーなんだけどね。旧日本軍は、この当時、西太平洋のほとんどの島に進出していたのだと思う。まだ知らない海戦の名も登場する。知らない空母も登場する。いくつか新しい知識を得た。
何か所か気になったことがあるが、そのうちの一つを書こう。旧日本軍の「戦果報告」だ。負けた戦いも大勝利のように報告する。大本営発表!!だ。台湾沖航空戦は、大した成果もなかったが、「空母11隻撃沈、8隻大破」という戦果報告だった。国民は狂喜した。そして、軍はまだまだいけると判断して、戦争を続けた。これが正しい情報として入って入れば、もっと早く終戦を迎えられただろう。死者ももっと少なくて済んだだろう。
これで11月は中上級に挑戦できる。書籍の内容も、すぐ忘れるから、試験前には、もう一度読んでおかないと。戦史検定はこちら。