日銀は昨日の金融政策会合で新たな追加金融策として初のマイナス金利導入を決めた。
現在欧洲中央銀行が採用して居るが我が国では初めての導入です。
マイナス金利とは分かり難いが、簡単に言えば預ければ手数料を払わせばならないシステム。
銀行に預けて利子を稼ぐのが常識ですが、預けると手数料を払わねばならないとはどうも判り
づらいですね。
民間銀行が日銀に新たに資金を預けると年0・1%の手数料を支払ねばならなくなった。
これで民間銀行は日銀にカネを預けると損をするので、企業に積極的に貸し出すに違いない
と言う思惑です。
国債の大量買い入れも手詰まりになり、打ち出した奥の手の奇策がこのマイナス金利です。
日銀は貸出金利低下で消費・投資に良い影響を与え、物価上昇目標2%達成や企業投資も
拡大するソロバンを弾いている様です。
しかし民間銀行としては困った事になる恐れが出て来た。
日銀が頼りの預金先であったのが手数料を取られると、銀行収益の圧迫する恐れが出て来
企業への貸出拡大ではなくなるのではないか?
民間銀行はマイナス金利を貸出金利に転嫁するのではないか?
この決定に9人の政策委員の内5人が賛成4人が反対と言う苦渋の選択であった様だ。
現在日銀は長期国債を年80兆円買い入れて居るが政府が発行する国債とほぼ同じでこれ
以上の国債購入は無理の様です。
なお会合後発表された展望リポートで、2%の物価上昇目標達成時期を16年度後半から
17年度前半に先送りしたとの事です。