kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

成長できるか

2012-12-14 | 陸上競技
水曜日、この日は通常練習の予定でした。前日の卒業生の話を聞いてどれだけ意欲的になれるか。この部分が大事だと思っていました。練習日誌を見る限り、かなり変化がある者がいました。この変化が1週間以上続いて本物になれば今後のチーム状況は大きく変わると思います。楽観的に考えているわけではありませんが、変化が見られたというのは今後のレベルアップのためには必要不可欠です。「本物になれば」面白いことになると思います。

午後の練習には野球部の選手も参加することになっていました。だからといって特別な練習をするつもりはありません。普段通りの練習を行いました。残念ながら放課後は会議が入っていました。少し役職が付いたのでそれに伴い様々な会議に参加する羽目になっています。生徒を良くするためには学校自体を良くしないといけません。これも大事な役割だと思っています。そのため練習は選手に任せることに。サーキットから始める予定だったので3年生に練習に来てもらって手伝ってもらうことに。細かく指示は出しませんでしたが「始めてやる者に伝える」という作業をする必要があります。今までは自分たちが教えてもらっていた部分がありますが、今後は他者に伝えるという作業が必要となってきます。少しずつの成長を期待したいですね。

私が練習に参加できた時にはハードルの準備が終わったところでした。普段よりも時間がかかっていますがこれは仕方ない部分です。が、ここからが問題。実際にハードル走を行ったのですが全く足が合いません。ハードルインターバルの設定が上手くできていないのです。一番恐れいていたことです。ある程度予測はされていたのですが・・・。理由は明白です。「2年生に任せていたから」です。これまでの準備、上級生が距離設定などを把握していてその状況で下級生に指示を出していました。下級生はスティックやマーク、ハードルを運んで置くだけ。それぞれの距離がどうなっているのか把握していません。これが「他人任せ」というところです。実際に練習をするときに「誰かがやってくれるだろう」という気持ちがあるからこのようなことになるのです。全く練習になりません。

適当にハードルを設置してそのままやっても意味がありません。それぞれの距離には意味があってインターバルの走りの中でも意識することがある。途中途中で無理やり足を合わせるようでは動き自体も変わってきます。この状況でどのようにするのか?激怒です。「自分たちの責任」を果たせていないからこのような状況になる。人に頼るだけではなく自分でやらなければいけないということが分かっていません。怒りましたがこの状況で1年生にどうにかできるわけではない。今までの「甘さ」がこのような結果につながっているのですから。

前日に卒業生の話を聞いて「意欲」が非常に高まっています。これは見て取れます。そして翌日にこのミス。「昨日話を聞いたのにこの状態は・・・」という気持ちがあるといえばあるのですが、どうにもならないと思っています。理由は明白。話を聞く前の段階でできていなかったらです。話を聞いたから「気持ち」が変わる。意欲が高まる。しかし、意欲が高まる前の段階で「誰かがやってくれる」と思って生活をしていたのですからその「つけ」が必ず回ってきます。やろうと思った瞬間があってもその前にきちんとできていなかったのだからいざというときにできるはずがありません。怒りは示しましたが「今」は仕方ないことです。今後同じようなことがあったら許されませんが、失敗をすること自体を責めているわけではありません。失敗をした理由がきちんと分かれば今後につながるのです。

諦めてタイヤ走に変えました。この時点で一人足首が痛いということで練習に参加できませんでした。うーん、これも同じですね。一番変化が見られた選手がこの時点でリタイヤ。この半年間同じようなことの繰り返しですね。走れるようになってきたらどこか痛める。また元の状況に戻るを繰り返しているので持っている力を伸ばしきれていません。「変化」があったとしてもその前の段階の「準備」がきちんとできていないからだと考えています。この状況を繰り返していたら本人も競技自体が楽しくなくなってしまいます。もう一度取り組みを見直さなければいけません。3年生が残ってくれていたのでひたすらエアロバイクを漕ぐことに。その間ほとんど私は声掛けをしませんでした。自分の意識でこの部分を乗り越えないといけないからです。

他の者はタイヤ引きが終了してから往復走を実施。前日の卒業生の話を聞いていたので意図的に走らせました。当時の練習はオーバーワーク気味にやっていました。通常通りの練習ではインターハイに届く可能性は低かったからです。必死になって取り組むことを覚えさせるためにも「がむしゃら練習」が中心に行われていました。今考えると恐ろしい限りです。でもこの状況を超えることができたらから「心」が大きく成長したと思っています。今の選手には「何が何でも」という部分が不足しています。この感覚を身につけさせるためにも必要な刺激だと考えました。往復走を5往復させましたが、なんとなくでした。この状況では絶対に変わらない。3年生も練習に参加していたのですがこの半年間、「絶対にやってやる」という雰囲気がなくなっていました。「仕方ない」という気持ちがどこかにある。この状況で進学させるわけないはいきません。1年生エースも優しすぎます。他人にも自分にも優しい。この性格を変えていかない限りは上のレベルでは戦えないのです。越えることができるのは「自分だけ」です。苦しい場面で自分自身がどのように感じてどのように動くか。
気迫らしきものが感じられなかったのであと数往復追加。がむしゃらに走る。ここが大事です。技術的な練習も大事です。スピードが鈍ったら動きも変わるかもしれません。しかし、いつもいつもきれいな練習をするだけでは「最後の一押し」ができない気がしています。卒業生の話を聞いてこの数年自分自身も「甘い」部分があったのかもしれないなと感じました。殻を破るための練習が不足しています。強制的にそのような状況を作り出す必要があるのです。

終了後、さらにその場でサーキットを行いました。動かない状況で自分の意志で動かすことの大切さを感じてもらえたらと思ったからです。苦しいから終わりではなく、そのなかで本当にがむしゃらになってやっていくことで見えてくるものがあると思います。必死になる経験が少ないですからその状況を設定するのも必要なことだと思います。ここ最近は本当にスマートな練習が中心となていましたからかもう一度「原点」に帰っていきたいと思います。

その後、個別に話をしました。これは基本的に省略(笑)。練習ができなかった者が「みんなが走っていて自分だけ走れなかったのが悔しい」と言っていました。これまでの意識からは変わってきているのがうかがえます。これが本物になれれば・・・ですね。

色々な意味で成長が見られる一日でした。課題も浮き彫りになってきています。克服できるように取り組んでもらいたいですね。
コメント
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