国体〜跳ね返される〜

今回の愛媛国体、指導しているNが参加しました。結果は12秒72。力を出すことが出来ませんでした。周りからすれば「なんなんだこの記録は」と批判されるかもしれません。本人は必死にやっています。私の責任だと思っています。調子的にはここ最近で1番良かったと思っています。これまで出来なかったことが少しずつできるようになってきた。それだけで随分違うと思っていました。

最大目標が12秒2台、悪くても12秒3かなと。それくらいの仕上がりだったと思います。それが向かい風と寒さがあったとはいえ12秒72。シーズンの中でこれほど満足の出来ない走りはなかったのでは？

この場に立たなければ分からないことがあります。よほどの力がなければこの場で戦うことはできない。簡単なことではない。とはいえこの記録は本人としても悔しさが残ると思います。

前日練習も当日の練習もかなり良かった。逆になぜこの記録になったのかが整理が出来ませんでした。やりたい動きはできていたと思います。それでも大きな壁に跳ね返される。何度も何度も跳ね返されてきた壁に。この舞台で力を出させる。そのためには圧倒的な強さが必要になる。やはり12秒3でこの舞台に立っても相手にはしてもらえない。

今回、15m区間までと70m以降はある程度戦えたと思います。が、その間の距離が課題。まだまだ全体の流れができません。繰り返しますがこれはNが云々ではなく私自身の責任だと感じています。せめて自己記録に近い状態で走らせたかった。そうすればラウンドを進むことができた。それだけは確か。

レースの中に今後の大きなヒントがありました。これをこの場で経験できたというだけで次につながると信じます。そうでなければここに来た意味がなくなる。悔しいという言葉ではこの感情は言い表すことができない。自分の力のなさを痛感しました。ある程度の事は出来るようになってきたと思っています。さまざまなタイプに対応できるようにはなっている。しかし、それだけでは足りない。

上手く表現できません。情けない話ですが。今回の事でこちらも覚悟を持たないといけないなと感じました。まだまだ甘い。選択と集中だと思います。どこにエネルギーを注ぐのか。ここは今後の指導に関してすごく大切になるのではないかなと感じます。

跳ね返されてしまいました。それしか言葉にできません。