金曜日。どうするか悩んでいました。この日から3日間強化練習の予定としていました。しかし、これまでの経緯もあり本当にやる必要があるのかどうかを自分の中で考えていました。
2年生女子が「やりたい」と申し出てきました。きちんとやる選手からすれば「やりたい」と思うのはあるでしょう。が、そうではない者からすれば...。ミーティング(技術的なことの確認)から始めるかなと思い直して準備。しかし、開始時間になってもミーティングの場所に集まっていませんでした。確かに場所の指定はしませんでした。が、ミーティングをする場所はいつも決めています。板書するので屋外ではできない。まー説明不足なのかもしれませんが。資料だけ置いて職員室に戻りました。私が呼びに行く話ではないなと思ったので。
しばらくして呼びにくる。行ってみるとOBが全体に話をしてくれていました。申し訳ないですね。あれこれ考えることがあるのでしょう。この週は何度か足を運んでくれていました。その中で感じる事も含めて。前の週にも来て後輩に対して比較的厳しいことを言ってくれていました。人によっては「何で言われなければいけないのか」と感じていたかもしれません。それはもう良いかなと。結局誰が何を言っても分からない者は分からない。
少しだけ話をしました。私も面談があったので。本来であれば前日に技術的な理解を深めておいてこの日は最初から徹底的に動きをやるつもりでした。が、全く関係ない話から始めなければいけない。
「環境」についてOBが話をしていました。そのことに付け加えて私も話を。これまで練習がスムーズに進むようにかなり早い時間に職場に行って準備をしていました。練習メニューもその日に作る。熱中症対策のために氷も準備する。常に最善の方法をとってやっていく。が、それは決して「当たり前」ではない。そこが分かるかどうか。
恩着せがましく言うつもりはありません。が、私自身の「時間」は間違いなくそこに使われています。選手が「強くなりたい」と思って練習をするのであればこちらも環境を整えます。が、そうではないなら私がやる必要があるのか。
練習に来てくれる人達は常に「環境」について触れます。グランドは決して広くはありません。が、練習がやり易いように道具を準備する。必要があれば細かい部分まで動きを見ます。その中で練習をしていることは「当たり前」ではない。他校と比べることは少ないのかもしれません。指導を受けた後思っていても受けられない人がいる。その部分から考えると様々な「環境」が恵まれていると思います。
本当にやる必要があるのかどうか。それぞれが何を目的にやっているのか。それを考えるように指示をしてその場を去りました。仕事があります。優先事項はそちら。当然だと思います。
しばらくして自分達の話が終わった様子。何事もなく戻っているのでキャプテンを呼んで確認。「変わりたい」と言ってくれる人が何人もいた。自分はその「変わりたい」と言ってくれる人と一緒にやっていきたい。変わろうとしない人と一緒にやっても仕方ない。変わろうとする人とやりたい、と。そこだけだと思います。
冷たいのかもしれませんが「変わろうとしない者」はきっとこれから先も変わらないと思います。それはこれまでの経験上間違いない。年々そういう者が増えている気がします。かなり前からうちの陸上競技部は「適度に身体を動かしたい」と思う者が集まる所でした。私がいた時からです。他の部は本気でやるから適当にやりたいから入ってくる。そういう部分がありました。私が赴任してからかなり激変しましたが、毎年「陸上くらいやったらできるだろう」と入ってくる子が多い。
力があるなしは関係ない。「純粋に速く走りたい」と思うかどうか。遅くても「今より速くなりたい」と一生懸命にやってくれるならそれで良いと思います。もちろん「生活指導」は必須。日常生活での考え方が競技場面での考え方につながっていきます。
選手の方から「変わる」と言ってくれる人達とやっていきたいという言葉が出る。そこが本当に大切だと思います。覚悟の問題です。人は多い方が良いのかもしれない。が、同じ方向を向いていなければ多ければ多いほどマイナスになります。うちのようにそんなに人数が多くない中で何人かが「別にそんなに必死になってやる必要はない」と思うのであれば大きな損失です。薄まりませんから。
何かに一生懸命になる。これがカッコ悪いと思う人もいます。そんなに熱くなってバカじゃないの?という人もいる。高校生同様だと思います。それでもうちは「熱くやる」というのがあります。周りから引かれても「一生懸命やる」ことを求めます。浮くかもしれません。それでも自分たちの目指すところに向かってやっていく。最初からその話はしています。
その言葉を信じて「技術的な話」をすることに。本来始める時間よりもかなりロスしました。時間は戻ってきません。それでもわからずにやることよりも「何故やるか」が分かっていなければ効果は薄い。だからこそ全ての動きについて考えさせます。ドリルの時だけ限定ですが。走る時にあれこれ考えるのは良くない。その辺りも含めて話をしました。徹底的に。
興味がある人にとってはかなり密な時間になると思います。そうでない人にとっては「何言ってるの?」という時間。人は捉え方によって全く違ってくる。
まとまりませんが。とりあえず書いておきます。