kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

星を掬う

2022-01-12 | 陸上競技
久々に読書を。
 
新学期が始まりました。時間がほとんど確保できない状況でしたが学校が始まると少し落ち着きます。時間を作って本を読もうと図書室へ。何を借りようかなと考えていると「新刊」の紹介の場所に「星を掬う」という町田そのこさんの作品が置いてありました。本屋大賞を受賞した「52ヘルツのクジラたち」の作者です。あの本を読んだときかなり気持ちが重くなりました。とはいえ、考えさせられる部分も多い内容でした。
 


せっかくなので読んでみようと。が、読み始めてしばらくして内容の重さに心が沈みました・・・。私は本を読むときに常にその情景を思い浮かべながら読みます。たぶんほとんどの人がそうだとと思うのですが。この作品の冒頭の内容。もうね、心が張り裂けそうでした。そう思わせるような表現の仕方や描写の仕方がすごいなと思います。すでに読んだ方がいらっしゃったので「冒頭」の話をしましたが、同じ感覚だったようです。いや、本当に衝撃的に重かった。
 
若年性痴呆、DV問題だけではなく「母と娘」の関わり方。どこにもぶつけることのできない「感情」を抱えたまま生きている。自分自身が「変わる」必要があるのに「現状」は「他の人の責任」で作られていると訴える。本当に目を向ける部分から背けていく。「なりたくない」と思っていたモノに気が付くと近づいている。それを避けるための「別離」だったりする。それぞれの立場で見ると「1つのこと」にも複数の側面がある。何をもって「正しい」というのか。この部分を考えさせられました。
 
いや、いい作品だと思います。が、重かった・・・。ここ最近は「ダーク」な部分がほとんどない作品を読んでいたのでこのギャップが。ぜひともタイミングがあれば読んでみてください。考えさせられます。
 
コメント
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