更に続きを。まー今更何をという内容を書いているとは思いますが。
この練習を終えて翌日に長距離の800m選手の練習をという話になりました。舎監で泊まっていて職員室に行った時に「時間があるなら手伝って」ということで。絶妙のタイミングでした。これまでロング型の800mの練習を細かく見たことがない。400・800型の選手が中心でした。正確にいうと「400型」だけですが。長い距離は一切走らせずに800mに対応するという感じでした。
最初、300mでということでしたがスピードを上げたいというのもあって150mでお願いしました。150mを7本2セット。これを1分レスト。さらにはセット間は10分という形でした。この辺りも難しい部分があるかもしれません。これまで見てきたことがないタイプの練習がどれくらいできるのか。分かりません。
最初は2人。途中から1人だけという形になりました。走力差が多少あるので2秒離してスタートというか形に。1本目から最大スピードでと指示をしていましたが23~4秒。それ以後もずっと23秒中盤で走り続けます。乳酸が蓄積するというスピードレベルになっているのかどうか。長距離特有の「一定のペースで走り続ける」という感じになりました。これではそれほどきつくないのではないかと思いながら。
2セット実施しましたがやはり23秒くらいで維持し続ける。感覚的に31秒5で前半走って後半も32秒5くらいで64秒で400mを走るという感じ。これはきっと「長距離的」には理想なのだと思います。どうしても長い距離に対応することを求められます。出し切って次の1本のペースが守れないというのでは練習にならない。このことについてかなり考えさせられました。
親しい指導者に連絡をして「どう考えるか」という話をしました。長距離が専門。さらには「型にはまらない」感じで指導をしています。そういう人だからこのことについての意見を聞けたら面白いかなと。短距離的な考え方と長距離型の考え方では明らかに異なる部分があります。そこに対しての意見をどう考えるかです。
長距離の練習自体は基本「LT」のレベルで走り続けます。以前から話をする中で「レースペース以上のスピードを出す必要はない」という言葉が出ていました。基本ペースを守って走り続ければ目標とするタイムが出るからです。極端なことをいえば1000mを3分で刻んでいけば5000mは15分です。いわゆる「ペース走」という練習だと思います。自分が走るためのペースを体で覚える。スピードを出すことよりも「一定のペースが保てる」ほうが良い。考え方が根本から違うんだなと感じます。
また、基本的には「駅伝をする中での中距離」というのもあると思います。よほどの学校でなければ「800mに専念」というのはありません。800mが速い選手であれば3kmに対応できます。選手によっては10km区間で走るというのもあります。そう考えると「中距離的な練習」に特化するというのは少ないと思います。駅伝に向けての800mです。だから「乳酸をためる」という考え方は存在しないのだろうなと思います。できるだけ「走り続けたい」のだから。
だからこそ「出し切る」というよりは「乳酸が蓄積しない」という前提の中での「最大スピード」で走るのではないか。だから「出し切る」というよりも「維持する」というのが大きいのかなと。この部分に関しては正解かどうかわかりません。逆にある程度の能力がある選手が「中距離」に特化すると勝負できるようになるのではないかという印象を受けました。いわゆる「駅伝校」ではない学校で「中距離」に特化した部分を作るといいのかなと。これは全くの推論でしかないですが。
400・800の選手と800・1500の選手であれば「勝負」になった時には400系が強い気がします。これは感覚的にそう思うだけなのかもしれませんが。きちんと切り替えてスピードを出せるというのは大きな武器です。「爆発的にスピードを出せる」というのはやはり強い。マイルなどで競った中で力を発揮するというのもここにあたると思います。
150mを走らせた後に他にいらっしゃっていた長距離専門の先生にも話を聞いてみました。基本的に「レペ」といわれるような「最大スピードで走る」練習はほとんどしない。1500mに関しては1週間前に1200mを全力で走って30分くらい置いてまた全力で走るというのもあるといわれていました。これは間違いなく「県総体」のレースを意識してのことだと思います。県総体では同じ日に「予選」「決勝」が行われます。それに向けて「2本全力で走る」という経験をしておくというのかなと。「乳酸を溜める」という部分とは少し違う感じはします。
この「乳酸を出す」「乳酸を溜める」という部分に関しては色々な視点から考えていくと面白いと思います。で、一旦ここで切っておきます。また別にやったのでそれも記録しておきます。色々なことを考えながらやりたい。これに関しては「意欲」が同居するかどうかも大きな部分です。まーぼちぼち記録していきます。
続きを。
「乳酸をどれだけ出せるか」と「乳酸が蓄積した状態でどれだけ動けるか」はロングスプリントの重要な考え方です。が、だからといって「そこだけの練習」が中心になるのは間違っていると思います。ロングスプリントに特化した練習ばかりしていると、結局はショートスプリントが走れなくなります。以前、京都に行ったときmtm先生が「マルチスプリンター」の話をされていました。100mから400mまでしっかりと走れる選手。ここに「正解」があると思っています。
ロングスプリントが中心になるとどうしても「最大スピード」よりも「耐乳酸性」の部分が大きくなります。が、「最大スピード」が上がらなければどれだけやってもロングスプリントの結果は出ません。これも「乳酸性作業閾値」の考え方になるのですが、最大スピードが高ければ高いほど「余裕をもってスピードが出せる」のだから乳酸が出にくくなります。もちろん、スピードが上がるので200m通過タイムも上がるので乳酸は蓄積しますが。200mが21秒0の男子と23秒0の男子であればどちらが余裕をもって前半走れるかが違ってきます。ロングスプリントに特化した練習ばかりやるのは間違っている。
先日kd先生と話をする中でkrk君の大学での話になりました。オリンピアンになっています。そうなるとどうしても「400mHのための練習」という形が中心になります。長い距離を走る練習が増える。が、krk君は110mHにも出場しています。13秒6で走る。いや、すごい話だと思います。ロングスプリントに特化せずに「最大スピード」が必要だというのも肌感覚で分かっているのではないかなと思います。長い距離ばかり、耐乳酸の練習ばかりではよくないなと改めて感じる話でした。
とにかく「300m」を走ればいいという気はしません。が、ここを全否定する気もありません。何を目的としてやるのか。1本だけ300mを走ったことによって「記録が伸びる」というのは考えにくいかなとは思いますが。どのように組み合わせていくのかが重要だと思っています。極端なことをいうとLTのぎりぎりのレベルで300mを走っておいてそこから150mを走るというのはありなのかもしれません。まーこれは間違いなく中距離的な練習かなとは思いますが。
そのことについて感じていたので先日から2回ほど250m×3本というのを実施しました。実は3年くらい前にkrk君が高校3年生の時に48秒台選手2人と一緒に「300m×3本」という練習をしたことがあります。一人は200mと400mのスピードタイプ。もう一人は400mと800mのミドルタイプ。これにkrkくんの3人で300mを3本。8月下旬くらいだったかなと思います。国体に向けての「耐乳酸性」のトレーニングです。今確認をしたら37秒設定で3本。4分Restでした。いや、これはなかなかの負荷だと思います。全力走ると35秒を切るくらいでは間違いなく走ると思います。1本の400mを50秒くらいで走る感じでしょうか。4分後の300mが38秒になっていたと記録しています。
この時点で「けつ割れが・・・」と言っていたようですが間違いなくスルーしています。3本目はスピード維持ができていないようでした。ひょっとしたら前段階で乳酸が蓄積していたので300mから250mくらいに切り替えたほうがよかったのかもしれないなと今では思います。ぎりぎり維持できる距離にするとよかったなと。
今の競技レベルでは「乳酸をある程度出す」というのが難しいかなと思います。分かりにくいので「250mを全力で3本」という設定にしました。Restの設定は8分だったか。厳密に計っておけばよかったなと思います。乳酸が蓄積する。いかに乳酸がたくさん出せるか(高い出力で走れるか)と乳酸が蓄積した中で足を動かせるか(耐乳酸性)の両面の意味を持たせていく必要があります。それくらいの練習はどこでもやっていると思います。300mや250mのスピードレベルがどれくらいかによって負荷も変わってくるとは思いますが。
54秒くらいの選手が1本目の250mを30秒8くらいで入ってきました。これは本人的にはベストくらいの勢いです。狙い通りの負荷がかけられたかなと。女子の61秒の選手が35秒後半だったか。動き始めからの測定なので若干のずれはあります。さらに追い風の中でやっていますから比較的タイムは出やすい。これまでは「走るだけ」となっていたのでここで「タイム測定」をすることで「質」を上げたいなと。目に見える負荷になります。2本目は32秒を切るか切らないか。女子は37秒を少し切るくらいだったと思います。ある程度維持できる。いや、もう少し休息を短くしてもよかったかなという感じですね。この時点でかなりの乳酸が蓄積。ここが狙い。3本目は34秒と38秒くらいだったか。
これまでにないくらいの乳酸が蓄積したといっていました。いや、本当はもっと蓄積できるのではないかと思いますが。乳酸が出るほどの高いパフォーマンスが発揮できるかどうかは大きいと思っていますこの手の練習は「覚悟」が必要になります。乳酸が蓄積すると「痛み」を伴います。それが分かっていて意図的にその負荷をかけるのですから。なんとなくやっている選手にはそこまでできません。表面的に「目標」を掲げて何かをしようという選手も同様。
こうやって書いていて思い出しました。ロングスプリントをやろうと思ったら「真面目」で「前向き」の選手でないと最後の負荷がかけられない。もちろん、それなりにやって強くなる選手もたくさんいます。が、突き詰めてやろうと思えば「苦しい中で動かないといけない」部分が出てきます。ここに打ち勝てる気持ちの強さも含めて重要だと思いますね。これができないと「最初から行く」というのができない。2本目以降が速いというのではこの練習の狙いが達成できません。
これは少しミドル的な乳酸の蓄積のさせ方だったかなとは思います。もう少しだけお付き合いください。このことに踏まえてもう少し実践したことがあるので。
真面目な話の続き。ちょっと生物的な話になるので。そして細かくではなくざっくりの説明になるので不満を感じる人もいるかもしれませんが。
先日から練習を見ていて(行っていないときも多々ありますが)、「乳酸を蓄積させる」という部分が不足しているのかなと感じる部分がありました。これは感覚的なものです。グルグル150は本来は乳酸が蓄積して動けなくなるのが目的。が、「走ること」が目的になってしまっています。これでは狙いが達成できない。客観的な視点で見ていると「乳酸が蓄積する」という段階に達していないのではないかと感じていました。
「乳酸」はエネルギー供給形態に着目した時には重要になります。ATP-CP系は体内にある「クレアチンリン酸」と「リン酸」を結合させながらATPを作り出します。これは爆発的に力を発揮します。これが約7~8秒くらい。そこからは筋肉の中にある。「グリコーゲン」を分解しながら体を動かします。「解糖系」といわれる部分。これが30秒ちょっと。トータルで40秒程度が「無酸素系」になります。もちろん、単純に40秒程度経過したらいきなり「有酸素系」の供給形態に切り替わるというものではありません。それぞれがバランスよく使われています。それ以後は一応「有酸素系」といわれます。酸素を使って糖や脂肪を分解しながらエネルギーを生み出す。これは「大きな力」を発揮することはできませんが。持続的にエネルギーを供給できる。
スプリントでは「ATP-CP系」と「乳酸系」のエネルギー供給形態が中心になります。ここは「大きな力を発揮する」必要があるからです。「有酸素系」では大きな力が出せません。「ATP-CP系」は筋肉内にあるクレアチンリン酸を使いながらエネルギーを作り出します。「乳酸系」は筋肉内のグリコーゲンを分解してエネルギーを生み出します。ここではエネルギーを作りだす「副産物」として「乳酸」が生成されます。
「有酸素系」との違いは「乳酸」を分解してエネルギーにする「再合成」という部分があるかないか。長距離種目は「LT」という部分が重視されます。「乳酸性作業閾値」といわれます。運動強度がこの「LT」を超えると乳酸が生成され始めます。長距離では「いかに乳酸を出さずに運動を持続するか」という部分が重要になります。乳酸が蓄積すると運動している間に分解して「再合成」するのが難しいからです。
そうであれば「乳酸を出さないほうがいい」という考え方になるかもしれません。が、実際に大きな力を出すというのは間違いなく「乳酸の生成」が伴います。スプリントレベルで乳酸が蓄積しないというのはありません。もちろん、運動強度が低くなれば乳酸は生成されません。「乳酸」に関しては「大きなエネルギーを発揮した」という「証拠の品」です。乳酸が蓄積しないレベルの運動強度では「スプリント」は上手くいかない。まー当然の話かもしれません。
が、ここで気を付けたいのは「乳酸」が筋肉の中に蓄積した状態でも「400m系」は動き続けないといけないというところです。「耐乳酸性」と言われますが、レースで結果を出すためには「乳酸をたくさん出せる能力」も必要になります。「乳酸がたくさん出せる」ということは単純に「大きなエネルギーを発揮している」ということになるからです。大きな力が出せなければスピードは出せませんし、タイムも伸びません。乳酸をたくさん出せる能力というのは必要不可欠だと思います。
同時に「乳酸」が蓄積しても「身体を動かし続ける」能力も必要です。「乳酸が蓄積していない」状況下では誰でも走れます。が、400mに関しては間違いなく「乳酸」が出てきます。その状況下で足を動かし続けるというの能力は必須。ロングスプリントを考える上では重要な部分です。そんなこと改めてここに書く必要があるのかといわれるかもしれませんが。
一般的に「300mを1本全力で」というような練習。これはどちらかというと「力を発揮する」感じになるかもしれません。レースペースで300mというのとは若干違う気がします。レースペースではまだ余裕があるので乳酸の蓄積もそれほどではありません。余裕をもって走って、少し休んで100mを走るというのは「誰にでもできる」部分ですし、「レースに直結しない」と思います。心肺機能的に「キツイな」と感じる部分はあるでしょう。精神的にも。が、「肉体的」にはそれほどの負荷ではないと思っています。
「レース感覚を作る」という意味での300mの走りは「レース」のための準備として必要かなとは思います。が、「強化」という意味ではあまり効果はないのかなと。だから苦しくなった時に「身体が動かない」状態になりそこからスピードが維持できなくなる。考えてみれば当然の話かなと。「耐乳酸性」は上がっていないのだから実際のレースの後半には生かされません。
300mを走る。これは一定以上の競技レベル&意識レベルの選手であれば意味があるかなとは思います。が、女子では300mを走るというのが目的になってしまいます。300mを3本走る。それも9割で余裕をもってとなるともはや「走ること」が目的になります。意味のある練習かどうかは分かりません。
大きな力を出す。300mを1本だけタイムトライアルとなると「乳酸をたくさん出す」ための練習として位置づけられるかもしれません。が、スピードレベルが保てないようであればこれは「乳酸系」よりも「有酸素系」に寄ってしまう練習形態になる。「満足感」は得られるかもしれませんが「効果」としてはそれほどないかもしれない。このあたりは「目的がどこか」になると思います。
一番きついなと思うのがグルグル150。が、これはある程度以上の「理解」がなければいけないかなと。乳酸をためてその中で動く。が、5本となると「本数をこなす」ことが主たる目的となってしまって1本目から最大スピードで走れない。5本目でトップに立つような選手もでてきますが、これは「練習効果」というよりも「最後まで頑張ってトップになった」という「自己満足」でしかないかなと。厳しい言い方かもしれませんが。
これで「乳酸」が出せないというのが今の状況ではないか。心肺機能や気持ち的なことが先に負荷となって出てきて、本来の目的である「乳酸を蓄積させてから動く」という部分ができていない。「やった」という事実がありますが、実際はそれが「レースに生かされる負荷か」同課は別問題ではないか。そう考えるようになりました。
ということで長くなったのでまた別に書きます。マニアックな感じかもしれません。いまさら何を言っているのかと批判もあるかもしれない。まーいいんです。好きに書きたいだけですから。
手前のエビと比べてもらったら分かると思うのですが色合いが全く違います。レッドビーシュリンプとしてはかなりグレードが落ちるというのもあります。白が綺麗に出るかどうかは大きい。近くのペットショップで購入したものです。しかし、可愛いエビに変わりはありません。育てていきたいと思います。
少しずつ書いておかないと忘れてしまうので。別に書かなくてもいいのですが(笑)。エビ水槽の話がメインのblogになりつつあります。これはこれで非常に楽しいのですが。自分自身のためにも多少なりと陸上競技については書いておかないといけないと思っています。
すでに「足運び」について3つの記事を書きました。親切に図を入れるわけでもなく殴り書きのようにひたすら書いているのですが。「膝締め」や「接地の角度」「膝の角度」が重要。さらには腰の移動ができるかどうかというのがあります。この部分は「分割」してやっている感じです。毎日やる部分もありますし、特化してやるというのも必要かなと思っています。ここは「しつこく」やる必要がるかなと。筋力的なことも含めて「足運び」はきちんとやらないといけない。もちろん、それをやらなくても自然にできる選手もいます。そういう選手には「マーク」などを使うと「良さをなくしてしまう」というリスクもあるのである程度自由に進ませてもいいかなと。
「分かっている」と「できる」というのは違います。もともとできるからといって「何も教えない」というのは違うと思います「基礎基本」になる部分はきちんと理解させる必要がある。足の運び方が自然にできてもそれが将来的に崩れる可能性もあります。そうであれば「どうしないといけないのか」に関しては理解する必要があります。
で、これまでの3つの記事のまとめになるような内容。「一歩目」と「5歩目」までの動きが作れたら今度は「チューブ5歩」をやるようにしていました。ここまでは「マーク」を使って目印を置いています。これにより動きが作りやすい。が、マークがなくなった時に狙いとした動きができなくなる。腰の水平移動ができなくなる。これに対して「チューブ5歩」でやってきたことを「走りに落とし込む」というのが必要だと思っています。
やりかたはそれほど難しくありません。「構え」を作った時に後ろからチューブで引っ張るのです。色々な場面で見かかることがあると思います。が、私がやりたいと思っている「チューブ5歩」と見かける「チューブ走」は結構違うかなと思っています。一般的に見かける「チューブ走」は比較的強く引っ張ります。あまり進まない中で「パワートレーニング」のような感じでやっています。それはそれで効果はあるのだとは思います。
が、「チューブで腰を引く」ことで「腰の移動を作りたい」というのと逆行する感じがあります。本当は前に進みたい。それをチューブで後ろに引っ張ることで「進まない」状況になります。特に「腰」に引っ掛けているので腰が残るような動きになってしまいます。タイヤ引きで「腰」にチューブをひっかける動きも嫌いです。本来進みたい「腰」が負荷がかかることで進まなくなる。特に引っ張ると「1歩目」が出なくなります。「脛の角度」「膝の角度」が作れないのです。せっかく「進む動き」を身に付けるための練習をしているのに「進まない」ことをしても意味がないなと。これはあくまで私見です(笑)。そこに意味を見出している方もいるでしょうからお許しください。
実際に実施する「チューブ5歩」に関してはやり方はシンプルです。2人1組で実施。ワンハンドで「構え」を作ります。この時に骨盤に細いチューブをひっかける。きちんと「構え」ができたらチューブを「軽く」引きます。ここが一番のポイントかなと思っています。「強く」引くと進まなくなるからです。ここでチューブを使うのは「意識づけ」です。腰に「チューブ」があってそれに「軽い」抵抗がかかることで「腰の移動」の意識が作れます。さらにポイントになるのが後ろでチューブを引っ張る選手が「水平方向に軽く引っ張る」というところです。上から引っ張ったり、下から引っ張ったりするとその瞬間にこの練習の意味がなくなります。
前の記事にも書きましたが「膝の引き出し」と「腰の水平移動」は必須だと思っています。「チューブ」を使うことでこの「水平方向の移動」の意識づけになります。抵抗に負けないように水平に進むという感覚を作るための練習です。この部分は厳しく指導してきました。この「チューブ5歩」の肝ともいえる部分ですから。単純に「引っ張ればよい」というものではありません。
この際、チューブは「軽く」です。強く引いて「構え」が崩れてしまうのは避けたい。元々進むために構えを作っているのですから、「強く」引くことで重心が後ろになってしまったら何のためにやるのか分かりません。あくまで「構え」がきちんとできるようにするだけ。腰にチューブがあって「軽く」引いているのは「腰」が進むための意識づけです。本当に「軽く」です。この力加減は難しいかもしれません。
で、この姿勢さえ作ってしまえばあとは走るだけ。「よーい、はい」の声掛けを後ろの選手がします。この時に「同じスピードで出る」ことが求められます。「チューブの抵抗」はスタートする瞬間までです。あとは「水平方向」に進むので一切負荷はかけません。「ハイ」のタイミングで後ろの選手も一緒に前に出ます。1歩目からは全く負荷がかからない。負荷がかかると「腰が進む」ことの妨げになるからです。本当に「ついていくだけ」です。その前段階で「足運び」「1歩目の接地角度」「重心の移動」をやっているのでそれを「走り」に落とし込むという練習です。
一緒に走りながら「12345」のリズムを数える。そのリズムに合わせて選手は走る。崩れないように一定のリズムを保ちます。止まってしまうようでは失敗。自分自身で意識しながらも他者のリズムに合わせて進んでいく。5が終わった瞬間にチューブを外してそのまましばらく走る。5で外すのは後ろの選手がずっと走ると疲れるからです(笑)。あくまで「一次加速」の動きを身に付けるための練習。単純に「走る」というのではなく「狙い」があって実施する練習です。一定のリズムができた後にすぐに終わるのではなく「中間につなげていく」感じが重要になると思っています。
できれば、この局面を横から見て「重心移動」「足運び」「接地角度」を確認するといいと思います。実際にやってきた動きが「進む」時にどのようになっているかあ重要だからです。できていなければ前段階に戻ってやり直すというのでもありだと思っています。「道具」を使うと意識しやすいですがそれがなくなったときにどのように動くかだと思っています。「自動化」するまではやっていく必要がある。
まーよくわからないことを書いていますね。本当はもっと詳しく書くといいのでしょうが。「一次加速」という局面の練習。それほど実施されていないかもしれません。山梨インターハイの時に「チューブ5歩」をやっていたら選手が審判に「練習で道具を使ってはいけない」と注意を受けていました(笑)。マークを置くわけでもない。トーイングのように危険性もない。さらに10m程度しかチューブは使用していない。その時kanaが「わかりました!」と即答してまた同じように「チューブ5歩」をやっていました(笑)。もう天才です(笑)。それだけ「必要」と思っていたのだと思います。
当時はそこまで細かく説明していなかったと思います「骨盤が~」とか「接地が~」というのを口頭でいうだけではなく、「強制的にその動きになる」というのが重要だと思っています。指導者が信じているほど「選手の意識は高くない」と思っています。油断すれば一瞬で元に戻ります。それを打破していくためには徹底的にやるというのが必要かなと。
まとまりませんが。記録しておきます。これって面白いですかね?(笑)