kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

力の出し方について5

2022-05-17 | 陸上競技
しつこいですね(笑)まー気になったことに関しては記しておかなければいけない。またいつかこのことを利用することもはあるかなと。

前日のことを踏まえて。400m系の粘りのなさが気になっていたのですが、そこを克服するための練習をしたいなと。グルグル150では今目の前にいる人達は追い込まない。心肺機能的に負荷をかけることはできるかもしれませんが、レースの後半のための練習にはなっていない。スピードが出せていないので。

ショートスプリントをある程度やってから150mを5本やることにしました。この距離なら最大スピードを出せる。感覚的に力がない選手や気持ちが出せない選手に長い距離を走らせると「走り切る」ことが目標になってしまいます。必要な負荷をかけられない。ここまで何度も書いてきた「爆発的に乳酸を出す」というのができないから足が単純に疲れるというだけで終わってしまうのです。

後で思い出したのですが、京都のrkn高校に行った時に「短い距離しか走れない」と言われていました。グランドの大きさの関係です。だからカーブのように大きく使って走ってからすぐに折り返す。距離が足りない部分を折り返すことで補っていました。この場合、最初の1本の出力が高いのです。かなりスピードを出して乳酸を蓄積させてからスピードを落として再スタート。止まらずにいきますから後半は乳酸で足が動かなくなる。だから少ない本数でオールアウトできるのだと思います。ここには「強くなる」という意志も大きく影響していると思っています。何が何でもという気持ちがあるかないか。

で、この日は男女別にして同時スタート。勝負をすることで最大スピードを出させようというものです。追いかけ走の形でやるかどうかを考えましたが、「追いつけなくても仕方ない」と感じるのではないかという一抹の不安があったのでそれを払拭するためにも「スピードをゆるめられない」という状況を作り出しました。全力で走り切れる距離かなというのもあります。

血中乳酸濃度に関しては運動後4〜5分程度が一番高くなると以前どこかの文献で読んだような気がしています。マニアックな話になるのですが、この血中乳酸濃度と実際の走っている時の乳酸の値は異なります。当然ですが。筋肉中に蓄積した乳酸が血液内に出てきて心臓に送り返されます。この時の濃度が一番高いのがこの時間帯というだけです。

とはいえ、長い時間休んで次の本数行くのではなく4分や5分で全力走を繰り返す。これはかなりの負荷になります。中途半端なスピードで走るとこの乳酸値が上がらない。だからかさ叱咤激励しながら奮い立たせていかなければいけない。「自分達で強くなる」というのが理想です。男子のある程度力のある選手であればそれができるかもしれません。が、女子ではそれができない。よほどの覚悟がなければできないと思っています。ジェンダーの問題などであれこれ言われるかもしれませんが。

この時に1本目からいけなかった選手があれこれ言っていました。申し訳ないですが毎回のことです。何か言ったら言い訳をし始める。上手くいかなかった要因を探す、それを主張する。それならそれでいいと思います。1本目の最初から。ここがこの日の練習のテーマでしたから。とにかく記録を測りながらです。女子が20秒1位。男子が17秒5くらいだったでしょうか。これをどれくらい維持できるか。気持ちで切れて減速してしまうのでは意味がない。タイム的には今の女子の力としては適正だと思います。61〜63くらいの走力ですから。60秒を切るレベルになると18秒台後半ではいくはずです。まー力がない中でどうするかというのが今のテーマですから。

5分後に再スタート。とにかく競争。1人では出せない力を競り合うことで出し切ります。本来であれば一人で出さないといけないのでしょうな今の感じからしたらそれは無理。だから目の前の他人の力を借ります。甘い部分を捨て去るためにはそうするしかないかなと勝手に思っています。これも20秒5くらいで入ったでしょうか。

3本走ったくらいからかなり足に乳酸が蓄積している感じがありました。足が動かなくなったという感じです。それでも残念ながら「動く」のです。いつもはこの辺りで次の150が来るので誤魔化しながらやっていたのではないかなと思います。もちろんそんな気はなかったでしょうが。動かないから仕方ないという感じで。それでも競争し続ける。なんとかして殻を破る。私も甘いなと思いますね。結局、なんとかしてあげたいという気になるから。ダメですね。

4本目もある程度のスピードを保てる。21秒5くらいになったでしょうか。それでもヘロヘロになってジョギングみたいな走りにはなりません。気持ちが切れるかどうかのギリギリなラインを突きながらやっているのもあると思います。最後も21秒8くらいで走れたでしょうか。

この結果、歩けない。ポーズではなく乳酸が蓄積して動けないという感じでした。心肺機能的な話ではなく「足に来る」というのがやっとできたのかなと。これが1本で出し切れる選手もいると思います。競技力が高く意識レベルが高い。何が何でもという気持ちがある選手に対してはそれほど本数は必要ないかなと。が、ある程度のレベルにいくまではやらないといけないといけないと思います。

どれだけ本当なのか分からない部分もありますが。250を3本やった時よりもヤバいくらい乳酸蓄積があったとのことでした。楽に走ることを覚えるのも必要ですが、この苦しい時にどうするかというのも考えてやらないといけないと思っています。余裕があればもっと楽にスピードが出せますから。

このことも含めて親しい長距離指導者と話をする。翌日にもまた話をしました。このことまで含めて書いておきたいと思います。そこはまた別に。

乳酸を爆発的に蓄積させる。その中で動き続ける。この練習の形をもう少し考えてみたいと思います。これはきちんとやるとショートスプリントにも導入できると思います。当たり前の話ですが。

また書きます。しつこい(笑)
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力の出し方について4

2022-05-17 | 陸上競技

更に続きを。まー今更何をという内容を書いているとは思いますが。

 

この練習を終えて翌日に長距離の800m選手の練習をという話になりました。舎監で泊まっていて職員室に行った時に「時間があるなら手伝って」ということで。絶妙のタイミングでした。これまでロング型の800mの練習を細かく見たことがない。400・800型の選手が中心でした。正確にいうと「400型」だけですが。長い距離は一切走らせずに800mに対応するという感じでした。

 

最初、300mでということでしたがスピードを上げたいというのもあって150mでお願いしました。150mを7本2セット。これを1分レスト。さらにはセット間は10分という形でした。この辺りも難しい部分があるかもしれません。これまで見てきたことがないタイプの練習がどれくらいできるのか。分かりません。

 

最初は2人。途中から1人だけという形になりました。走力差が多少あるので2秒離してスタートというか形に。1本目から最大スピードでと指示をしていましたが23~4秒。それ以後もずっと23秒中盤で走り続けます。乳酸が蓄積するというスピードレベルになっているのかどうか。長距離特有の「一定のペースで走り続ける」という感じになりました。これではそれほどきつくないのではないかと思いながら。

 

2セット実施しましたがやはり23秒くらいで維持し続ける。感覚的に31秒5で前半走って後半も32秒5くらいで64秒で400mを走るという感じ。これはきっと「長距離的」には理想なのだと思います。どうしても長い距離に対応することを求められます。出し切って次の1本のペースが守れないというのでは練習にならない。このことについてかなり考えさせられました。

 

親しい指導者に連絡をして「どう考えるか」という話をしました。長距離が専門。さらには「型にはまらない」感じで指導をしています。そういう人だからこのことについての意見を聞けたら面白いかなと。短距離的な考え方と長距離型の考え方では明らかに異なる部分があります。そこに対しての意見をどう考えるかです。

 

長距離の練習自体は基本「LT」のレベルで走り続けます。以前から話をする中で「レースペース以上のスピードを出す必要はない」という言葉が出ていました。基本ペースを守って走り続ければ目標とするタイムが出るからです。極端なことをいえば1000mを3分で刻んでいけば5000mは15分です。いわゆる「ペース走」という練習だと思います。自分が走るためのペースを体で覚える。スピードを出すことよりも「一定のペースが保てる」ほうが良い。考え方が根本から違うんだなと感じます。

 

また、基本的には「駅伝をする中での中距離」というのもあると思います。よほどの学校でなければ「800mに専念」というのはありません。800mが速い選手であれば3kmに対応できます。選手によっては10km区間で走るというのもあります。そう考えると「中距離的な練習」に特化するというのは少ないと思います。駅伝に向けての800mです。だから「乳酸をためる」という考え方は存在しないのだろうなと思います。できるだけ「走り続けたい」のだから。

 

だからこそ「出し切る」というよりは「乳酸が蓄積しない」という前提の中での「最大スピード」で走るのではないか。だから「出し切る」というよりも「維持する」というのが大きいのかなと。この部分に関しては正解かどうかわかりません。逆にある程度の能力がある選手が「中距離」に特化すると勝負できるようになるのではないかという印象を受けました。いわゆる「駅伝校」ではない学校で「中距離」に特化した部分を作るといいのかなと。これは全くの推論でしかないですが。

 

400・800の選手と800・1500の選手であれば「勝負」になった時には400系が強い気がします。これは感覚的にそう思うだけなのかもしれませんが。きちんと切り替えてスピードを出せるというのは大きな武器です。「爆発的にスピードを出せる」というのはやはり強い。マイルなどで競った中で力を発揮するというのもここにあたると思います。

 

150mを走らせた後に他にいらっしゃっていた長距離専門の先生にも話を聞いてみました。基本的に「レペ」といわれるような「最大スピードで走る」練習はほとんどしない。1500mに関しては1週間前に1200mを全力で走って30分くらい置いてまた全力で走るというのもあるといわれていました。これは間違いなく「県総体」のレースを意識してのことだと思います。県総体では同じ日に「予選」「決勝」が行われます。それに向けて「2本全力で走る」という経験をしておくというのかなと。「乳酸を溜める」という部分とは少し違う感じはします。

 

この「乳酸を出す」「乳酸を溜める」という部分に関しては色々な視点から考えていくと面白いと思います。で、一旦ここで切っておきます。また別にやったのでそれも記録しておきます。色々なことを考えながらやりたい。これに関しては「意欲」が同居するかどうかも大きな部分です。まーぼちぼち記録していきます。

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力の出し方について3

2022-05-17 | 陸上競技

続きを。

 

「乳酸をどれだけ出せるか」と「乳酸が蓄積した状態でどれだけ動けるか」はロングスプリントの重要な考え方です。が、だからといって「そこだけの練習」が中心になるのは間違っていると思います。ロングスプリントに特化した練習ばかりしていると、結局はショートスプリントが走れなくなります。以前、京都に行ったときmtm先生が「マルチスプリンター」の話をされていました。100mから400mまでしっかりと走れる選手。ここに「正解」があると思っています。

 

ロングスプリントが中心になるとどうしても「最大スピード」よりも「耐乳酸性」の部分が大きくなります。が、「最大スピード」が上がらなければどれだけやってもロングスプリントの結果は出ません。これも「乳酸性作業閾値」の考え方になるのですが、最大スピードが高ければ高いほど「余裕をもってスピードが出せる」のだから乳酸が出にくくなります。もちろん、スピードが上がるので200m通過タイムも上がるので乳酸は蓄積しますが。200mが21秒0の男子と23秒0の男子であればどちらが余裕をもって前半走れるかが違ってきます。ロングスプリントに特化した練習ばかりやるのは間違っている。

 

先日kd先生と話をする中でkrk君の大学での話になりました。オリンピアンになっています。そうなるとどうしても「400mHのための練習」という形が中心になります。長い距離を走る練習が増える。が、krk君は110mHにも出場しています。13秒6で走る。いや、すごい話だと思います。ロングスプリントに特化せずに「最大スピード」が必要だというのも肌感覚で分かっているのではないかなと思います。長い距離ばかり、耐乳酸の練習ばかりではよくないなと改めて感じる話でした。

 

とにかく「300m」を走ればいいという気はしません。が、ここを全否定する気もありません。何を目的としてやるのか。1本だけ300mを走ったことによって「記録が伸びる」というのは考えにくいかなとは思いますが。どのように組み合わせていくのかが重要だと思っています。極端なことをいうとLTのぎりぎりのレベルで300mを走っておいてそこから150mを走るというのはありなのかもしれません。まーこれは間違いなく中距離的な練習かなとは思いますが。

 

そのことについて感じていたので先日から2回ほど250m×3本というのを実施しました。実は3年くらい前にkrk君が高校3年生の時に48秒台選手2人と一緒に「300m×3本」という練習をしたことがあります。一人は200mと400mのスピードタイプ。もう一人は400mと800mのミドルタイプ。これにkrkくんの3人で300mを3本。8月下旬くらいだったかなと思います。国体に向けての「耐乳酸性」のトレーニングです。今確認をしたら37秒設定で3本。4分Restでした。いや、これはなかなかの負荷だと思います。全力走ると35秒を切るくらいでは間違いなく走ると思います。1本の400mを50秒くらいで走る感じでしょうか。4分後の300mが38秒になっていたと記録しています。

 

この時点で「けつ割れが・・・」と言っていたようですが間違いなくスルーしています。3本目はスピード維持ができていないようでした。ひょっとしたら前段階で乳酸が蓄積していたので300mから250mくらいに切り替えたほうがよかったのかもしれないなと今では思います。ぎりぎり維持できる距離にするとよかったなと。

 

今の競技レベルでは「乳酸をある程度出す」というのが難しいかなと思います。分かりにくいので「250mを全力で3本」という設定にしました。Restの設定は8分だったか。厳密に計っておけばよかったなと思います。乳酸が蓄積する。いかに乳酸がたくさん出せるか(高い出力で走れるか)と乳酸が蓄積した中で足を動かせるか(耐乳酸性)の両面の意味を持たせていく必要があります。それくらいの練習はどこでもやっていると思います。300mや250mのスピードレベルがどれくらいかによって負荷も変わってくるとは思いますが。

 

54秒くらいの選手が1本目の250mを30秒8くらいで入ってきました。これは本人的にはベストくらいの勢いです。狙い通りの負荷がかけられたかなと。女子の61秒の選手が35秒後半だったか。動き始めからの測定なので若干のずれはあります。さらに追い風の中でやっていますから比較的タイムは出やすい。これまでは「走るだけ」となっていたのでここで「タイム測定」をすることで「質」を上げたいなと。目に見える負荷になります。2本目は32秒を切るか切らないか。女子は37秒を少し切るくらいだったと思います。ある程度維持できる。いや、もう少し休息を短くしてもよかったかなという感じですね。この時点でかなりの乳酸が蓄積。ここが狙い。3本目は34秒と38秒くらいだったか。

 

これまでにないくらいの乳酸が蓄積したといっていました。いや、本当はもっと蓄積できるのではないかと思いますが。乳酸が出るほどの高いパフォーマンスが発揮できるかどうかは大きいと思っていますこの手の練習は「覚悟」が必要になります。乳酸が蓄積すると「痛み」を伴います。それが分かっていて意図的にその負荷をかけるのですから。なんとなくやっている選手にはそこまでできません。表面的に「目標」を掲げて何かをしようという選手も同様。

 

こうやって書いていて思い出しました。ロングスプリントをやろうと思ったら「真面目」で「前向き」の選手でないと最後の負荷がかけられない。もちろん、それなりにやって強くなる選手もたくさんいます。が、突き詰めてやろうと思えば「苦しい中で動かないといけない」部分が出てきます。ここに打ち勝てる気持ちの強さも含めて重要だと思いますね。これができないと「最初から行く」というのができない。2本目以降が速いというのではこの練習の狙いが達成できません。

 

これは少しミドル的な乳酸の蓄積のさせ方だったかなとは思います。もう少しだけお付き合いください。このことに踏まえてもう少し実践したことがあるので。

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力の出し方について2

2022-05-17 | 陸上競技

真面目な話の続き。ちょっと生物的な話になるので。そして細かくではなくざっくりの説明になるので不満を感じる人もいるかもしれませんが。

 

先日から練習を見ていて(行っていないときも多々ありますが)、「乳酸を蓄積させる」という部分が不足しているのかなと感じる部分がありました。これは感覚的なものです。グルグル150は本来は乳酸が蓄積して動けなくなるのが目的。が、「走ること」が目的になってしまっています。これでは狙いが達成できない。客観的な視点で見ていると「乳酸が蓄積する」という段階に達していないのではないかと感じていました。

 

「乳酸」はエネルギー供給形態に着目した時には重要になります。ATP-CP系は体内にある「クレアチンリン酸」と「リン酸」を結合させながらATPを作り出します。これは爆発的に力を発揮します。これが約7~8秒くらい。そこからは筋肉の中にある。「グリコーゲン」を分解しながら体を動かします。「解糖系」といわれる部分。これが30秒ちょっと。トータルで40秒程度が「無酸素系」になります。もちろん、単純に40秒程度経過したらいきなり「有酸素系」の供給形態に切り替わるというものではありません。それぞれがバランスよく使われています。それ以後は一応「有酸素系」といわれます。酸素を使って糖や脂肪を分解しながらエネルギーを生み出す。これは「大きな力」を発揮することはできませんが。持続的にエネルギーを供給できる。

 

スプリントでは「ATP-CP系」と「乳酸系」のエネルギー供給形態が中心になります。ここは「大きな力を発揮する」必要があるからです。「有酸素系」では大きな力が出せません。「ATP-CP系」は筋肉内にあるクレアチンリン酸を使いながらエネルギーを作り出します。「乳酸系」は筋肉内のグリコーゲンを分解してエネルギーを生み出します。ここではエネルギーを作りだす「副産物」として「乳酸」が生成されます。

 

「有酸素系」との違いは「乳酸」を分解してエネルギーにする「再合成」という部分があるかないか。長距離種目は「LT」という部分が重視されます。「乳酸性作業閾値」といわれます。運動強度がこの「LT」を超えると乳酸が生成され始めます。長距離では「いかに乳酸を出さずに運動を持続するか」という部分が重要になります。乳酸が蓄積すると運動している間に分解して「再合成」するのが難しいからです。

 

そうであれば「乳酸を出さないほうがいい」という考え方になるかもしれません。が、実際に大きな力を出すというのは間違いなく「乳酸の生成」が伴います。スプリントレベルで乳酸が蓄積しないというのはありません。もちろん、運動強度が低くなれば乳酸は生成されません。「乳酸」に関しては「大きなエネルギーを発揮した」という「証拠の品」です。乳酸が蓄積しないレベルの運動強度では「スプリント」は上手くいかない。まー当然の話かもしれません。

 

が、ここで気を付けたいのは「乳酸」が筋肉の中に蓄積した状態でも「400m系」は動き続けないといけないというところです。「耐乳酸性」と言われますが、レースで結果を出すためには「乳酸をたくさん出せる能力」も必要になります。「乳酸がたくさん出せる」ということは単純に「大きなエネルギーを発揮している」ということになるからです。大きな力が出せなければスピードは出せませんし、タイムも伸びません。乳酸をたくさん出せる能力というのは必要不可欠だと思います。

 

同時に「乳酸」が蓄積しても「身体を動かし続ける」能力も必要です。「乳酸が蓄積していない」状況下では誰でも走れます。が、400mに関しては間違いなく「乳酸」が出てきます。その状況下で足を動かし続けるというの能力は必須。ロングスプリントを考える上では重要な部分です。そんなこと改めてここに書く必要があるのかといわれるかもしれませんが。

 

一般的に「300mを1本全力で」というような練習。これはどちらかというと「力を発揮する」感じになるかもしれません。レースペースで300mというのとは若干違う気がします。レースペースではまだ余裕があるので乳酸の蓄積もそれほどではありません。余裕をもって走って、少し休んで100mを走るというのは「誰にでもできる」部分ですし、「レースに直結しない」と思います。心肺機能的に「キツイな」と感じる部分はあるでしょう。精神的にも。が、「肉体的」にはそれほどの負荷ではないと思っています。

 

「レース感覚を作る」という意味での300mの走りは「レース」のための準備として必要かなとは思います。が、「強化」という意味ではあまり効果はないのかなと。だから苦しくなった時に「身体が動かない」状態になりそこからスピードが維持できなくなる。考えてみれば当然の話かなと。「耐乳酸性」は上がっていないのだから実際のレースの後半には生かされません。

 

300mを走る。これは一定以上の競技レベル&意識レベルの選手であれば意味があるかなとは思います。が、女子では300mを走るというのが目的になってしまいます。300mを3本走る。それも9割で余裕をもってとなるともはや「走ること」が目的になります。意味のある練習かどうかは分かりません。

 

大きな力を出す。300mを1本だけタイムトライアルとなると「乳酸をたくさん出す」ための練習として位置づけられるかもしれません。が、スピードレベルが保てないようであればこれは「乳酸系」よりも「有酸素系」に寄ってしまう練習形態になる。「満足感」は得られるかもしれませんが「効果」としてはそれほどないかもしれない。このあたりは「目的がどこか」になると思います。

 

一番きついなと思うのがグルグル150。が、これはある程度以上の「理解」がなければいけないかなと。乳酸をためてその中で動く。が、5本となると「本数をこなす」ことが主たる目的となってしまって1本目から最大スピードで走れない。5本目でトップに立つような選手もでてきますが、これは「練習効果」というよりも「最後まで頑張ってトップになった」という「自己満足」でしかないかなと。厳しい言い方かもしれませんが。

 

これで「乳酸」が出せないというのが今の状況ではないか。心肺機能や気持ち的なことが先に負荷となって出てきて、本来の目的である「乳酸を蓄積させてから動く」という部分ができていない。「やった」という事実がありますが、実際はそれが「レースに生かされる負荷か」同課は別問題ではないか。そう考えるようになりました。

 

ということで長くなったのでまた別に書きます。マニアックな感じかもしれません。いまさら何を言っているのかと批判もあるかもしれない。まーいいんです。好きに書きたいだけですから。

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エビ水槽のこと 抱卵8日目

2022-05-16 | 陸上競技
えーっと。やはりエビ水槽の記録もしておきたいと思います。陸上競技のことを書いていると思われているかもしれませんが、それだけでは「私」ではなくなるかなと。ある程度自由に生きていきたいと思っています。束縛されらしながらやるのは大嫌いです。

エビ水槽。見てみると色がかなり薄くなっているエビがいました。最初見た時はフィルターの下の部分にひっくり返った状態でくっついていたので「まさかだめなのか?」という不安に襲われした。一応元気だったので写真を。



手前のエビと比べてもらったら分かると思うのですが色合いが全く違います。レッドビーシュリンプとしてはかなりグレードが落ちるというのもあります。白が綺麗に出るかどうかは大きい。近くのペットショップで購入したものです。しかし、可愛いエビに変わりはありません。育てていきたいと思います。

で、放卵しているエビを探す。すると水槽の真ん中あたりにいました。卵を撮りたいなと思っていましたがなかなか近付いて来ません。で、ずっと見続けていると。こんな感じでエビみたいな格好をしていました(笑)

かっぱえびせんのパッケージに書いてあるようなエビの格好です。可愛らしい。が、この状態では卵の確認はできません。

時間を空けて見てみるとやっと壁面にエビが来てくれました。こんな感じ。


角度を変えて。こちらの方が少しわかりやすいかなと思います。


以前と比べると少し卵が黒っぽくなってきたかなという印象。最初は茶色だった気がします。少しずつ変化はしているのかなと。とにかく油断せずに見守り続けたいですね。

やはりエビは可愛い。最高に癒されます。


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力の出し方について

2022-05-16 | 陸上競技
本当に書きたかったことを。

ロングスプリントについて。ここも考え方の問題だと思うのですが。基本的にロングスプリントであっても「短い距離」でしっかりと走ることが必要だと思っています。tokushoの時からですがロングスプリントであっても1年生の時には短い距離を中心に走るというのがありました。焦って長い距離や本数を走るのではなく短い距離でしっかりとスピードを上げる。ここが重要かなと。長いスパンで考えていく必要があります。まーrinaに関してはほとんどロングスプリントの練習をしていないのに1年生の県総体で61秒で走ったというのもありました。適性があったのでしょう。

で、この当時の練習は150mがメインでした。150mを7人くらいで一斉に走る。50mを1分かけて歩く。そこから再び150mを走る。この繰り返し。冬の間はこの練習を5本から7本くらいを3セットやっていました。今考えるとかなりの量ですね。さらにそこから40秒走でどこまで走れるかやって往復走もやっていました。今ならもっと良い感じの練習ができると思います。反省。

グルグル150はかなり効果的だと思います。ここには「何がなんでも強くなる」という意志と「覚悟」が必要です。走るだけの選手では絶対に効果はありません。

で、3年生になる時の冬はこれをもと効率的にできないかと考えてやるようになりました。もはや記憶が曖昧ですがその後のことだったかもしれません。この時は1分休憩にこだわらずに「力を出し切る」というのをテーマにしていました。61秒以内で走る選手が7人くらいいたので常に競争させられます。そこでバトンを使って150mのエンドレスリレーのような感じで走る。

私自身はエンドレスリレーは嫌いです。チーム間で差がついてしまって出し切らなくなるからです。そこで当時は3人1組にして2チーム作り、競争をさせました。3人がリレー形式で走る。バトンをつなぐ。で、3人目が走り終わったら一旦リレーを打ち切る。で、再スタートという感じです。これだと差がなくなるので常に競争することができます。複数の選手がいるからできることでした。

1走がホームストレートの50m地点から走り始める。2走が300mのスタートから。3走が水濠の辺りから走る。フィニッシュしたら終わり。で、3走を走った者が50m歩いて戻って1走になる。これを連続でやります。これは想像以上にキツイのです。まー全て競争ですから。練習での競争がマイルメンバーに入るかどうかを決めるので必死にやっていました。常に全力。全力を出し切るためにどうするかを考えてやっていました。

で、それ以後ロングスプリントから足を洗っていました(笑)ショートスプリントの楽しさに気付いたからです。才能がある選手だけがショートスプリントができると思っていましたが、やればできるなという手応えがあったので。

昨年少しロングスプリントを見ました。グルグル150をやる。が、なんか物足りないなーという印象でした。走ってはいます。終わったら何となく倒れ込みます。が、スピードレベルが落ちている中でやっているので本当に必要な負荷になっているのかなというのご疑問でした。本当に追い込める選手であればこれで十分だと思います。が、競技に対する意識レベルなども含めて「キツイことをやっている」というのがメインになっていないか。

これがシーズンに入って顕著に出ていました。ラストが全く持ちません。前半の練習もある程度やっています。無駄な力を使わずに前半入るというのもやっています。が、単純に最後動かないというレース展開がほとんどでした。量の問題なのかどうか考えさせられる部分がありました。真面目に取り組んでいる選手もいますから、こちらもその選手に対しては何か提供できないかなというのがありました。「専門練習」となっているのである程度のことを自分達で考えてやっているというところでした。

200m+200m+100mみたいな感じで走ることが多かったかなと思います。200mをある程度のペースで走ってその後の200mで最後まで維持して走る。しんどいとは思います。が、これが本当にレースに生かされているかなという印象でした。メニュー云々の問題というよりも「力の出し方」が分かっていないのではないかなという感じ。出し切れていないと。

県選手権が終わってから本当に競技指導に対する意欲を失っていました。クラブチームを使ったり、外部指導者として複数のチームの支援をする方策はないかと真剣に考えていました。まー何人かの選手が「指導に来てほしい」というので行かないわけにはいけないなというのもありました。この辺りは「きちんとやっている選手の力になりたい」というのがあります。基本的にボランティアなので周りからあれこれ言われる筋合いはないと思います。私自身が「やりたくない」と思っている時に周りから強制される必要はない。これは選手に対しても同じことが言えると思います。「本気でやりたくない」と思うならやらなければ良いだけのことです。グランドに来る時間と労力の無駄です。冷たいようですが。

そんな中で「力を出し切る」必要性を強く感じました。こうやって書きながら以前の150リレーのことも思い出しましたが、ロングスプリントで結果を出そうと思ったら「乳酸」が蓄積する中で何をするかというのが大きいのではないかなと思います。

というのが前置きです(笑)前置きが長すぎるのですが。またこの続きは書きます。
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競技に対する考え方

2022-05-16 | 陸上競技
雑記に近い感じになります。面白いかどうかは別にして考えていることを記録しておきたいと思います。

tokushoの後半からほとんどの指導がショートスプリント中心になっていました。その中で色々なことを学ぶことができました。あの頃、今考えていることが実際にできていたら全く違う結果になっていたのかなという気もしています。その後のことも含めてですが。完全にショートスプリントに特化した感じになっていました。tokushoで12秒14、12秒17、12秒43、12秒9。hoshoで12秒15、12秒30、12秒67。かなりの選手が育ってくれたと思います。

元々ロングスプリントの方がやりやすいと感じていた中でのショートスプリントへの移行でした。選手の数が少ないというのもあり「選択と集中」という中でのショートスプリントに特化する感じでした。同時にロングスプリントをやるためにはかなりの覚悟が必要だというのがあります。

15年くらい前の話になってしまうのでどうかと思いますが。rinaが初めてインターハイに進んだ時。この2年間はこれまで指導してきた中で一番練習をしたと思っています。それに耐え得るだけの「気持ち」を持った選手が揃っていたと思います。男女共にでした。かなりのチーム力を発揮していたと思います。長距離がいない中で県総体でトラック総合優勝。投擲も含めて県総体総合優勝を果たしました。中学時代の実績はほぼない。中国大会にさえ進んだことのない選手たちが集まってやり遂げたことに関しては今でも誇りに思います。

話が逸れていますが(笑)で、tokushoの初めの頃はかなりロングスプリントに特化した練習をしていました。まー知識がなかったというのも大きな理由だとは思いますが。それ以後は選手の「モチベーション」の違いもあってロングスプリントからは遠ざかっていた感じがあります。本当に強くなろうと思えば「かなりの負荷」がかかるからです。もちろん、優れた能力があればこれもそれなりでも対応するのがしれませんが。

とにかく「何がなんでも」という選手に対してしかできない部分があります。自分自身がヨンパをやっていたこともあり、「きちんとやる」というのが当たり前になっていました。が、それは今考えると「異常」であって普通の人たちは「キツイことはやりたくない」と思うのです。その中でロングスプリントで戦うというのは難しい部分だと思いますね。

この冬は「何がなんでも」を求めていましたが、なかなかそれに見合うだけの行動ができない。女子に関しては1月以降3月末までほとんど走る練習ができなかったというのもあります。これで戦えるほど甘くはないなと思っていました。他人事のように書いていますが。しつこく言い続けてきてもなかなかわからないというのがありました。覚悟云々というのは求めてはいけないのかなという感覚さえあります。

またも話が逸れますが。先日県選手権の2日目にレースのない選手に強度の高い練習をしようと考えていました。この時、かなり強い負荷をかけたいと思っていたので私の審判業務がない時間を指定しました。一人でできる話ではないと思うので。が、返事としては「男子の100mのレースが観たい」というようなもの。いや、もはやこの状況で「戦う」ということを口にすることさえ許されないなと感じました。それ以後は全く指導はせず。優先事項が分からない選手に対して何をやっても変わらないと思います。

これに対して批判をする人もいるのでしょう。まーそれはそれ。が、「競技をする」というのはそんな適当な話なのか。その前にも他の選手が「県総体ではヨンパで勝負したい」と話してきました。それに応じたメニュー提示をしようと思っていたら、「ショートハードル」のメニューをやりたいとずっと言ってきます。もう指示するのも辞めました。ここに矛盾があることに気づかないというのであればもう何を言っても意味がないなと無力感を感じました。

勝負したい。それを口にするならそれに見合うだけの行動と覚悟が必要です。こちらもそれに合わせて考えます。が、結局目先のことしか考えない。その場その場の考えを主張する。それならそれでいいと思います。私が時間と労力を使って何かをする必要性は皆無だと思います。間違っていると言われるのか。
まー好きに評価してください。

与えられる。これが当たり前になっている。こんな状況で「普通の選手」が戦えるようになるとは思えません。強くなりたいと飢えている選手の方が圧倒的に強くなります。当然の話です。「頑張りたい」という気持ちが持続できないと嘆く。いや、そのレベルの気持ちでは勝負はできないのです。進学校の生徒が「志望校」を目指して勉強をする時に「でも努力できないんですよね」と言っているのと同じです。絵に描いた餅。何も得るものはないでしょうね。

「こんなに頑張っているのに結果が出ない」という考え方で選手が競技をやっている。まー大半の場合、「本当に必要な努力」ではないのです。比較対象が過去の自分であって、本当に強くなるための努力ではない。この辺りのことは資質の部分もあると思いますが、徹底的に言って聞かせないと分からないと思います。今は中学校ではそこまで競技に対しての話はされないと思うので。

いや、本当はロングスプリントの練習について書きたいなと思って書き始めたのですが(笑)最近考えていることをストレートに文字にしてしまいました(笑)。まー本当はかなりオブラートに包んで書いているんですが。本題はまた別に書きます。
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足運びについて4

2022-05-15 | 陸上競技

少しずつ書いておかないと忘れてしまうので。別に書かなくてもいいのですが(笑)。エビ水槽の話がメインのblogになりつつあります。これはこれで非常に楽しいのですが。自分自身のためにも多少なりと陸上競技については書いておかないといけないと思っています。

 

すでに「足運び」について3つの記事を書きました。親切に図を入れるわけでもなく殴り書きのようにひたすら書いているのですが。「膝締め」や「接地の角度」「膝の角度」が重要。さらには腰の移動ができるかどうかというのがあります。この部分は「分割」してやっている感じです。毎日やる部分もありますし、特化してやるというのも必要かなと思っています。ここは「しつこく」やる必要がるかなと。筋力的なことも含めて「足運び」はきちんとやらないといけない。もちろん、それをやらなくても自然にできる選手もいます。そういう選手には「マーク」などを使うと「良さをなくしてしまう」というリスクもあるのである程度自由に進ませてもいいかなと。

 

「分かっている」と「できる」というのは違います。もともとできるからといって「何も教えない」というのは違うと思います「基礎基本」になる部分はきちんと理解させる必要がある。足の運び方が自然にできてもそれが将来的に崩れる可能性もあります。そうであれば「どうしないといけないのか」に関しては理解する必要があります。

 

で、これまでの3つの記事のまとめになるような内容。「一歩目」と「5歩目」までの動きが作れたら今度は「チューブ5歩」をやるようにしていました。ここまでは「マーク」を使って目印を置いています。これにより動きが作りやすい。が、マークがなくなった時に狙いとした動きができなくなる。腰の水平移動ができなくなる。これに対して「チューブ5歩」でやってきたことを「走りに落とし込む」というのが必要だと思っています。

 

やりかたはそれほど難しくありません。「構え」を作った時に後ろからチューブで引っ張るのです。色々な場面で見かかることがあると思います。が、私がやりたいと思っている「チューブ5歩」と見かける「チューブ走」は結構違うかなと思っています。一般的に見かける「チューブ走」は比較的強く引っ張ります。あまり進まない中で「パワートレーニング」のような感じでやっています。それはそれで効果はあるのだとは思います。

 

が、「チューブで腰を引く」ことで「腰の移動を作りたい」というのと逆行する感じがあります。本当は前に進みたい。それをチューブで後ろに引っ張ることで「進まない」状況になります。特に「腰」に引っ掛けているので腰が残るような動きになってしまいます。タイヤ引きで「腰」にチューブをひっかける動きも嫌いです。本来進みたい「腰」が負荷がかかることで進まなくなる。特に引っ張ると「1歩目」が出なくなります。「脛の角度」「膝の角度」が作れないのです。せっかく「進む動き」を身に付けるための練習をしているのに「進まない」ことをしても意味がないなと。これはあくまで私見です(笑)。そこに意味を見出している方もいるでしょうからお許しください。

 

実際に実施する「チューブ5歩」に関してはやり方はシンプルです。2人1組で実施。ワンハンドで「構え」を作ります。この時に骨盤に細いチューブをひっかける。きちんと「構え」ができたらチューブを「軽く」引きます。ここが一番のポイントかなと思っています。「強く」引くと進まなくなるからです。ここでチューブを使うのは「意識づけ」です。腰に「チューブ」があってそれに「軽い」抵抗がかかることで「腰の移動」の意識が作れます。さらにポイントになるのが後ろでチューブを引っ張る選手が「水平方向に軽く引っ張る」というところです。上から引っ張ったり、下から引っ張ったりするとその瞬間にこの練習の意味がなくなります。

 

前の記事にも書きましたが「膝の引き出し」と「腰の水平移動」は必須だと思っています。「チューブ」を使うことでこの「水平方向の移動」の意識づけになります。抵抗に負けないように水平に進むという感覚を作るための練習です。この部分は厳しく指導してきました。この「チューブ5歩」の肝ともいえる部分ですから。単純に「引っ張ればよい」というものではありません。

この際、チューブは「軽く」です。強く引いて「構え」が崩れてしまうのは避けたい。元々進むために構えを作っているのですから、「強く」引くことで重心が後ろになってしまったら何のためにやるのか分かりません。あくまで「構え」がきちんとできるようにするだけ。腰にチューブがあって「軽く」引いているのは「腰」が進むための意識づけです。本当に「軽く」です。この力加減は難しいかもしれません。 

で、この姿勢さえ作ってしまえばあとは走るだけ。「よーい、はい」の声掛けを後ろの選手がします。この時に「同じスピードで出る」ことが求められます。「チューブの抵抗」はスタートする瞬間までです。あとは「水平方向」に進むので一切負荷はかけません。「ハイ」のタイミングで後ろの選手も一緒に前に出ます。1歩目からは全く負荷がかからない。負荷がかかると「腰が進む」ことの妨げになるからです。本当に「ついていくだけ」です。その前段階で「足運び」「1歩目の接地角度」「重心の移動」をやっているのでそれを「走り」に落とし込むという練習です。

 

一緒に走りながら「12345」のリズムを数える。そのリズムに合わせて選手は走る。崩れないように一定のリズムを保ちます。止まってしまうようでは失敗。自分自身で意識しながらも他者のリズムに合わせて進んでいく。5が終わった瞬間にチューブを外してそのまましばらく走る。5で外すのは後ろの選手がずっと走ると疲れるからです(笑)。あくまで「一次加速」の動きを身に付けるための練習。単純に「走る」というのではなく「狙い」があって実施する練習です。一定のリズムができた後にすぐに終わるのではなく「中間につなげていく」感じが重要になると思っています。

 

できれば、この局面を横から見て「重心移動」「足運び」「接地角度」を確認するといいと思います。実際にやってきた動きが「進む」時にどのようになっているかあ重要だからです。できていなければ前段階に戻ってやり直すというのでもありだと思っています。「道具」を使うと意識しやすいですがそれがなくなったときにどのように動くかだと思っています。「自動化」するまではやっていく必要がある。

 

まーよくわからないことを書いていますね。本当はもっと詳しく書くといいのでしょうが。「一次加速」という局面の練習。それほど実施されていないかもしれません。山梨インターハイの時に「チューブ5歩」をやっていたら選手が審判に「練習で道具を使ってはいけない」と注意を受けていました(笑)。マークを置くわけでもない。トーイングのように危険性もない。さらに10m程度しかチューブは使用していない。その時kanaが「わかりました!」と即答してまた同じように「チューブ5歩」をやっていました(笑)。もう天才です(笑)。それだけ「必要」と思っていたのだと思います。

 

当時はそこまで細かく説明していなかったと思います「骨盤が~」とか「接地が~」というのを口頭でいうだけではなく、「強制的にその動きになる」というのが重要だと思っています。指導者が信じているほど「選手の意識は高くない」と思っています。油断すれば一瞬で元に戻ります。それを打破していくためには徹底的にやるというのが必要かなと。

 

まとまりませんが。記録しておきます。これって面白いですかね?(笑)

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エビ水槽 抱卵7日目

2022-05-15 | 陸上競技
よくわかりませんがアクセス数が増えていました(笑)。これは「エビブーム」が来ているのではないかと勝手に期待しています。最大の関心ごとは「卵が孵化するか」です。
 
エビ水槽。昨日は餌をあげていません。毎日餌を上げる必要がないので。こういう部分も見ながらですね。基本的に水槽内に生えている苔を食べるようです。とにかく今回は水槽内に手を加えないというテーマの下でやっています。これまでの失敗は「水槽をきれいにしよう」とか「水替えを頻繁にやろう」というのがありました。
 
ペットショップなどの水槽はかなり丁寧に掃除されています。そのほうが見栄えが良い。販売を前提にしていますから当然の話です。が、今の私の水槽は「生存させる」ことが最大目標です。そうであれば環境を整えることが最優先かなと。
 
この日はいつもと違う場所に集まっていたので撮影しておきました。濾過フィルターが汚いですね(笑)。意図的にそこまで掃除をしないので苔が生えています。フィルターの吸い込み口には「水切りネット」を置いています。「稚エビ」が生まれてから吸い込まれないようにという配慮。これは最初からやっています。本当に生まれるかどうかは謎でしたが(笑)。
 
 
 
この日は「抱卵しているエビ」の撮影が上手くいきませんでした。物陰にかくれているのです。どうしたことか。まー安静が大事なのかなと思います。上述のように「手を加えない」としています。写真撮影のためにエビに刺激を与えて動かすというのは本末転倒です。とりあえずこんな感じ。


 
実は水槽を見たときにエビが泳いでいました。見てみると水槽内に脱皮した跡が。メスのエビが脱皮するとフェロモンが出て「交尾」するのです。オスはメスを探して水槽内を泳ぎまくります。静止画では全く分かりませんが(笑)



可能性的にはどれくらいか分かりません。脱皮したからといって「卵巣」が成熟していなければ抱卵することはありません。今回脱皮したエビがどのような状況だったのかによりますが。とにかくこれまでと違って順調にエビが動きまくっています。こういうのがあるというのは楽しい。本格的にエビを育てている方からすれば「全然だめ」といわれる部分かもしれませんが。
 
エビ生活です。このアクセス数が増えているのかどうか分かりませんが(笑)。
 
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足運びについて3

2022-05-14 | 陸上競技
本当はエビ🦐のことだけを書いておきたいのですが(笑)

足運びについて少しだけ触れておきます。こんなことやらなくても「速くなる」というのはあります。それでも積み上げていく形の中でやってきた私にとってはこの辺りの基礎基本は外せない。実際にここができてくるだけである程度走れるようになります。卒業生が走れるようになってきたようです。これはかなり喜ばしい話です。基礎基本。それは人によって違うと思いますが。

前の記事の最後に「腰押し」と「3歩」について触れました。この辺りのことは書いておいた方がいいのかなという気はしています。前回は構えから動き始めることについて書きました。0からの動き出し。ここには大きなエネルギーを使います。構えの腰の高さについて少し書いたのかなと。

一歩目の引き出しで身体は前方向に進んでいきます。が、この段階で腰も同じように水平方向に進むことになります。これまで見てきた中では「スタートが苦手」という選手が非常に多い。大半の選手は苦手なのです。で、見ていると「腰の移動」がほとんど作れずに足だけを速く動かすというのがあります。その場足踏みのような感じです。「腰の移動」がないのに進みたいから足だけ動いて進まない。どうにもなりません。

そんな時に「腰押し」がいいと思います。前足の所から2.5足から3足長くらいのところにマークを置いてそれを一歩目で越える。この時に腰が残って足だけでいったら進まないので、タイミングを合わせて腰を押してやります。膝の引き出しと腰の移動が同時に起きるようにする。この時に水平に腰を押してあげるとスタートの動きに近づきます。腰が上や下にならないように押す方の技量も必要です。浮いたり潰れたりしないように水平方向に進む感じを作ります。

これで一歩目の重心移動を作るようにしています。そしてその時の一歩目の接地の角度が前の記事にも書いた「脛の角度」が40〜45度、「膝の角度」が90度という感じです。身体の傾きもあるので止まらずに進むことができます。分割的な練習の方法ですが走る中で全ての動きをやるのは難しいと考えています。だからこそ抜き出してその要素を身につける。特別な練習と位置付けるのではなく走る時には全てそこを意識して始めればいいと思っています。この辺りになると「本気で速くなりたい」と思う者しかできないという感じになりますが。意識せずに走るだけの選手では動きは変わりませんから。

タイヤ押しの意味はこの部分にあると思っています。効率良く加速するための動きです。地面に力を加えるための足運びを身につける。それだけではなくきちんと腰が前に進むというのが大切です。

1歩目だけならそれなりにできます。それを今度は3歩または5歩でやっていきます。私は個人的に5歩がいいなと思っています。これは感覚的なものですが。スタートの反応が良くても一歩目接地の位置がズレてしまったら間違いなく「止まる」感じになります。起きてしまう要因にもなります。だから一歩目だけではなく動きの連続性を考えて3歩から5歩はその動きを続けます。

私は個人的にここまでの局面を「一次加速」だと思っています。0から動き始めたそれを更なる加速につなげていく。ここで崩れてしまったらもう二次加速のイメージが作れないと考えています。だから一次加速の局面はかなりしつこくやります。今ここだけを徹底的にやらせてもらえるなら感じ的にもかなり変化を生み出せると思っています。自分の中で感覚が研ぎ澄まされてきた感じがあるからです。緑色の学校に行くかもしれないという部分があるのでその時はある程度精査して伝えられたらと思います。

単純に走るだけではなく道具を使うといいと思っています。この局面ではマークなどの目安になるものを使います。私は「マーク5歩」という感じでやっています。この5歩に関しては速く進むというよりは「安定させる」ことを求めています。1歩目からピッチを上げていくというのではなく最初は0から動き始めたものを前方向に安定させて進めていくための準備だと思っています。

だからこの局面で重視するのは「ピッチ」ではなく「リズム」。同じリズムで5歩が動けるとそれ以後の流れが上手く作れる。ここでリズムが変わると止まったら浮いたりしているということです。その場足踏みにならないようにマークを置くとかなり効果があると思っています。「速く動く」だけであれば最初からできますが、それでは重心移動が生まれません。強制的に前に進むためにマークを利用するのです。

これは失敗したケースですが、初任校で2年次にインターハイに出場した選手がいました。3年次には絶対に勝負したいというのがあったので課題である「加速段階」を克服するための練習を増やしました。元々ピッチが上がらないタイプだったので最初からピッチアップして走るイメージで一冬過ごしました。かなり速く動くようになった。見た感じも力感があり速い。

が、春先「マークが遠く感じる」と言い出しました。速く動くことを重視したので遠く感じるのかなと思っていました。実際は速く動くことを意識しすぎて重心移動が伴わない中で速く動いていたのです。だから見た目は速く見える。が、進んでいない。悔やんでも悔やみ切れない失敗でした。本当に申し訳ないなという気持ちで一杯でした。

そのこともありきちんと近くで見ながらと遠目に見ながらの両方で走りを見るように心がけるようになりました。今同じ状況であれば本当に勝負できるレベルまで力が上がっていたのかもしれないと思います。私風情が何をいうかという話かもしれませんが。

足運びと重心移動。ここは大きいと思います。タイヤ押しで行う足運びは3歩、最大で5歩維持できたら十分だと思います。たった5歩のためにどれだけ時間をかけてやるのかという話になりますが。何もしなくても走れる選手であればそこまで考えなくても良いと思います。が、私が今やりたいなと思っているのは長いスパンでみて正確に走りを作っていけるかどうかです。高校の陸上競技でできるのかどうかも含めて考えていきたいと思っています。

まとまりませんが。腰押しと最初の5歩の話でした。


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