闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1940
敵空母の損害はたった1隻なのに、出撃した虎の子の空母をまるごと4艦も喪ってしまった日米決戦のミッドウェイ。この映画は既存のフィルムを流用したつぎはぎ作品ではあるが、無能な南雲司令官を起用した山本五十六の無能ぶりをあからさまにしている。
それにてしても、空母なんてわずか数機の雷爆、極端にいうと、たった1発の魚雷で撃沈されるヤワな船だと思い知らされる。げんざい我が国では「いずも」を航空母艦に変身させようとしているが、んなもんたった10秒で中国のミサイルで撃沈されるだろう。
それはさておき、ミッドウェイ大敗北の映画をみるたんびに、にっくき米軍機の空爆によって、我らの父親たちが鮫うようよの重油の海で次々に死んでいく姿がありありと脳裏に浮かび、そのような悲劇なかりせばの思いに駆られるあまり、いっそ極右超ファシズムの大日本帝国が鬼畜米英を撃破し、返す刀でイトレルをも 屠って全世界を征服していたらという奇怪な幻影にとらわれることもある。
そうすれば我らは依然として天皇陛下の赤子であり、かの日本会議や安倍蚤糞が夢見る天皇君主絶対制の世にあわあわと棲息し続けることになったのであろうが。

我こそは天孫選民と宣る人に真偽のほどを告ぐる人なし 蝶人