あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

和田誠著「もう一度倫敦巴里」を読んで

2020-07-08 10:58:44 | Weblog


照る日曇る日第1423回


和田誠が、グラフィク・デザインやイラストだけでなく文章を綴ったり映画を撮ったりする、優れたマルチクリエーターであることは、つとに知られているところだ。

本書は1977年に、今は亡き「話の特集」から刊行されたものを、再編集して2017年に再発行された。

漫画、戯画など、多種多様な作物が、吃驚箱をひっくり返したように飛び出してきて、面白いといえば面白いが、もはや「過去の遺物」といえば、そのとおりなんじゃね。

著者が「兎と亀」をネタにして、世界の映画作家にあてこんでつくらせた映画脚本も、「雪国」の冒頭を、当時の作家や評論家に書かせたという見立ての「粋な」作文も、私には「やれやれ」だった。

ともあれこの節、何を読み聴きしても「やれやれでないもの」なぞ、皆無に近いのであるんであるう。


「検索と置換」の中のジャンプ欄に40と打てば40に飛ぶ 蝶人
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