あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2022年霜月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2022-12-02 09:45:54 | Weblog

ある晴れた日に 第704回

 

結局は干されてしまった玉川よあんたの出ないモーニングショウは虚しい

 

結局は干されてしまった金平よあんたの出ない報道特集は空しい

 

有頂天より地獄に墜ちるその途中辺りが日本チームの居所

 

渾身の力で浅野は蹴り込んだ4年の雌伏を至福に変えて

 

78の老いたる我に成り変わり決勝ゴールを浅野は蹴り込む

 

負け負けて負け負け負けて負け負けてやっと勝ったぞ8日目の宇良

 

「オレたちが死んだらあとはどうなるの」「そんなこたあどうでもええやん」

 

「金持ちが富を独占してるんだって」「そんなこたあどうでもええやん」

 

「あんさんはもう死んでるかも知れないんだよ」「そんなこたあどうでもええやん」

 

ライバルを皆殺しにした義時の名を大書したタクシーに乗る

 

地元でも知る人少なき大江氏の神社を目指して観光客来る

 

すぎちょびのころころコロナにめをつぶりぱっとひらけば八っぱくるくる

 

建国のケも思わずに過ぎにけり22年2月11日

 

いつまでも続いてほしい耕クンが金土日と家にいる日々

 

妻が居て子が居てわれも傍に居るそんな暮らしよいつまで続くか

 

脳味噌が目が歯が耳がチンポコがグチャグチャになり黄泉路に向かう 

 

第8波がやってくると騒いでる第1波の時とおんなじように

 

安土城の天守閣にて信長が森蘭丸と見た惑星蝕よ

 

信長が天守閣から眺めたる血の色滲む満月を見る

 

上弦の月が2重に見えたので眼科に行けば白内障だと

 

武満が編曲したる「インタナショナル」を藤井大介のギタアで聴けば心哀しも

 

満月の月蝕終わり世の人に見捨てられたる十六夜の月

 

部屋毎に好きな時間を指し示す百円ショップで求めし時計

 

自瀆型の脹脛に似た大根がバルトリン腺音頭を唄い始める

 

「我良し」の強権の国が増えていくどこかにないか弱者の楽園

 

五輪なら五輪サッカーならサッカー一色になる日本という国

 

三白眼のお多福男が俯いて世界苦について考えながら歩いていくよ

 

突きだせる胸柔らかし秋の鳩

 

  何十年も根を生やさずに住みしゆえ町内の人の誰か分からぬ 蝶人

 

コメント
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