照る日曇る日 第2093回
この空前の犠牲者と被害を出した1985年のジャンボ機墜落事件については、事件発生後40年近くなってその真相を巡っていくつもの疑問点が浮かび上がってきた。
通説ではボーイング社が製造したジャンボ機の垂直尾翼内の障壁が圧力で崩壊したために操縦不能に陥った123便が、群馬県上野村御巣鷹の尾根山に激突、大破したとされているが、本書の著者や森永卓郎氏などは、どういう仕儀によるものか、当時ミサイル発射訓練を行なっていた2機の自衛隊機の誤射が、墜落原因と主張しているようである。
それで本書に手を出してみたのだが、生憎本書は、ボイスレコーダーを公表しないJALにその情報公開を求めたが、東京地裁が理不尽にも却下した裁判のレポートであったために、残念ながら肝心の事故原因そのものには正面からは触れていなかった。
しかしながら途中で裁判長がいきなり交代したり、原告の一人が恐らくはJALの妨害によって降ろされた(あるいは不自然に降りた)り、朝日などの中央紙には出ていない事故詳報が地方紙に掲載されていたりするのは、JALとその背後の国家権力の介在を思わせる節もあるので、この件は別の情報が入るまで、しばらく保留にしたいと思う。
カスリーンやジェーンほどの被害なしアンピルという名の台風 蝶人