ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ホローズ @岐阜県岐阜市

2021年12月18日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市の旧市役所庁舎近くにあるスパゲッティーの店「ホローズ」。こちら店のどこにも”あんかけスパゲティー”とは書いていないが、それに近い味のスパゲティーを提供している店(※”あんかけ”の呼称は後から名古屋市内の某店によって命名された呼び方だとのこと)。創業は昭和55年(1980)というから名古屋市内にある数多のあんかけスパの店と比べても古い方じゃないだろうか。やや薄暗い店に入ってカウンター席に腰かけ、「ホローズランチ」をトマトでお願いした。サイズは”R300g”で。「ランチ」にはスパゲッティーにオムレツとサラダが付く。もちろんメニューに”あんかけ”の文字は無く、ただ”SPAGHETTI”とあるだけ。スパゲッティーの調理を見ていると、茹で置きの麺を油(ラード?)通ししてフライパンで炒め、鍋にたっぷりと入ったとろみのあるトマト・ソースをかけるという始祖とほぼ同様の調理法。こういう独特の料理が東海地方では当たり前のように「スパゲッティー」として伝播していった経緯はちょっと興味深い。

まずはオムレツとレタスのサラダが供された。サラダには市販もしているというこちらのオリジナル・ドレッシングがかかっている。スパゲッティーが大きな平皿に盛られて完成。卓上には皿に山盛りの粉チーズと、大きなタバスコの瓶も用意されている。麺は名古屋の発祥考案者の店と違って太くない。こちらもアルデンテどこ吹く風の独特の軟らかい食感。ソースはスパイシーだが、最近のあんかけスパで一般的になっている胡椒辛さの目立つ強い味ではなく、ハーバルな風味が前面に出たとろみのあるトマト・ソースで、色もトマト色が強い。旨い。鼻腔に残るトマトの酸味とハーブの香りがいい感じ。粉チーズだけ足したりしてあっという間に平らげた。勝手な推測だけれど、ホテルのレストラン料理から改良されたという当初のあんかけスパってこういう味だったんじゃ…。今をときめく稲田俊輔氏が語るところの、”辺境に残ったオリジナルに近い味”というのに該当していたりして。(勘定は¥800)

 

スパゲッティー and ピザ ホローズ (Spaghetti & Pizza HOLLOW'S)

岐阜県岐阜市神田町1-1

 

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