家族と箱根へ旅行。生憎の曇り空だったが、新東名を通って箱根までドライブ。もちろん富士山を見る事は叶わず、時々雨が落ちてくる中、付近を観光し、昼食を採るため予約を入れておいた明治24(1891)年建造の富士屋ホテルのメインダイニングルーム「The Fujiya(ザ・フジヤ)」へ。
↑ 富士屋ホテル本館のメイン・エントランスと花御殿
だんだんと霧が出てきて、あっという間に景色が変わる。ホテルの駐車場に車を停め、歴史ある建物に足を踏み入れた。近代建築好きには堪らない空間。宿泊者や食事客以外にも観光で訪れる人が多いので、ロビーは混雑してちょっと慌ただしいが、そこかしこに見るべき意匠が目白押し。予約時間まで館内を見て廻り、「ザ・フジヤ」の入り口に向かう。
↑ メインダイニングルーム「ザ・フジヤ」のエントランス(奥が店内)
↑ 廊下の梁やレストランの柱もこの凝りよう(右は創業者の顔がモチーフで、従業員に睨みを効かしているんだとか・笑)
窓際の席に案内され、各自注文。中学生のボウズはビーフカレーを、女子校生のムスメ含む残り3人は創業136周年記念のコース料理「ベルエポック・-古き良き時代ー」を選んだ。座ったテーブルの窓からは昭和11(1936)年建造の「花御殿」が見える。天井高いこのメインダイニングルームも昭和5(1930)年の建築。すべて違う高山植物の絵をあしらった格天井(!)を始めとして、柱から、梁から、天井から、床から、それぞれに凝った細工が施してあり、見どころ盛り沢山。自分は家長らしく落ち着いて座っているフリをしているが、どうしてもキョロキョロしてしまう。
↑ テーブル席から「花御殿」を望む
自分達の頼んだコースのコンソメ・スープがサーヴされた後に、息子のビーフカレーが運ばれた。豪華に6種類もの付け合わせ(ラッキョウ、福神漬、ピクルスなど)が(凝った塗りの入れ物に入って)付いている。息子は付け合わせに手を出さないので自分が少しづつ味見していただいた。息子は「旨い、旨い」とカレーをあっという間に平らげてしまった。先に値段を教えてしまったので旨さが増幅されているかもしれない(笑)。もうちょっとゆっくり味わって欲しいもんだが…。自分達もコースの魚介、肉料理を平らげ、デザート(チョコレート・ナッツ・サンデー、息子は追加のシュークリーム)を楽しみ、食後のコーヒーで贅沢な空間での昼食の余韻を堪能しつつ、後ろ髪引かれる思いで席を立った。
食後には建物のあちこちや、館内に設けられている資料展示室や、敷地内の他の棟を見て廻る。室内プールまであるとは知らなかった。
↑ 館内の「資料展示室」と、明治39(1906)年建築の「西洋館」
今回は部屋の都合で叶わなかったが、是非別の機会を作ってここに宿泊したいなァ。まだ和食を含むレストランが他にもあるし、ゆっくりと時間をかけて見て廻りたい箇所がいっぱいある。家族抜きなら(スマン)何時間でもここで過ごせそうだ。(勘定は¥5,000程/人)
「The Fujiya」 (ザ・フジヤ)
神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下359 富士屋ホテル内
(富士屋ホテル 箱根富士屋ホテル フジヤホテル 伝統のビーフカレー)