ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ホリコーヒー @三重県桑名市

2024年08月01日 | 三重県

三重県桑名市を訪問した際、帰り際に休憩に寄ったのは駅に近い大通り沿いにある喫茶店「ホリ(HORI COFFEE)」。市内に何軒か支店があるローカル・チェーン店でこちらが本店だとのこと。創業は昭和44年(1969)。店に入ると店員が揃って「いらっしゃいませ!ようこそホリ珈琲へ!」と元気溌溂な声で挨拶してくれるちょっと自分の苦手なタイプの店(笑)。店内はさほど大きくないが、カウンター席を除いてほぼ満席の盛況ぶり。自分が座ったカウンター席の前に業務用のパンがずらりと並んでいたが、あれだけの数が捌けるぐらいの人気なんだろう。お願いしたのはメニューに書いたこだわりがちょっと大げさな(笑)「ホリブレンドNo.18」というコーヒーと「伊勢国プリン」。

サイフォンで淹れられたコーヒーは銘の入った窄まった形のカップで提供された。苦味も酸味も強めのブレンド。旨い。「伊勢国プリン」には生クリームとサクランボが添えられている。生クリームはちゃんと動物性クリームなのが嬉しい。プリン自体は緩めの仕上がりで味わいは甘さ控えめ。カラメルもマイルド。コーヒーの供に美味しくいただいた。年配の客が多いが結構騒がしいのと、自分の座った席が業務用換気扇なのか変な振動が始終伝わって来てちょっと居心地が悪かったので、コーヒーを飲み干してすぐに勘定してもらった。(勘定は¥1,100)

 


 

↓ 「朝日町資料館(旧・朝日町役場)」(大正5年・1916・建造)。「朝日町小学校」と現「朝日町役場」のすぐ近くに残る役場の建物。この日は休館日だったが、現在は農耕や養蚕に関する民族資料を展示しているとのこと。国の登録有形文化財に指定されている。

 

 

↓ 資料館の向かいに建っている住宅(建築詳細不明)。年季の入った煉瓦塀が残っていたり、門扉に緑青の吹いた銅板を使っていたりととても立派な住宅。こんな大きな建物でもすべての雨戸が閉められているので生活はされていないだろうか。

 

 


 

 

珈琲専門店 ホリ (HORI COFFEE 本店)

三重県桑名市中央町2-11

 

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南米 @三重県津市

2024年05月15日 | 三重県

三重県津市を散策した後、津を離れる際に立ち寄った喫茶店「南米」。タバコ屋との兼業で創業は昭和39年だとのこと。店は伊賀街道沿いの交差点にある。駐車場は無いようなので付近のコインパーキングに車を停めて店に入ってみた。午後の遅い時間だったが先客は2組。最初はコーヒーだけと思っていたが、どうせこれから高速にのって帰るだけだし少し腹に入れていこうと「食事出来ますか?」と尋ねると高齢の女将さんが「出来るよ。」と。こちらの食事メニューは「バタートースト」「カレーライス」「スパゲッティーミート」と「サンドウィッチ」のみ。そこで「カレーライス」をお願いした。

しばらくして出来がった「カレーライス」のカレーは意外にもグレイビーボートに盛られてやって来た。ライスは「NANBEI」と銘の入った平皿に。別皿にらっきょと赤い福神漬が付いている。さっそくグレイビーボートからカレーをすくいライスの上に。カレーは辛さほどほどの味加減。肉片やら味わいからいくとよく遭遇する業務用のやつかも。ライスはちょっと軟らか過ぎ。中途半端な時間だったから調子が悪かったかな。それでもグレイビーボートから少しづついただくカレーは一興。ただ後ろの席のパンチパーマが煙草を吸い続けるので煙いのなんの。這う這うの体で勘定してもらうとカウンターに座っていた高齢の男性が「ありがとうございました。」と。ご主人だったか。(勘定は¥550)

 


 

↓ 阿漕(あこぎ)地区にある「日本基督教団・阿漕教会(旧阿漕講義所)」大正元年・1912・建造)。W・M・ヴォーリズの設計とも言われているが真相は不明。寺なら構わず入っていくのだが、誰もおらず建物の側まで行くのは遠慮しておいた。次回は内部も見てみたいナ。

↓ 同じ敷地内にある「宣教師館」(建築詳細不明)。かつての洋館は取り壊されている。こちらは古い建物かどうかは分からなかった。

 

↓ 教会の周囲はイギリス積みのレンガ塀で囲まれている。これはなかなか古そうだ。ひょっとしたら建造当時のままかも。

 

↓ 阿漕駅前に残された戦争遺構「憲兵隊分遣隊の被爆塀」。昭和20年(1945)7月の空襲の際の弾痕なのだとか。

 

↓ 23号線沿いで目に留まった「旧・今中歯科」(建築詳細不明)。玄関口とかはアルミサッシに替えられているが、はめ殺しの窓が木枠なので意外と年数は経っている建物かもしれない。

 

 

 


 

 

喫茶 南米

三重県津市南丸之内11-15

 

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天むすの千寿 @三重県津市

2024年05月09日 | 三重県

名古屋名物として有名になった「天むす」。ご存じのようにこちら三重県津市の「天むすの千寿」が元祖。天ぷら屋だった初代が昭和34年(1959)に考案したとのこと。大須の「天むす千寿」はこちらに教えを乞うて昭和55年に店を出し、芸能人が手土産にすると評判になって有名になった。書体も似ているし、”めいふつ”という呼称もそのままだし、他にも駅売り(別会社)があったりするので混同してしまうのも無理はない。せっかく津まで来たので始祖の店で買って帰ろうと暖簾をくぐる。カウンター席はあるものの店内の飲食は無く、持ち帰りで購入を待つ客が数組。訊くとこれから予約して出来上がりは50分後になるという…。迷ったが、他を先に見て回ることにして一旦店を出た。

予定の時間が過ぎた頃、再訪。店に入るとすぐに手渡される。ご高齢の女将さんが「ありがとね。」と見送ってくれた。取り敢えず温かいうちに1つだけつまむ。包装を解くと経木の包みに銀紙(死語)で包んだ「天むす・一人前(五個)」。もちろんきゃらぶきが添えられている。口に入れると…、絶妙な塩加減。これより濃くても飽きてしまうだろうし、薄いと物足りない。そこに海老天の風味が重なって間違いのない旨さ。残りは帰ってから妻と分けっこ。その頃には完全に冷めていたので、試しに1つ電子レンジで温めてみた。でも全然ダメ。熱すぎると塩加減が分からなくなり、あの絶妙な味が分からなくなってしまう。結局残りは冷めたままいただいた(それがまた旨い)。津の地元では天むすよりも「天まき」が一般的なのだとか。それも食べにまた行かないと。(勘定は¥1,250)

 

 


 

↓ 「オーデン大門ビル」の向かいにある「旧・BARBER 横山(コットンテイル)」(建築詳細不明)。理容店の意匠はそのままで花屋として利用されている様子。入口のRの付いたモザイクタイルや、ちょっとした装飾がある外壁上部など、可愛らしい看板建築。伊勢街道に当たるこの通りも昔はアーケードがあったようだ。

 

 

 


 

 

元祖 めいふつ天むすの千寿

三重県津市大門9-7

 

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サンモリッツ @三重県津市

2024年05月02日 | 三重県

三重県津市を散策。休憩で立ち寄ったのは大門にある喫茶店「サンモリッツ」。創業は昭和40年(1965)で、かつての映画館の建物に併設されている。何でも純喫茶建築で知られる方が内装を手掛けたのだとか。店に入るとシックでバーのような丸いカウンター席に、シェード・ランプが下がる赤いビニール椅子のテーブル席など、とてもお洒落。ジャズが流れるお店は”ママ”と呼びたくなる女将さんと大女将さんでやっていらっしゃるようだ。先客も後客も勝手知ったるという感じの高齢の常連客ばかり。客同士がヤァヤァと挨拶して相席するような和やかな雰囲気。「ホットコーヒー」をお願いした。

”鍋コーヒー”(古い喫茶店でよくある鍋で温め直すコーヒー)かと思いきや、ちゃんと1杯づつ淹れてくれるようだ。無地の白いカップとソーサーで供された「ホットコーヒー」は、キリッとした感じの味わい。あまり濃くはない。名古屋圏と違って豆菓子も何も付かない。別にこれで普通なのだが、付くのに慣れ切ってしまっているので「?」と思ってしまうあさましさ(苦笑)。常連同士のオッサンの関西弁の漫才(片方はボケてばっかり、片方は堅物・笑)のような掛け合いをそれとなく聞きながら、ドレープカーテンが下がる窓から外を眺めつつゆっくりさせてもらった。(勘定は¥450)

 

 


 

↓ 店が入っている建物「旧・津大門シネマ(旧・第一劇場~津東宝劇場)」(昭和32年・1957・建造)。ルーツを辿ると芝居小屋に行き着くのだとか。現在は利用されていないようだ。

↓ 「オーデン大門ビル(旧・四日市銀行津支店)」(昭和3年・1928・建造)。迫力あるイオニア式のオーダー(円柱)が特徴の昭和初期の銀行建築。建物はすでに戦前に売却されて色々な業種に利用されたようだ。中を覗くと現在は使用されていない様子。国の登録有形文化財に指定されている。

 

 

 

 


 

 

Coffee サンモリッツ

三重県津市大門32-3

 

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更科 @三重県津市

2024年04月23日 | 三重県

三重県津市の市内を散策。「中津軒」で軽く昼食を摂ったが、他にも行きたい店があったので注文を控えていた。ただその後に予定していたある洋食店に行ってみると、残念ながら貸し切り営業。しかも今は予約しての営業のみになってしまっているらしい。そこで候補にしていた海岸町の麺類食堂「更科」に行き先変更。もうすぐそこは海という場所の店まで歩いていくことに。繁華な場所から寂れている海側の町をはるばる歩く。道中はいくつか商店もあるにはあるが閉鎖している所ばかり。

到着すると暖簾が掛かっていたのでホッとした。こちら創業は昭和41年だそうで、ご高齢の夫婦でやっていらっしゃる。店内はテーブル席が4つに小上がり席。タイガースのユニフォームが飾ってあるのを見てここが関西圏だと悟る(同じ三重県内でも四日市あたりだとドラゴンズだったりすることも多い)。品書きは壁に掛けられた紙短冊に。こちら、一番高値の定食でも1,000円ちょっとの店だが「天丼」だけ”時価”と書かれている。むぅー、気になる(笑)。でもここで「時価っていくらですか?」とは訊かない。女将さんに「天丼」をお願いした。その時点でも特に値段の提示は無い。

しばらくして蓋付きのプラ丼と小鉢の冷奴、たくあんとお浸し、そして菜っ葉とナスの味噌汁が届いた。さぁ、と蓋を取ると…真ん中にはさつまいもの天ぷらとさやえんどうがのっていて、その下に小さい海老が”いかだ”になって揚げられた天ぷら。築地で食べた「天房」みたい。衣の状態からすると天ぷらはつゆに浸してある感じ。この大きさの海老だと三河湾と繋がった伊勢湾だから”アカシャ海老”かな(未確認)。海老は6×2で12尾ほど。海老天は頭も尾もついたままなのでカリッとした歯応えが残っていて旨い。つゆをくぐった衣と海老の風味が一緒になってご飯をより旨くしてくれる。これでこそ丼物。最近は天種の衣がサクサクでないと評価が低い風潮があるが、サクサクの天ぷらを食べたいのなら丼じゃなくて定食で食べればいいのだ。

食べている途中で前席で背中を向けていた客が支払いに立ち上がった。同じ丼があるからきっと同じ「天丼」を食べたに違いない。女将さんが「3,400円です。」と告げた。おぉ、なかなかの値段だなと覚悟を決める。全て平らげ、女将さんに勘定をお願いすると…「1,400円です。」。マスクをしているのでよく聞き取れない。「え?2,400円?」「いえ1,400円です。」ハーイ。案ずることなかった(笑)。(勘定は¥1,400)

 

 


 

↓ 店から少し行くと堤防の先に伊勢湾が見える。雨こそ止んだが曇天なのでカモメも寒そう。

 

↓ 道中、大門にあった土蔵造りの酒・タバコの店「松島屋酒店」(建築詳細不明)。朽ちかけの古い看板が掛かっていた。手巻きの煙草や葉巻も扱っているらしい。

 

↓ 津市市街にはこんなひと1人通れるぐらいの路地がいくつもあった。楽しそう。夜になると雰囲気が変わるのかな。

 


 

 

更科

三重県津市海岸町15-11

 

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梢 @三重県桑名市

2024年01月18日 | 三重県

三重県いなべ市方面へ車を走らせる。途中、以前に店の前を通って目が釘付けになってしまった桑名市の多度町にある喫茶店「梢(こずえ)」へ。日曜休みの店なのでやっと願いが叶って立ち寄ることが出来た。広い駐車場に車を停めて、まるで宇宙船のような建物を見上げる。かっこいいなァ。入口は螺旋階段になっており(写真下1枚目、北側に傾斜を利用した別の入口もあり)、そこから”艦橋”と呼んで差し支えないような店内へ(笑)。ちょうど窓際のコックピットに当たる席が空いていたのでそちらに腰掛けた(写真下2、3枚目)。窓から見える眺めもイイなァ。食事メニューには”味自慢の定食”と載っており充実している。店内でも定食を食べている人が多い。迷ったが”鉄板焼き”の欄から「イタリアンスパゲティ」を選んで給仕の女性に告げた。

 

まずはタバスコ、粉チーズ、ソース、それに紙ナプキン巻フォークが用意され、「イタリアンスパゲティ」が鉄板をパチパチ言わせながら登場。いわゆる東海地方の”玉子敷き鉄板スパ”タイプで、カットしたウインナー、ピーマン、玉ねぎなんかが入っている。早速フォークの紙ナプキンを解いて熱々のスパゲティをクルクルと巻き、口に放り込んだ。店によってはケチャップまみれで濃い味付けのところもあるが、こちらのイタスパの味付けは優しめ。持て余さない濃度でいい感じ。なるほどソースが置かれている訳だ。量は多くないのであっという間に平らげた。本当はもう少し何か食べたかったが他の予定もあるのでこのくらいに。勘定してもらい”退艦”した。次は定食を食べてみようっと。(勘定は¥730)

 

 


 

↓ いなべ市大安町の一般住宅の間に残る「片樋(かたひ)まんぼ」。200年以上も前の農業用水路で、水田に用水を引くために掘られた地下トンネルが残っている。そのままでは真っ暗だが、電灯のスイッチがあり水路内に照明が点くようになっていた(写真下3、4枚目)

 

 

↓ 同じくいなべ市大安町にある元・郵便局舎(局名、建築詳細不明)。表の入口横の壁中に公衆電話ボックス(写真下2枚目)がある。色褪せてしまっているが入口のガラス引き戸には朱で「〒」マークも描かれていた(写真下3枚目)。

 

 

 


 

 

三重県桑名市多度町北猪飼325-3

 

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はせ川 @三重県桑名市

2023年04月19日 | 三重県

雨模様の三重県桑名市。夕方になって、もう後は家に帰るだけだが、夕飯には中途半端な時間になりそうだったので早めに食べてから帰ろうと八間通り沿いの喫茶レストラン「はせ川」に立ち寄った。店先に”Since 1968”とあるので昭和43年の創業だろう。中に入ると海関係の小道具がいくつも飾ってある年季の入った店内。錦鯉が泳ぐ池のある中庭(写真下)が見える席に案内された。外れた時間ではあってもほぼ満席の盛況ぶり。喫茶だけかと思いきや食事をしている人も多い。

食事メニューには”あんかけスパ”やら鉄板スパもある東海地方標準仕様。中から選んだのは「自家製デミグラスソースのオムライス」。最初に和風ドレッシングのかかった大根サラダと、カップに入ったコンソメスープが供された。ただ隣の若者の紫煙があまりにも強かったのでお願いして奥の席に移動させてもらう。

それらをつまんでいるとしばらくして「オムライス」が登場。白い平皿に盛られた綺麗な紡錘形のオムライスは、よくある喫茶店の薄皮玉子巻きタイプではなく、ホテル洋食のような少し厚みのある滑らかな玉子で巻かれている。かかっているデミグラスソースは独特の風味があって旨い。中のライスもこのデミソースを使って炒めてあるだろうか、普通のケチャップライスではない。具材は赤、黄、緑と3色のパプリカと玉ねぎ、人参、きのこ、とこれまた洋食屋のよう。玉子とライスのバランスも良く、旨い。きっと他のメニューもその辺の喫茶店レベルではなさそう。またこちらへ来た折に寄るのが楽しみになった。(勘定は¥1,180)

 

 


 

↓ 道路を挟んで反対側にレンガ壁の建物を発見(建築詳細不明)。反対側に回ってみると意外にも壁に囲まれていないオープンな建物で、倉庫というより作業場という感じだった。

 

↓ 旧・東海道沿いにある「春日神社(桑名宗社)」の青銅鳥居(寛文7年・1667・建造、のち修復)。脇には鉄枠で補強された「しるべいし(志類べ以志)」が建っている。人出の多い場所に建てられ、自分の子供が迷子になると特徴を紙に書いて貼ったのだとか。

 

↓ 「蟠龍櫓」から見た揖斐川と長良川(昔話題になった河口堰が見える)。東海道の要所で「七里の渡し」で宮宿(名古屋市熱田区)と結ばれていた。かつてはこの地に120軒もの旅籠屋があったのだという。

 


 

 

珈琲館 はせ川 (HASEGAWA)

三重県桑名市三之丸32

 

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瑞宝志ぐれ 外堀店 @三重県桑名市

2023年04月09日 | 三重県

三重県桑名市へのドライブ。何かを土産に買って帰ろうと探してみる。桑名といえばはまぐりやらあさりなどの貝類。”志ぐれ”を売る店も多い。向かったのは外堀町にある「瑞宝志ぐれ外堀店」。たまたま車で店の前を通った時にハザードを付けた車が数台停まっていたので目に付いた店。地元の人がサッと寄って買っていく店だろうから間違いないだろうと引き返し、道路の反対側にあった駐車場に車を停めて店へ。本社工房は別の場所にあり創業は昭和50年(1975)というから、さほど古い店ではない。店に入ると名物の志ぐれの他にもおにぎりや惣菜もある庶民的な店だった。購入したのは「瑞宝志ぐれ・昔の味」と「きゃら蕗」、瓶入りの「うなぎしぐれ煮」、それに”あさりめし”のおにぎりを2つ。

おにぎりは車の中で1つ頬張り、他の品は家に持ち帰って母と長姉に分け、家では妻と味見。「瑞宝志ぐれ」はあさりのしぐれ煮。”昔の味”と称しているのは甘さが控えめなんだとか。つまり最近のは昔と比べてぐっと甘いのだろう。旨いのだが原材料を見ると…あさりは中国産の茹であさりとある。わざわざ桑名で買って中国産っていうのは正直がっかりだけれど、調達やら価格やらで仕方のないことなんだろうなァ。「きゃら蕗」は照りが強く軟らかめの食感のもの。瓶に入った「うなぎのしぐれ煮」は地元の鰻屋が監修しているそう。こちらもよく見ると鰻は中国産。かの国って食料品に関してはどうしても信用出来ないので普段は絶対買わないが、これも仕方がない。細かく刻んだ鰻の身やらがしぐれ煮になっているのだが、酒の肴に少しつまんでもいいし、ご飯にのせて食べるのも旨い。山葵を効かせてお茶漬けにもいい感じだった。小さい瓶なのですぐ無くなってしまいそう。(勘定は¥3,800程)

 


 

↓ まだまだ寒い桑名市の「九華公園」近辺を散策(訪問2月)。

 


 

 

瑞宝志ぐれ 外堀店

三重県桑名市外堀144

 

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キッチン寿 @三重県桑名市

2023年04月05日 | 三重県

三重県桑名市。昼食で目指したのは「九華公園」の南にある「キッチン寿」。店は「九華公園」(桑名城跡)を囲んでいる堀のすぐ際にある。大店で看板には”うなぎ、天ぷら、ビーフステーキ”とあり、和と洋どちらも取り揃えている。正確な創業年は分からないが60年程経っているようだ。道路を挟んだ駐車場に車を停めて暖簾をくぐる。広い店内はテーブル席と座敷席に分かれている様子。口開けの客だったようで、公園側のクラシックな雰囲気のテーブル席に案内された(写真下)。メニューは和風と洋風に分かれている。女将らしき女性にお願いしたのは「ポタージュスープ」そして品名が気になった「スカロップエッキス」〔ママ〕、そして「ライス」の3品。

BGMのクラシック音楽を聴きながら待っているとスープが配膳された。皿には鶴、あるいは川鵜のマークが入っている。クルトンの浮いたコーンポタージュスープで、少し粒感が残る口当たり。自分は小さい頃、こういうコーンスープが好きで好きで。そしてメインの「スカロップエッキス」が運ばれた。”スカロップ”と名の付く料理はいくつも食べてきたが、どこも個性豊か。地方によって定義も様々でどんな料理が出てくるか分からない。こちらの「スカロップエッキス」は、分厚いビーフカツに目玉焼が2つものった一品。付け合わせはカレー味のスパゲッティ、千切りキャベツ、トマト、レタス、パセリ。そしてデザート代わりのみかん。

実は料理が到着する前に、後客が女将に「スカロップってどんな料理なの?」と質問し、女将の説明が聞こえてしまっていた。女将によると、60年程前からある料理で、こちらでは玉子の黄身と絡めて食べる料理を”スカロップ”と呼んだのだとか。つまり他の肉でも玉子と絡めるとそう呼ぶらしい。地元の人は”スカ焼き”なんて呼んでいたそうだ。面白い。

早速ナイフとフォークでビーフカツをやっつける。この肉が素晴らしかった。厚さは2㎝程もあり口当たりも味わいも良いもの。ステーキ用の肉をそのまま使っているだろう。オリジナルだという”カクテルソース”は洋食屋でよく見かけるケチャップとソースを合わせたような味。ビーフカツは揚げ具合も良く、中のビーフはステーキと同じようにミディアムの火入れ加減。旨い。ひと口頬張る毎にしっかりとした肉の旨味が感じられる。そのままソースだけで食べてみたり、説明通り玉子の黄身を絡めて食べてみたり。付け合わせのサラダにはここでも最初からゴマドレッシングがかかってしまっていたが(最近本当に多い…)、絶対酸味のあるドレッシングの方がいいと思うけどな。平皿のライスも綺麗に平らげ勘定してもらった。こちらは他の洋食にもまだ食べてみたいものがたくさんあるし、桑名だけあって「はまぐり料理」も色々。また伺うのが楽しみ。(勘定は¥3,700程)

 

 

キッチン 寿

三重県桑名市吉之丸58

 

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サボテン @三重県桑名市

2023年04月01日 | 三重県

午前中の早い時間に着いた三重県桑名市。寺町通り商店街を歩いた後、付近を散策していて見付けたいい感じの喫茶店「サボテン」に入ってひと休みすることに。店は桑名市民会館の北にある。店の外観や窓からのぞくドレープ・カーテンが素敵。店に入るとシャンデリアにペンダントライト、影絵のような飾りがある、思った通り昭和な雰囲気を漂わせる内装だった。洒落た脚の付いた小さなテーブル席(写真下)が7つ程ある。店は年配の女性が1人でやっていらした。「ホットコーヒー」をお願いする。「トーストはお付けになりますか?」と訊かれたのでお願いした。東海地方の古い喫茶店では何も言わずともサービスが付いてくる店、言わないと付かない店、色々。

AMラジオから流れてくる「子ども科学電話相談」を聞きながら出来上がりを待つ(笑)。久しぶりに聞いたけれど、これって面白いね。どうやって淹れているかは見えなかったが、結構時間がかかって「ホットコーヒー」が茶色のカップとソーサーで供され、後から焼き上がったトーストも運ばれた。コーヒーは濃い色ではあったがさっぱりとした味わいのもの。ふわっと焼いてあるマーガリンたっぷりのトーストもいいかんじ。外は雨が降り始めたし、まだ昼食の目当ての店が開くまでには時間があるのでゆっくりと啜りつつ、またラジオに耳を傾けた。(勘定は¥400)

 

サボテン

三重県桑名市常盤町68

 

( 三重 みえ 桑名 くわな 喫茶 喫茶店 純喫茶 喫茶サボテン モーニング・サービス )

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