JR岐阜駅の北西、住宅が密集する古い町並みにある大衆食堂「一八食堂」。道も広くないし、この辺りでは車が停められないなと思っていたら、店からの少しの所に駐車場があるのを知ったので(ただし大変停め辛い駐車場なので注意)初めて訪問してみた。日曜の昼だったが、周囲にあまり人気は無く、間口の狭い店は一見にはやや入り辛い雰囲気。暖簾をくぐり中に入ると、意外にも(失礼)先客が3組も(しかも若い客ばかり)。店は奥に長く、一番奥が厨房で、手前に小さいテーブル席が3つと小上がり席が3つとこじんまりしている。こちらの主人は岐阜の老舗中華そば屋「丸デブ総本店」に在籍したこともあったのだとか。店の創業は昭和36年(1961)とのこと。名前からも分かる通り、名古屋の麺類食堂の一大勢力「一八(いっぱち)」に勤め、名前をもらったのだそう(注・どこの一八かは不明)。中華そばをはじめ、色々な品があるが「カツめし」が有名だと聞いていたので、もちろんそれを給仕の女将さんに注文。
のどかにNHKのど自慢が流れるテレビをボケーっと眺めながら待っていると、先にお茶、お浸し、大根おろし、漬物、味噌汁が運ばれ、満を持して「カツめし」が登場。丼ぶりの端からカツがはみ出るほどのヴォリュームだ。丼ぶりの中には千切りキャベツと大きなカツがカットされてのっており、上からとろみの強い味噌だれがかかっている(キャベツにも)。言わば味噌カツ丼。たれは甘く濃い。カツはロース肉で脂身もしっかりあり、厚みも充分ある。ご飯の量もたっぷり。隣の席の男性が大盛を頼んでいたが、すごい盛りだった。濃い味だが、口休めに大根おろしと漬物でさっぱり出来る(この大根おろしはどの品にも付くもので、カツにかけるものではないです)。小鉢なども含めて全部やっつけるとかなりの量。お腹いっぱいになった。値付けも安いし、若い人達が通うのも分かる気がする。(勘定は¥550)
一八食堂
岐阜県岐阜市昭和町1-15
※閉店されたとのことです(令和4年9月現在)
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