岐阜県恵那市の「中山道広重美術館」で浮世絵を観賞した後に訪れたのは、駅前の通りと交差する旧・中山道沿いにある和菓子屋「菊水堂」。店の表に貼ってあった古い写真の説明によると創業は大正時代で、かつては「八百染商店」という屋号で、大井ダム建設の職人相手に酒や煙草、味噌、醤油等を売っていたのだそう。ダム完成後に番頭が店を菓子舗にしたのだそう。店に入ると現在3代目という主人の趣味なのかミニカーが沢山飾ってある。棚の品は季節もあって栗を使った菓子が多い印象。吟味していると看板犬が寄って来た。購入したのは「栗きんとん」と創業以来の菓子だという「傘岩まんじゅう」。
家に持ち帰っていつものように妻といただく。「栗きんとん」はすぐに封を切っただけあってかなりしっとり感が残り旨い。恵那はもちろん、中津川、八百津、と栗きんとんは色々買って帰っているが、妻はこれがかなり気に入った様子。「傘岩まんじゅう」は地元の天然記念物”傘岩”を模した菓子。照りのある洋風な皮の中につぶ餡が詰めてある。この仕様が大正時代からというのはハイカラだなァ。こちらは逆にやや乾いた口当たりで、あんこの甘さも控えめ。お茶でもコーヒーでもいけそうな味わい。どちらも美味しくいただいた。(勘定は¥800)
↓ 「中山道ひし屋資料館」(古山家住宅)(江戸中期建造、明治、平成に改築◇)を観賞。江戸中期以降に庄屋を務めた家で明治以降は郵便や銀行を生業にしたのだそう。明治初年に改築され、平成12年に資料館として開館したとのこと。
↓ 資料館のはす向かいが「大井宿本陣跡」(江戸初期建造)◇。正門が残っているが、他は昭和22年に焼失したとのこと。それでも県内で建造物が残っている本陣跡は意外にもここと太田宿ぐらいだそう。現在は閉鎖されていて塀の中を窺い知ることは出来ないが、庭園を開放したりすることはあるのかしら。
御菓子司 菊水堂
岐阜県恵那市大井町206-20
( 恵那 えな きくすいどう 和菓子 饅頭 傘岩饅頭 栗きんとん 菊水堂菓舗 恵那峡 本陣跡 桝形 中仙道 中山道大井宿 )