ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

よしむら屋 @三重県桑名市 (2)

2024年07月23日 | 三重県(老舗)

三重県桑名市の麺類食堂「よしむら屋」。旧・東海道に近い路地の中に店があるが、以前は駐車場が少なく、近辺にコイン・パーキングも無かったので何度も諦めたことがある。この日はずいぶん遠くのコインパーキングから歩いて訪問してみた。店に着くと、店の前にある駐車場を5台分借りたようで案内が出ている(どのみち満車だったが)。駐車や待ち方の注意書きがいくつも貼ってあるのでトラブルも多いのだろう。暖簾をくぐると広くはない店内は満席。最近は行列も出来るのか記名式になっていた。色々と変わっていくなァ。外で待っている間にも高齢の女将さんは駐車場と後客に目を光らせているようで、何度も「駐車場の中に立って待たないで!」と注意を入れていてピリピリしている様子。

しばらくして呼ばれ店内へ。小さめのテーブル席に腰掛け、壁に貼られた品書きを眺める。「かつ丼」にしようかなとも思ったが、前と比べて随分値段が上がっているものの気になっていた「鴨焼定食」にすることに。こういう食堂で鴨を出すのは珍しい。定食にはうどんが付く。「うどんは温かいの、冷たいのが出来ますが。」と若女将。冷たいのでお願いした。まだ料理が出ていない客が多く、少し待つことを覚悟。

しばらくして「鴨焼定食」が運ばれた。脂身の付いた鴨肉は6枚ほど。焼ネギは3切れ。これに多めのご飯と普通サイズのうどん、それに桜漬とたっぷりの刻みたくあんが付く。鴨焼は焼いて甘辛く味付けしてある。所謂”鍬(くわ)焼き”のような感じ。しっかりとした歯応えがあって旨い。味付けが濃いので鴨特有の風味はやや弱め。うどんには赤縁のカマボコと刻みネギ、揚げ玉が少しのっている。うどんは不揃いだが手打ちしているのかな。たっぷりのつゆは色濃く、味付けもしっかり。ご飯もうどんの量も多いので全体量がオッサンにはちょっとキツい。食べながら周りの様子を観察していると、後ろの壁に品書きが貼ってあるのにスマホでメニュー写真を探しながら注文する若者や、外から中を覗いて、食べている自分に「入っていい?」と訊く(知るか!)変な女性客など、店の人の苦労が窺い知れる(苦笑)。客商売って大変だ。(勘定は¥1,500)

以前の記事はこちら (1

 

 


 

↓ 朝日町にある「朝日町立朝日小学校・校舎」(昭和37年・1962・建造)。以前から一度見てみたいと思っていた円形の校舎。設計は坂本鹿名夫。昭和30年代には全国でいくつも造られたらしいが、増築が困難だとか生徒数の増減に対応しづらい等の問題もあり、老朽化に伴って数を減らしたそう。国の登録有形文化財に指定されている。

 

↓ 小学校の向かいになる「朝日町役場」(昭和39年・1964・建造)。こちらも奇抜なデザインの庁舎。朝日町の人にはそういう気風があるのだろうか(笑)。設備の老朽化や延床面積の少なさ等から建て替えが計画されているようだ。

 

 


 

 

 

よしむら屋

三重県桑名市三ツ矢橋61

 

( 三重 みえ 桑名 くわな よしむらや 吉村屋 麺類食堂 大衆食堂 食堂 鴨焼き定食 うどん そば 丼物 中華そば ラーメン カツ丼 近代建築 ロタンダ 学校建築 )

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あずまや @三重県桑名市

2024年07月13日 | 三重県(老舗)

あまり天候は良くなかったが、久しぶりに三重県桑名市へ。過去に何度も訪れているので、自分の知らない町もだんだん”勝手知ったる”感じになっていくのは面白いもの。近代建築関係はだいたい観て回ったが、この日は桑名市博物館の企画展で面白そうなのがあり出掛けてみた。だが痛恨の日程記憶違い。開催は翌週からだった…(苦笑)。

傷心のまま食事に向かったのは七里の渡しにも程近い川口町にある洋食レストラン「あずまや」。創業は昭和21年(1946)とのこと。建物はドイツ民家風だが、入口に風除室がある。中に入ると吹き抜けていて、フロアーにテーブル席が5つ程。奥に個室もあるようだ。螺旋階段があるので以前は2階も使っていたのかな。給仕はご高齢の女将。ステーキなどクラシックな洋食の他にセットや弁当、それに名物の蛤料理もあるメニュー。散れていて少々読み取り辛いが、中からお願いしたのは「ビーフスカロップエッグ」と「ホワイトライス」。年季が入って少々雑多な感じの店内で弦楽のBGMを聴きながら出来上がりを待つ。

運ばれた「ビーフスカロップエッグ」は、ビーフカツにオレンジ色のソース、上にはゆるゆるの目玉焼きが2つのっている。2つのるのは奇しくも同じ桑名の「キッチン寿」の「スカロップエッキス」と同じ!(ちょっと興奮)。何か似た出自でもあるのかな。付け合わせは千切りキャベツにポテサラ、トマトにきゅうり。「ホワイトライス」は平皿の普通のライス。量はかなり少なめ。ナイフとフォークでいただく。カツの揚げは軽めでソースに浸っている。ソースは最初マイルドなデミグラス・ソースかなと思ったがオーロラ・ソースっぽくもあるしよく分からない。ゆるくてすぐに潰れてしまった黄身をソースに絡めつつカツと一緒に頬張る。旨い。でも2つもあるのですぐにソースと混ざってしまい、ソース自体の味はより分かり辛くなった。いつ頃からある品かは分からないが、きっと玉子を2つも使うのは贅沢なことだったんじゃないかな。次は「あずまやオリジナルカレー」をいただこう。(勘定は¥2,200)

 

 

れすとらん あずまや

三重県桑名市川口町10

 

( 桑名 くわな 七里の渡し しちりのわたし 東屋 洋食 西洋料理 レストラン スカロップ 目玉焼 はまぐり )

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花乃舎 @三重県桑名市

2024年07月10日 | 三重県(老舗)

三重県桑名市の和菓子店「花乃舎(はなのや)」へ。創業は明治7年(1874)で現在5代目とのこと。こちら某有名作家関連の作品に名前が出てきたりして訪れてみたいなと思っていた店。店に到着してビックリ。大通りに面していて建物が和菓子屋と思えない位大きくて立派。工場も兼ねているのかな。店に入るとシンプルなガラスケースの中に菓子が並び、右手には喫茶室もある(ただし案内されているかどうかは分からなかった)。この日は車にクーラーボックスを載せていなかったので練り切りなど上生菓子は断念。常用菓子の種類も多くて迷う。購入したのは「都饅頭」「志がらみ」「蛤最中」「丸ぼうる」「蛤しるこ」の5種。

家に持ち帰り、いつものように妻と分けっこ。「都饅頭」は創業当時からある饅頭だそう。沢山の胡麻がまぶしてある香ばしい皮にあんこが入っている。中のあんこは水分量の少ないもの。口に含むと胡麻の風味がしっかり。「志がらみ」はほのかな甘みの羽二重餅の菓子。ほんのり桃色の薄い層が挟んであり(羊羹らしい)ねじってある。ふわふわの口当り。「蛤最中」は恭しく箱に入っている。なぜかと開けると蛤の形をした最中種とあんこが別になっていて、自分で挟んでいただくようになっていた。照りの強いつぶ餡をサクサクの最中種に入れていただく。「丸ぼうる」は所謂”ぼうろ”と呼ばれているもの。濃い色付きをしていて小麦粉と卵の他に蕎麦粉も使ってあるのだそう。「蛤しるこ」はお湯を注いで作る即席しるこ。これは妻にだけ進呈。どれも素朴な味わいでお茶請けにぴったり。美味しくいただいた。次は是非クーラーボックス持参で(勘定は¥1,500程)

 

 


 

↓ 散策していて気になった建物、千代田町にある「カトリック桑名教会」(昭和34年・1959・建造)。目を引く円形の聖堂は築から65年も経っているとは思えない斬新な建物。入口の鐘付きアーチもかっこいい。

 

 


 

 

御菓子司 花乃舎

三重県桑名市南魚町88

 

( 桑名 くわな はなのや 和菓子 おんかしつかさ ねりきり もなか はまぐり最中 池波正太郎 薯蕷饅頭 じょうよまんじゅう 教会建築 近代建築 )

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仲見世・大盛屋支店 @三重県津市

2024年05月05日 | 三重県(老舗)

三重県津市市内を散策。大門辺りの建物を観て回った後、昼にはちょっと遅い時間になっていたが、まだ開いていた麺類食堂「仲見世大森屋」の暖簾をくぐる。通し営業なのかな。表の看板には「仲見世大森屋」「大森屋支店」と表記がいくつかある。近くにあった風情ある本店はもう廃業してしまっているが、八町の「大森屋分店」とも関係があるのだろう。こちらの創業は昭和24年(1949)とのこと。店内は小さいテーブル席が8つ、小上がり席が3つ程でさほど広くない。でも給仕は若い女の子だし、先客で盛況で活気がある。麺類、定食、丼物、洋食と何でもござれだが、「ヒレつけ丼」という聞き慣れない品にしてみた。

しばらくして「ヒレつけ丼」が運ばれた。味噌汁と漬物付き。丼のご飯の上には3切れのヒレカツ。ご飯との間には千切りキャベツが少し敷いてある。カツはタレに浸っていて、故に”つけ丼”。所謂ソースカツ丼と同様の仕様。くぐっているタレはソースといっても甘味が強め。量は多くないが千切りキャベツの切りが長くちょっと食べ辛い。ご飯の量は多めだが、甘いタレがしっかりかかっているので平らげるのがなかなか大変だった。味噌汁には分店や他の店と同様に刻んだ菜っ葉が入っている。偶々なのか、それとも津の味噌汁の定番なのか。隣の客が自分が注文で迷った「豚汁定食」を食べていたが、そちらもご飯が多かったので元々盛りのいい店なんだろうな。(勘定は¥900)

 


 

↓ 「津観音(恵日山観音寺)」の門前町として出来た津市大門大通り商店街にある「大門商店街・飲食店街」。小さな店舗が密集するワクワクする場所。昼とあってか営業している店は少なく、シャッターが下りている店が現役なのかどうかよく分からない。夜に来てみたいナ。

 

 

 

 


 

お食事処 大森屋支店

三重県津市大門22-14

 

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蜂蜜まん本舗 @三重県津市

2024年04月28日 | 三重県(老舗)

三重県津市を訪問した際に、お土産を購入する目的で立ち寄ったのは「蜂蜜まん本舗」。創業は昭和28年で現在3代目だとか。こちら元々は養蜂業をやっていて、昭和40年にはこの菓子舗1本に絞ったのだそう。店は建て替えたのかまだ真新しい感じ。店の前には頻繁に車が停まって買い求める客が降りてくる。店は作業場が見えるようになっているが、見た限り女性ばかりが立ち働いていた。中に入ると明らかにイートインと思われるスペースもあるが、現在は持ち帰りのみの営業。「蜂蜜まん」以外は無いので窓口で数を伝えると包んでくれる。10個お願いした。

家に持ち帰って妻といただいた。しっかりと重みがある「蜂蜜まん」は思ったよりも薄い皮で包まれていて、中にこし餡がたっぷりと入っている。甘い皮に蜂蜜が含まれているのかな。底面はまだサクッとした感じが残っていていい感じ。でも店の前ですぐに1個焼きたてのを食べるべきだったか。妻はあっという間にいくつも食べてしまっていた。翌日に持ち越したものは皮が少々硬くなってしまったが、オーブンで少し炙るとまた違った風味と食感になって旨い。(勘定は¥700)

 


 

↓ 柳山津興(やなぎやまつおき)という地名の場所にある「旧・伊東醫院」(昭和16年・1941・建造)。下見板張りの医院。寄棟総二階で医院としては珍しい形。元は塗装されていただろうか。隣接する母屋も破風が立派な日本家屋だ。

 

 

 


 

 

蜂蜜まん本舗

三重県津市大門8-5

 

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平治煎餅本店 @三重県津市

2024年04月19日 | 三重県(老舗)

三重県津市内を散策。土産にと立ち寄ったのは大門(だいもん)にある「平治煎餅本店」。創業は大正2年(1913)とのこと。軒先に風格ある看板が上がっている。こちらの名物は店名通り「平治せんべい」。阿漕海岸に伝えられた民話に出てくる孝子、漁師の平治にちなんで名づけられた煎餅だそう。店に入ると笠の形をした大中小の煎餅の他、最中やどら焼きなどの生菓子も並んでいた。購入したのは「名物平治せんべい」と直営店限定とポップにあった「中笠」、それに「平治最中」を購入して持ち帰った。

 ショップHPより

いつものように家で妻といただく。最初に封を開けたのは「中笠」。笠の形をした煎餅は、原材料が小麦粉、砂糖、鶏卵のみだとのこと。歴史ある和菓子屋に残る甘い煎餅には似たものをよく見かける。しっかりとした硬さでほのかに甘さがくるもの。笠の中の首紐なんかも再現してあるのが面白い。次は通常サイズの「平治せんべい」(写真上)。こちらが一般的な物なのだろうが食感は「中笠」よりサクッとしていて食べ易くいい感じ。ちょっと洋風の焼菓子のようにも感じるのは玉子成分が多いのかな。妻も気に入った様子。「平治最中」ももちろん笠の形を模した丸形の最中。中はしっかり甘めのつぶ餡。どれもお茶請けにぴったりだった。(勘定は¥1,200程)

 


 

↓ 市内の旧伊賀街道沿いで見つけた「理容川本」(建築詳細不明)。理容店や醫院は手元を明るくするために採光の窓を多く(又は広く)取っているのが特徴。クルクルは残っているものの、もう営業はされていない様子(未確認)。

 

 

 


 

 

平治煎餅本店

三重県津市大門20-15

 

( 三重 みえ 津 つ 平治煎餅 へいじせんべい へいじせんべいほんてん 和菓子 せんべい もなか 近代建築 理髪店 )

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中津軒 @三重県津市

2024年04月15日 | 三重県(老舗)

東海地方の100年を越すような歴史ある洋食店にしか残っていない不思議なメニュー「ミヤビヤ(ミヤベヤ)」。メディアでは現在残っているのは3軒(愛知・享楽亭、岐阜・あじろ亭、三重・中津軒)とするところが多いが、実際は他にまだあって、自分は岡崎の「安兵衛」、津島の「三すじ」でも食べている。ただ、もう閉店してしまった店も(名古屋「勝利亭」、瑞浪「満月」)。

今回は提供が確認出来ている店の中で、唯一まだ訪れていなかった三重県津市の「中津軒」へ。創業は明治44年(1911)で現在4代目とのこと。今回の津訪問はもちろんこの店が目当てだった。雨降る中、傘をさして店へ向かい、開店と同時に店に入った。同時に入った客は3組程。店内は天井高く、やや暗い照明のクラシックな内装で、建造年は分からないが床の具合からしても結構古いんじゃないかな(※戦後の建築だそうです)。ブラウン管テレビが置かれた店内はテーブル席がいくつもあるが、使っていないテーブルもある様子。厨房は全く見えなかったが、手洗いを借りた際に奥に入ったら遠い廊下の先にあった。途中に貴賓室と思われる部屋もあって気分が上がる。給仕を担当する女性は3人だったが、年齢的にいってご家族3代の女性かも。

メニューを眺める。古い洋食店のメニューほど興味深いものは無い。名前だけではどんなものか分からない品もあり、これを読んで色々想像するだけでお酒が呑めそう(笑)。悩んで悩んで選んだのは、まずもちろん”特別料理”と書かれた「メアベア」(※こちらの店でのミヤビヤの呼称)。そして「コキール」、ドリンクから「ポートラップ」。本当はもっと沢山選びたいのだが、それぞれの量が分からないし、この後も予定があったので控えめにしておいた。銘入りの紙ナプキンの上にカトラリーが用意される。厨房が遠いので、出来上がると奥から「ジリリーンッ」とベルが鳴って知らせが入る様子。

先に金属持ち手付きのグラスで「ポートラップ」が供された。少しハーブの香るホットワイン。中に沈んでいるのはクローブかな。アルコール度数はかなり低い(と思う)。あっさりとした味わいでなのでどの洋食にも合いそう。イイな、コレ。家でも試してみよう。

一度に数組入店したので出来上がりには時間がかかる。結局40分程経って「メアベア」が登場。グラタン皿でオーブン調理されていて熱々。中はチキン、大振りにカットした玉ねぎ、それにデミグラスソースの具材かもしれないがビーフも同居しているのが珍しい(←確認出来なかったが豚肉も入っているのだとか)。上には目玉焼が落とされている。デミソースにはしっかりとしたコクと独特の苦味があり、旨い。この料理はどの店も量は多くないが、こちらはほどほど。「ポートラップ」を啜りながら食べ進んだ。

遅れて「コキール」が登場。こちらは貝の形をした銀食器での提供。細かく刻んだチキン、海老、白身魚、玉ねぎが入っていてホワイト・ソースに合わせてある。こちらは控えめの量で、味付けも優しい。どちらも旨かった。まだまだ食べたい品が盛り沢山。やっぱりこの店だけで終わってしまおうかと悩んだが、グッと我慢して勘定してもらった。次は「オードウヴル」-「コンソメ」-「オムレツ(ビヤンド)」-「チキン・ア・ラ・キング」-「アスパラガス」-「エスカラップ」なんていうコースを組んでみたいなァ。(勘定は¥2,700)

 

 

レストラン 中津軒

三重県津市中央5−5

 

( 三重 みえ 津 つ なかつけん レストラン Restaurant & Coffee 洋食 絶滅危惧 マイアベーア Meyarbeyar 中津軒ホテル 上野精養軒 )

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大岡屋 @三重県津市

2024年04月12日 | 三重県(老舗)

悪天候の下、三重県津市を訪問。見学に向かったのは旧伊賀街道沿いにある「谷川士清(ことすが)旧宅」。その同じ通り沿いで見付けた和菓子屋「大岡屋」へ入ってみた。創業は文久元年(1861)だそうで160余年もの歴史がある。店に入るとガラス・ショーケースの中に色々な菓子が並んでいる。出てきた女将さんに「士清(ことすが)さんへ行ってきたんですか?」と尋ねられた。そちらのついでに立ち寄る客も多いんだろう。どれがどんな菓子かの情報は持っていなかったので、適当にここのオリジナルだろう品のうち「和訓しおり」「たまむし」「近田山こんださん・白龍」というのを選んで購入した。

家に持ち帰って妻と味見。谷川士清にちなんだ名前の「和訓しおり」は四角い最中種の最中。これは本の形を模しているのかな。照りのあるつぶ餡はしっかり甘く、最中種は薄め。「たまむし」は粉吹いて軟らかい食感の饅頭。中は甘さ控えめの黄身餡。「近田山・白龍」は照りがあり焼きの入った菓子。中は白餡でホロホロの口当り。熱いお茶と一緒に美味しくいただいた。(勘定は¥600程)

 


 

↓ 旧伊賀街道沿いに建つ「谷川士清旧宅」(江戸時代・建造、のち解体復元)。谷川士清(たにがわことすが ←何度名前を聞いても覚えられない・苦笑)は江戸時代中期の国学者で、日本書紀の注釈書や、初の五十音順の国語辞典「和訓栞」をまとめた人物として知られている。建物には著書や文書が展示されている。その功績に比して評価や知名度が低いと案内の方が嘆いていらっしゃった。釘隠しには「真向兎(まむきうさぎ)」(写真下3枚目)も。この生家は町医者だったらしいので産婦人科もやっていたのではと推測されていた(←兎は子沢山の象徴でもある)。

 

 

 

 


 

 

御菓子司 大岡屋

三重県津市八町3-8-16

 

( 三重 みえ 津 つ おおおかや 大岡屋製菓舗 和菓子 もなか まんじゅう たにがわことすが 史跡 日本書紀通証 真向兎 まむきうさぎ 町医者 )

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大森屋分店 @三重県津市

2024年04月07日 | 三重県(老舗)

久々の遠出。天候は良くなかったが早朝に出発し三重県津市へ。朝食は摂っていなかったがもちろんアタリは付けてあった。伺ったのは八町の旧伊賀街道沿いにある「大森屋分店」。”本店”がいつ頃まであったのか知らないが、こちら分店でも創業は昭和8年(1933)という長い歴史があるらしい。実はこちらの品書きに「朝食」というのがあるのを知ったので、ダメモトで訪れてみたのだった。着いたのは朝の9時半ぐらいだったが、ちゃんと暖簾が掛かっていた! 店に入ると土間の真ん中にある大卓では老齢の先代が新聞を読んでいらして、当代主人も「?!」とびっくりした様子。さすがにこの時間に訪れる人は少ないか。朝食をいただきたい旨伝えると明かりを全部点けてくれ、暖房も入れてくれた。

しばらくして盆にのった「朝食」が届いた。ご飯、味噌汁、焼き海苔、昆布佃煮、たくあん、生卵、だし醤油の瓶、がのっている。そうそう、こういうのが食べたかったんだ。ご飯は主人がよそっているのが見えたが、自分の朝食には量が多かったので少し減らしてもらっている。味噌汁には刻んだ菜っ葉と豆腐と揚げが入っている。外は氷雨で気温がかなり低かったので温かいご飯と味噌汁が殊のほか旨い。こちら麺類、定食、丼物、洋食と揃っていてビールや酒もある完璧な食堂。他に予定が無ければ昼も引き返してこちらにしたいぐらい。何とか再訪出来る機会を作ろうっと。(勘定は¥550)

 

 

うどん・そば 大森屋分店

三重県津市八町1-14-2

 

( 三重 みえ 津 つ 大盛屋 おおもりや おおもりやぶんてん 大衆食堂 麺類食堂 食堂 中華そば うどん そば ハヤシライス 豚汁 かやくうどん )

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松乃屋 @三重県いなべ市

2024年01月30日 | 三重県(老舗)

三重県いなべ市の和菓子屋「松乃屋」。創業して100年以上だとか(未確認)。店は国道421号線沿いの交差点近くにあるコンビニの隣。大きな看板が掛かる店の中に入るとすっきりとしていて、ガラスショーケースの中に整然と菓子が並んでいる。貼紙に”「栗きんとん」が人不足のため製造出来ない”旨書かれていた。選んだのはこちらで有名な「松の蘿(こけ)」という菓子と「招福最中」の2種類。紙袋に入れてもらい持ち帰った。

家に帰って妻といただく。松の木が描かれたビニール包装に包まれた「松の蘿」は皮がビックリするほど軟らかく、中にこし餡が挟んである。皮の味わいは洋菓子のような不思議な感覚。口当たりも軽く、妻に「もっと食べたい。」と言われたが、ゴメン、割り当ては1つのみ…。「招福最中」は四角い最中種で”招福”の文字が描かれている。中はたっぷりのつぶ餡。こちらも旨かった。(勘定は¥500程)

 


 

↓ 三岐鉄道北勢線の終点「阿下喜駅」。周辺が整備され平成18年(2006)年から新駅舎になったとのこと。詳しくないがここの列車は線路幅が狭い”ナローゲージ”と呼ばれる車両なのだとか(ちなみにJRは1,067mm、こちらは762㎜だそう)。駅に隣接して「軽便鉄道博物館」というのがあり、観られるかなと思ったが月にたった2日のみの公開とのこと。ただ昭和6年製の軽便電車「モニ226号」(写真下右)や移設した転車台(写真下3枚目)はいつでも観ることが出来る。

 

↓ 江戸時代に造られたという用水に架かるコンクリート・ブロック製の橋「ねじり橋」(大正5年・1916・建造)以前にも訪れたが、これも”ねじりまんぽ”の一種だとのこと。じっと見ていると時空が歪む気が…。この上を三岐鉄道北勢線の列車が通る。

 

 

↓ すぐ近くの「めがね橋」(大正5年・1916・建造)。三連橋でこちらもコンクリートブロック製。どちらも土木学会の「選奨土木遺産」に指定されている。

 

↓ 前回来た時には電車が通るのを見逃してしまったので今回は少し待ってみた。天気も良かったので自分の他にもカメラを持って待ち構えている人が何人も。いつ来るのか分からなかったが、スマホで時刻表を見ればすぐ分かることにやっと気づいた(苦笑)。青空に映える黄色い車両と田んぼの中の歴史ある橋は確かに絵になるなァ。

 

 

 


 

御菓子處 松乃屋

三重県いなべ市員弁町楚原878

 

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