ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Sherwood At The Controls Volume 1 : 1979-1984 / Various Artists

2024年10月26日 | テクノ・デジタル・ダンス

Sherwood At The Controls Volume 1 : 1979-1984 / Various Artists (2015)

エイドリアン・シャーウッド(Adrian Sherwood)率いるOn-Uサウンドの連中が来日すると知ってから購入した編集盤「Sherwood At The Controls Volume 1 」。30年以上も前の事だが、ポップ・グループ(The Pop Group)~マーク・スチュワート(Mark Stewart)、スリッツ(The Slits)、ギャング・オブ・フォー(Gang Of Four)なんかのポスト・パンクのグループにハマったことがあって、その関連でエイドリアン・シャーウッドの関わる音楽(主にプロデュース)を聞きかじったことがあった。ただ直接彼に感心を持ってレコードを買っていた訳ではないので、クレジットを見て初めて彼の参加を知ることも。こちらはそんな時代の彼の関わった作品を集めた1枚。収録アーティストと曲目は以下の通り。

01 Medium Medium – Hungry, So Angry
02 Maximum Joy – Let It Take You There
03 Nadjma – Some Day My Caliph Will Come
04 Mark Stewart + The Maffia – Learning To Cope With Cowardice (Flexi Version)
05 The Fall – Middle Mass
06 Gardening By Moonlight – Strange Clues
07 Shriekback – Mistah Linn He Dead
08 Voice Of Authority – Running (Feeling Wild)
09 The Slits – Man Next Door
10 Annie Anxiety aka Little Annie – Third Gear Kills
11 Prince Far I – Nuclear Weapon
12 Singers & Players – Reaching The Bad Man
13 African Head Charge – In A Trap
14 Vivien Goldman – Private Armies Dub

自分がレコードやCDを持っているアーティストは4組程だけで後は知らないが、ひょっとしたらコンピ等にに収録されて聴いたアーティストが居るかもしれない(聴き覚えのある曲は無し)。ダブの手法が取られている曲も多いが、所謂レゲエ直結のダブではなく、ニュー・ウェーヴ、ポスト・パンクを通したダブ。音域の広くない硬質なギターと太いベース・サウンドが共通しているかな。フリーキーなヴォーカルの曲が多いのも当時のシーンを反映している。故に1枚聴き通すにはかなりの体力が要る(笑)。こういうの聴くの久しぶりだ。最近昔のオーディオを引っ張り出したり再構築したりしているので、それでデカい音で鳴らしてみないと。

ネット・ショップにて購入(¥880)

  • Label ‏ : ‎ On-U Sound
  • ASIN ‏ : ‎ B00SZER30S
  • Disc ‏ : ‎ 1
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Endless Summer / Donna Summer

2024年03月01日 | テクノ・デジタル・ダンス

Endless Summer - Donna / Donna Summer (1994)

ドナ・サマー(Donna Summer)のベスト盤。彼女を知ったのは80年代のMTV時代。その頃のヒット曲は「She Works Hard For The Money」だったが、その後何かでかつてのヒット曲「I Feel Love」(’77)を聴いて、そのシンセ初期でありながらエキセントリックな音使いがクセになった。テレビ番組やCMのジングルで彼女の「Hot Stuff 」なんかがよく取り上げられたので曲は知っていたが、しっかり聴いてみる気にはなかなかならず幾年月。最近は「自分の聴くジャンルじゃない…」と思う音楽だって、気になって引っ掛かるのはとりあえず買って聴いてみることにしているのでこれも購入してみた(といっても、思い立ってから実際に買うまでに数年かかっているが)。

件の曲「I Feel Love」をプロデュースしたのはジョルジオ・モロダ―(Giorgio Moroder)。自分は今回調べてみるまで、あのシンセのサウンドからドイツ人だとばかり思っていたが、イタリア人だそうだ。ディスコグラフィーを辿っていくとドナ・サマーのキャリアの最初期から彼が関わっていることを知って驚いた。今となっては懐かしさを感じるアナログ・シンセの音も、自分が再評価した時期(テクノ←デトロイトの方の)にはとても新鮮に感じた。ずーっと喘ぎ声が続く(笑)02や、いかにも80年代のキーボード主体の曲、発売時のハウスっぽい曲など、彼女のキャリアの俯瞰に便利なコンピ。ジョルジオ・モロダ―のアルバムも何か聴いてみようか。

ブックオフにて購入(¥330)

  • Label ‏ : ‎ Mercury
  • ASIN ‏ : ‎ B00005FGJU
  • Disc ‏ : ‎ 1
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World Clique / Deee-Lite

2022年04月10日 | テクノ・デジタル・ダンス

World Clique / Deee-Lite (1990)

懐かしいCDが安値で中古店の棚に刺さっていたのでつい買ってしまった。ディーライト(Deee-Lite)の1990年のデビュー・アルバム。在日3世のテイ・トウワ(ここではJungle DJ Towa Towa)がメンバーとして参加していて、「Grooves In The Heart」は世界中で大ヒットした。PVにも出てきたが、ブーツィー・コリンズ(Bootsy Collins)や、フレッド・ウェズリー(Fred Wesley)、メイシオ・パーカー(Maceo Parker)なんていう重鎮も参加している。ポッと出の新人バンドにこの面子が参加するのだから何かしっかりとしたプロダクションに練られた産物だったろうか。それはさておき、時はハウス・ミュージック最盛時。60年代レトロなファッションもリヴァイヴァルしてこのカラフルなPVとピッタリ(監督は日本人!)。B-52’sを思わせるポップさが大好きだった。メンバーが多国籍っていうのも象徴的だった(もう一人はウクライナ人!)。

テイ・トウワがどの程度音楽的イニシアチヴを握っていたのか調べても分からなかったが、後の彼の作品からすると結構な貢献度だったんじゃないだろうか。フロントのレディー・ミス・キアー(Lady Miss Kier)はそのモデル的な佇まいのみならず、ヴォーカルがとてもいい。ずっとヨーロッパ人だと思っていたらアメリカ人だった。アルバムを通して聴くのは初めてだったが、どの曲も出来が良くダンスフロアーでは映えただろう(YMOの「開け心-磁性紀-」のサンプリングも!)。CDはアナログより曲数を増やしてあるようだが、そのせいかちょっと冗長になるところもある。こういうダンス・ミュージックって流行があるし廃れるのも早いので、後から聴くと気恥ずかしくなるようなことも多いが、このアルバムに関しては耐性があって、音も古臭くなっていないのがイイ感じ。

中古店にて購入(¥300)

  • Label ‏ : ‎ Elektra / Wea
  • ASIN ‏ : ‎ B000002H8B
  • Disc ‏ : ‎ 1

 

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Duty Now for the Future, New Traditionalists / Devo

2020年08月24日 | テクノ・デジタル・ダンス

Duty Now for the Future/New Traditionalists / Devo (1998)

英国発売のディーヴォ(Devo)の2in1アルバム・シリーズ。今回購入したのは1979年発売のセカンド「Duty Now for the Future(邦題:生存学未来編)」と、1981年発売の4枚目「New Traditionalists」のセット。意味があるのか、ただの収録時間の都合なのか、相変わらず組み合わせは意味不明だが、割り切って聴けばお得なこのシリーズ。もちろんジャケに載っているアルバム・ジャケット写真も米国版とは異なる英国発売のヴァージョン。映画「時計仕掛けのオレンジ」を彷彿とさせる01「Devo Corporate Anthem」から始まり、疾走感のある曲が並ぶ。ファーストの強烈なイメージからすると地味に映るのは仕方のないところ。でも変態的なビートは健在。飛び道具はないが、演奏力が飛躍的に上がっている印象を受ける。ジョニー・リヴァース(Johnny Rivers)で有名な「Secret Agent Man」をカヴァーしている。これは至極真っ当に聴こえて正直あまり面白くないが、こう思われているところがこのバンドの負った宿命でもあるし、つらいところでもあるだろう。

14曲目からはセルフ・プロデュースの4枚目のアルバム。面白邦題が付けられていないということは、日本市場の熱も冷めてきていたのだろうか(当時の実情知らず)。さぞアウト・オブ・デートになっているかと思いきや、いわゆるシンセ(テクノ)・ポップとしては以前よりずっと洗練されていて、音にもアイデアが溢れているし、”らしさ”は充分。よく考えたらまだ81年といえば日本ではYMOが「BGM」「テクノデリック」を出した頃(ポップからの脱却)。2つを同列に語っていいのかどうかは分からないが、それでもまだ一般的にはシーン真っ只中という時期だ。つまり、やはりディーヴォは”ロック・バンド”ということなんだな。当時よりも後年になってより評価されたような感じの「Beautiful World」などの名曲も収録されている。

オークションにて購入(¥780)

  • CD (1998/6/30)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : EMI Europe Generic
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Mix-Up Vol. 3, X-Mix - Fast Forward & Rewind / Ken Ishii

2018年07月29日 | テクノ・デジタル・ダンス

 

Mix-Up Vol. 3/ Ken Ishii (1996)

X-Mix - Fast Forward & Rewind  / Ken Ishii (1997)

まとめて手に入れたケン・イシイ(Ken Ishii)の昔のCD。最後はケン・イシイがリミックスを手掛けたアルバム2枚。即興のライヴ感が信条のDJスタイルのアーティストのリミックス・アルバムにどれほどの意味があるのかよく分からないが、こういう物が何枚も発売されているということはそれなりに需要があったのかもしれない。もちろん各楽曲は別のアーティストの作品で(自身の作品も含む)、それをケン・イシイがリミックスして繋げているスタイル。

1枚目はシリーズ物のひとつ。各リミキサー毎にリミックスされた楽曲を収録した第3弾がケン・イシイ。もちろん収録曲は本人が選んだものだと思うけれど…。あのアフリカ・バンバータ(Afrika Bambaataa)や坂本龍一が選ばられているのはちょっと予想外で面白かったかな。実際に通して聴いてみると…、んーまぁ予想通り。なかなかだが特に興奮するでもなく、ましてや踊り出すでもなく、80分弱のクールな時間が流れていく。ただ盤の性格上どうしてもこれが愛聴盤とは成りづらいだろうな。2枚目にどんなコンセプトがあるのかよく分からないが、どちらにしてもどっちがどのアルバムか言い当てる自信は無い(笑)。一度この2枚を積んでドライヴに出かけてみたが、内容をどうとか考えることもなく(特にスピードを出すことも無く・笑)しっかりBGMとしては機能した。

 オークションにて購入(¥174)

  • CD
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Sony,K7
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Stretch, Circular Motion / Overlap, Echo Exit / Ken Ishii

2018年07月14日 | テクノ・デジタル・ダンス

  

Stretch / Ken Ishii (1996)
Circular Motion / Overlap / Ken Ishii (1996)
Echo Exit / Ken Ishii (1997)

名盤「Jelly Tones」以降にケン・イシイ(Ken Ishii)が発表したEPのうち、いくつかをまとめて。各ジャケットに「Jelly Tones」からカットされた「Extra」のPV(監督:森本晃司、 原画:福島敦子)の画像が使われていて、アルバムに収録されていた「Stretch」を始めとする各曲のオリジナル・ヴァージョンに、リミックスされたヴァージョンが多数付け加えられている(ちなみに「Jelly Tones」収録曲は1枚目の「Stretch」と「Extra」のみ)。DJ界には疎いのでリミキサーがどの程度知名度がある人達なのか全然分からない。元のヴァージョンの世界観が好きなので、あまり突飛だとすんなりと受け入れられないなァと思って聴いてみたが、一体元の曲がどんなだったか忘れてしまうほど換骨奪胎されているので正直ピンとこない(90年代以降のリミックスはみなそうとも言えるが…)。どうしてもリズム中心で単調になるし。当たり前だけれど元曲はあくまで素材という感じ(その素材さえあまり感じられないリミックスも)。古い人間としてはもう少しオリジナル・ヴァージョンの”音”とか”メロディー”を残して欲しいんだけどなァ…。ま、クールな質感は維持されているので、あまりオリジナル・ヴァージョンにとらわれずに聴けばそれなりに楽しめるかな(…といってもオッサンが踊り出す訳ではない・笑)。

オークションにて購入(¥261)

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メタル・ブルー・アメリカ / ケン・イシイ

2018年06月24日 | テクノ・デジタル・ダンス

Metal Blue America / Ken Ishii (1997)

1995年の名盤「Jelly Tones」に続く個人名義アルバム「Metal Blue America」。前作とそれ以降に発表されたシングルやEPなどがとてもカッコ良かったので期待して聴いてみた(といっても20年以上遅れているが・笑)。まず冒頭のヴォイス入りのヒップホップ風の曲に驚く。まるでプロディジー(Prodigy)を聴いているような…。どちらかというとアッパーでホットな曲が続き、前作のように映画のサントラを聴いているような雰囲気は感じられず、全体的にダンス・フロアー向けという感じがする。

当時の評判はもちろん知る由もないが、前作やそれ以前の彼の作品にあったような一種のクールさが好きだった人にとっては厄介な作品だったんじゃないだろうか。自分もいくつか惹かれる箇所もあるものの、正直あまりピンとこない。彼らしさというか、”ならでは”というものがあまり見つからない。ネット上に本人による各曲コメントがあったが、こういう音楽でも意外と既存の音楽スタイル(ファンク、ヒップホップ、スペースロック、ドラムンベース)をイメージしているもんなんだなァ。

  • CD (1997/12/27)
  • Disc : 1
  • Label : ソニー・ミュージックレコーズ

オークションにて購入(¥87)

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ジェリー・トーンズ / ケン・イシイ

2018年06月12日 | テクノ・デジタル・ダンス

Jelly Tones / Ken Ishii (1995)

90年代初頭といえばオルタナティヴ・ロック全盛。その頃自分の耳に”テクノ”という言葉が入ってきた。当時すでにロックとテクノロジーの融合を目指すダンサブルなバンド(ビースティーズやベックなど)は増えていたし、いろんなジャンルのアーティストがコラボするのは流行りでもあったが、自分の中で”テクノ”っていうとYMO辺りで止まっていたので、えらく古い呼び方を引っ張り出してきたもんだとすごく違和感があったのを覚えている。特にヨーロッパで盛んだった野外ロック・フェスでDJが客を踊らせるという形態が増えていったようだ。そんな中で日本人にも有名なDJが居ると知ったのがケン・イシイ(Ken Ishii)だった。早速このアルバム「Jelly Tones」を買ってみて「お、今のテクノってこういう事なんだ」と初めて理解。当時このアルバムはロック好きからもかなり評価されたんじゃなかったか。

なぜ急にこの古いアルバムを聴いたかというと、たまたまネットで音楽系のサイトを見ていた時に、久しぶりに彼のDJプレイの映像がやっていたから。驚きなのはあれから20年以上も経っているのに彼がまだ現役バリバリで、相変わらずヨーロッパを中心とするシーンではリスペクトされているということ。ジャンルがジャンルだけに生き残り競争も厳しいだろうがすごいことだ。このアルバムと99年の「Sleeping Madness」しか持っていなかったので、その間のアルバムやEPをまとめて購入したら、おまけでこのアルバムが付いてきた。懐かしー。

久しぶりに聴いてみたら「あれ?自分の持っているアルバムと何か違う…」。自分が所有していたのは輸入盤だったが、この日本盤は収録曲や曲順が若干違っていたのだった。全然知らなかった。冒頭からクールに、そしてグイグイ引き込む彼独自の音世界。感触がやはり外国人DJとは違っていて、何となく東洋風のテイストが混じっているように感じるのがかっこいい。なので収録曲「EXTRA」のPVのように「AKIRA」のような近未来の荒廃した東京というイメージがぴったり。余程古く感じるかなと思いきや、クールな音像は今でも全然違和感が無くカッコ良かった。

オークションにて購入(¥87)

  • CD (1995/12/1)
  • Disc : 1
  • Label : ソニー・ミュージックレコーズ
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Straight Ahead / Tube & Berger feat. Chrissie Hynde

2017年10月10日 | テクノ・デジタル・ダンス

Straight Ahead / Tube & Berger feat. Chrissie Hynde (2003)

ドイツのテクノ・ダンス・ユニット「Tube & Berger」が2003年に発売したシングルに、あのクリッシー・ハインド(Chrissie Hynde)が参加していたことは、ちょっと後から知ったのだけれど、そのPVを見て、馬鹿馬鹿しくも可愛らしい映像と耳に残る間抜けな音がクセになっていた。最近になって本国ドイツで発売されたエンハンスト・マキシ・シングルCD(こういうのも既に遺物だなァ…)があるのを知って、今更ながらにお取り寄せ。もちろんヴィデオ映像付きなのでこれを選んだ(といってもDVD以前のしょぼいMPEGだが)。彼らがどのくらい有名なのかも全然知らないのだが、なんともとぼけたダンス・チューンに時折入るクリッシーの野太い声が素敵。クリッシーはいつもコラボ作品でひと際輝くなァ。

01 Straight Ahead (Radio Edit)
02 Geradeaus (Radio Edit)
03 Straight Ahead (Extended Version)
04 Straight Ahead (Tom Neville Remix)
05 Geradeaus (Robbie Rivera Remix)
06 Video

amazonにて購入(¥759)

 

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Yellow Magic Orchestra / Yellow Magic Orchestra

2016年06月19日 | テクノ・デジタル・ダンス

Yellow Magic Orchestra / Yellow Magic Orchestra (1979)

イエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra, YMO)のデビュー・アルバム。と言っても最初(1978年)に発売されたもの(写真下)をアメリカでリミックスしている通称「US版」。アメリカで発表するに当たって曲を省いたり、ヴォーカル(吉田美奈子)を足したりしている。自分は次作(もちろんアナログ盤)を先に買って、その後にファースト(US版)を購入。その頃に流通しているものはこちらだったので日本版と米国版の違いは(当時)全く認識しておらず、随分後になってから内容の違いを知り「え?そうなの」と日本版のCDを買った覚えがある。オリエンタル趣味と最新コンピュータ音楽(当時)を分かり易くイメージしていて、ジャケットはシュールな日本版オリジナル(写真下)より断然こちらのUS版の方がいいと思う。

このCDはもちろんアナログ盤の買い直しで、アルファでなくソニーから発売されたもの。当時はもっとフュージョンっぽいイメージがあったが、今聴くとさほどでもない。リード・ギターの入ったライヴの音像と記憶が重なってしまっていたのだろう。思い切りオリエンタル・テイストを加えていることで”尖っている部分”が際立ち、やはり40年近く経った今でも充分に聴くに堪える素晴らしいアルバム。細野氏がイメージした「マーティン・デニーの<ファイアー・クラッカー>を、シンセサイザーを使用したエレクトリック・チャンキー・ディスコとしてアレンジ」という有名な初期コンセプトがなるほどとても分かり易い。ただ田舎の小学生はそんなコンセプトの事などつゆ知らず(もちろん説明されても分からなかっただろうが…)、聴いたことのない音の斬新さに圧倒され、口をポカンと開けて、今これを聴いている自分は「一番ススんでいる」と錯覚したのだった(←小学生の戯言ですが・笑)。

ブックオフにて購入(¥280)

  • CD (2003/1/22)
  • Disc : 1
  • Format: Limited Edition
  • Label : ソニー・ミュージックダイレクト
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