大垣市の和菓子(饅頭)の代名詞のようになっている「金蝶」の屋号。ただし、名物の常でこの屋号を持つ店はいくつもあり、元祖はよく分からない。ネットでパッと調べただけでも「金蝶園総本家」「金蝶園總本家」「金蝶堂」「金蝶堂總本店」「本家金蝶園」「駅前金蝶園」「長松金蝶園」「元祖 金蝶堂総本店」と山ほど名前が出てくる。これが同じルーツを持つ店なのか、全く違うのか、同じ店が複数の屋号を使い分けているのか…。ついでなので住所を基にネットでサッと調べられる範囲で一覧を作ってみた。まだ他にもありそう。
◇金蝶園總本家 大垣市郭町2-10 寛政10(1798)年 (喜多野弥右エ門) HP ※記事はこちら
◇金蝶堂總本店 大垣市郭町3-13 文久2(1862)年 (吉田すゑ) HP ※平成31年をもって閉店
◇金蝶園総本家 大垣市高屋町1-17 寛政10(1798)年 (喜多野弥右エ門) HP
◇駅通り金蝶堂 大垣市高屋町1-47 文久2(1862)年 (吉田すゑ) HP
◇駅前金蝶園 大垣市高屋町1-64 安政5(1858)年
◇長松金蝶園 大垣市長松町1100-7 昭和47(1972)年
※順不同、屋号・創業年・創業者名は正式のものではないかもしれません
ほとんどどのお店も「金蝶園饅頭」「金蝶饅頭」の名でいわゆる酒蒸し饅頭を名物としている。もう、どれがどれだかさっぱり分からない。全部周って食べ比べ…という気もほんの少しだけ起こったが、すぐに思い直して(笑)、とりあえず自分のいた場所から一番近い駅前の「金蝶園総本家」へ。
昭和26年の建築だという木造の店舗の前に来ると、金字の看板には「金蝶製菓總本家」と書いてある…。えーっと、ここ何処だっけ?(笑)。アーケード側には古い看板もあるのだが、そちらはちょうどアーケードで隠れてしまっている。その下の店先では涼しげな水まんじゅうを販売していた(これもまた元祖うんぬんで色々ありそう…)。店舗に入ると店内は綺麗に現代的になっており、少しだがイートインのスペースもある。駅前で場所が目立つので客もひっきりなしに入ってきて盛況。いろいろなお菓子があったが、名物の「金蝶園饅頭」を購入して家に持って帰った。
白い色の皮をまとい、所々に餡が見えるシンプルな酒饅頭。甘味はあっさりとしたこし餡。生地に酒や酒粕が用いられているのかどうかは分からないが、ほんのりと酒の香りがする。それでもさほど強いクセはない。たぶん他の店の金蝶を名乗る饅頭も似たタイプのものだろうことは想像出来る。どうかどのお店も共存繁栄されますように…。
↓ 駅前の通りで見かけたカオスなお店「城東金物神保商店」(金物雑貨屋)、そのすぐ近くの店「ナンデモヤ」(3軒分でこれも金物雑貨屋)もすごい
↓ 脇道に入るとなんともいい感じの食堂(残念ながらすでに閉店)があった。営業してたら入ってたな…。
岐阜県大垣市高屋町1-17
(きんちょうえんそうほんけ きんちょうえんそうほんてん)