ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ヒカシュー / ヒカシュー

2024年08月11日 | ロック(日本)

ヒカシュー / ヒカシュー (1980)

ヒカシューを始めて見たのは小さい頃。NHKのテレビ番組だったと思う。曲は「パイク」。確か長姉と一緒に見ていて、ぶっ飛んだねー、「何だこれは?」と(笑)。自分は夕方にNHKでやっていた「600こちら情報部」という番組だと思っていたけれど、最近動画サイトに上がっているその番組のテクノ・ポップ特集を見たら「パイク」は演っていなかったので違う番組だったようだ(NHKだったという記憶も怪しいかも)。巻上公一のクセの強いヴォーカルとバンドのクールな演奏。もちろんそれは初期ヒカシューのイメージに過ぎなかった訳だけれど、当時はあまり情報が無くてよく分からなかった。コンピ盤に収録されている何曲かは持っているが、オリジナル・アルバムは持っていない。

動画サイトでヒカシューの曲「びろびろ」を久しぶりに聴いたのがきっかけで(←ここでの篠原ともえとのコラボは最高)、中古盤屋に刺さっていたファーストを購入してみた。ジャケ写の衣装は当時の映像でも着用していた1964年東京オリンピックの日本選手団の制服。そんなセンスも素敵。もちろんテクノ・ポップではあるのだが、自分が思っていたようなピコピコな音作りではなくもっと有機的。カヴァー曲はクラフトワーク(Kraftwerk)の「The Model」。巻上によって歌われる日本語歌詞がグッとくる。06「プヨプヨ」や、12「幼虫の危機」で繰り広げられる巻上ワールド。そこに先頃亡くなったジェームス・チャンス&コントーションズ(James Chance And The Contortions)のようなフリーキーなサックスが加わる独特な世界観。当時同じ年に続けて発売されたセカンド「夏」もつい買ってしまった。

中古店にて購入(¥990)

  • レーベル ‏ : ‎ ブリッジ
  • ASIN ‏ : ‎ B002GU251O
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
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HORO / 小坂忠

2024年07月22日 | ロック(日本)

HORO / 小坂忠 (1975)

2年前に亡くなった小坂忠(ちゅう)の4枚目のアルバム、1975年発売の「HORO/ほうろう」。細野晴臣との共同プロデュースで、ティン・パン・アレーのメンバー、林立夫、鈴木茂、松任谷正隆に加えて松本隆、山下達郎、大貫妙子、吉田美奈子、矢野誠など、錚々たるメンバーが参加した1枚。もちろん現在では日本のロック(R&B)の名盤としての評価も定まっている。そういう情報は知識としては知っていたので、以前からずっと聴いてみたかったが、やっとの購入。

歌詞にも”リズム・アンド・ブルース”という言葉が出てくるが、奏でられている音楽も当時のアメリカのシンガー・ソングライター的な雰囲気があって曲もヴァラエティに富んでいる。東京出身者特有のちょっと気障な言い回しや言葉使いもここでは不思議としっくりくる。いつも思うが、どうしてこのまだ日本のロック黎明期に、演奏能力も含めてここまで成熟した音が完成したのかが不思議でならない。すでに国際基準を突破しているし、今に至るまでずっと論じ続けられている日本語とロックの親和性も易々とクリアしている。ただ細野のソロもそうだけれど、自分が若い頃にはこの音楽は刺さらなかっただろうなと思う。聴く側にもある程度の成熟が求められるのかな(と言うには今の自分は歳を取り過ぎているが)。

ネットショップにて購入(¥931)

  • レーベル ‏ : ‎ エピックレコードジャパン
  • ASIN ‏ : ‎ B00005R6FT
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
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HOSONO HOUSE / 細野晴臣

2024年06月07日 | ロック(日本)

HOSONO HOUSE / 細野晴臣 (1973)

細野晴臣のソロ・デビュー・アルバム「HOSONO HOUSE」を今さら購入。はっぴいえんど解散後の1973年に発表され、レコーディング・メンバーは鈴木茂、松任谷正隆、林立夫というキャラメル・ママの面々。彼らのバンドとしての初レコーディングがこれだったらしい(表記無し)。細野の自宅でレコーディングされたとのこと。

自分がイエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra, YMO)にハマったのは小学生の頃。このアルバム収録曲も、その頃FMラジオのYMO特集で3人のソロ活動が取り上げられたのをエア・チェック(死語)してカセット・テープに録音して聴いていたのでアルバムは持っていなかった。今では信じられないが、その頃はFM専門誌が発売されていて数週間分の番組表と放送する曲が全て載っていた。それを見ていつの何時にどんな番組がやるのかをチェックして安く買ったカセット・テープに録音していたのだった(もちろんタイマー録音無し。のんびりした時代だったナ)。

冒頭からしっとりと落ち着いた細野のヴォーカルが心地良い。彼にとってははっぴいえんどで論じられた”日本語のロック”なんていう観点はどうでもよかったみたいだが、その後も続いた論争を横目に全く違和感無く日本語を取り込んでいてしっかりとモノにしているのはやっぱり凄い。語り尽されているが、サウンドとしてはもちろんはっぴいえんどからの連続性も見て取れるし、細野が贔屓にしていたアメリカのシンガーソングライターや、アーシーな音を出していたバンドとの共通性が見て取れる。

ネット・ショップにて購入(¥931)

  • Label ‏ : ‎ キングレコード
  • ASIN ‏ : ‎ B0007N35IY
  • Disc ‏ : ‎ 1
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ベスト外道 / 外道

2024年05月14日 | ロック(日本)

ベスト外道 / 外道 (2003)

2003年に発表された外道のライヴ音源を中心としたベスト盤。こちらは初回限定盤なので紙ボックス仕様でDVDが付いている。1973年に加納秀人を中心に結成された外道。3ピースのバンドだが、まだ黎明期の日本のロックとは思えないハードでダイナミックな演奏が楽しめる。着物をステージ衣装にしていたり、セットに鳥居があったりと、こんな時期から”日本”を意識していたのが凄い。加納秀人本人が小牧でのライヴで語っていたが、ハワイのフェスに出演した時は10万ものあちらの観客を熱狂させたそう。このスタイルと迫力ある演奏ならさにあらんといった感じ。CDにはMCで観客や(警備の)警察官を煽ったりしているところも収録されていて、その反抗的な態度が目に付くが、ステージでの構成はしっかりとしているので今聴いても刺激的だ。

DVDには74年に東京12チャンネル(テレビ東京)で放映されたドキュメンタリー「新若者考 ~シラケの季節をぶっとばせ~」が丸々収録されている。プロデューサーはあの田原総一朗。インタビュー場面にも彼の姿が映っている。周りの若者は…みんなパンチ・パーマの暴走族(当時は”サーキット族”と呼ばれたのだそう)。何だか懐かしいなァ、こういう若者。自分はもう少し後の世代だが、依然としてこんな輩が沢山居た。扇動的なバンドの姿勢からか出演拒否をされたり、取り巻きが主催者を問い詰める場面もあって当時の世相が伺える。当時の若者はもう60代後半か70代といったところのはず。今、この映像を観て何を思うんだろう。

ネット・ショップにて購入(¥1,200)

  • レーベル ‏ : ‎ ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ
  • ASIN ‏ : ‎ B00009KMBT
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 2
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外道 LIVE / 外道

2023年06月24日 | ロック(日本)

外道 LIVE / 外道 (2018)

加納秀人率いる「外道」のライヴ盤2枚組。バンドは1973年結成。このライヴ盤には1976年の日比谷野音での解散コンサートなどが収録されている。たった3年間しか活動していなかったのか。自分はバンド名こそ随分前から知っていたものの、リアル・タイムではもちろん、なかなか実際の音をしっかり聴く機会は無く、音楽誌の記事を読んだり色々なコンピ盤に収録されていたのを数曲聴いた程度。それでもずっと気になっていたので唐突に買ってみた次第。

もちろん70年代前半といえばハードロック、グラムロックの波が日本にもやって来ていた頃。自分はいつも思うのだが、今と違って海外から伝わってくる情報や音が格段に少ない当時にあって、日本のトップ・バンドがほとんどタイムラグを感じさせないサウンドを奏でていることに驚愕する。ギターの奏法ひとつとっても、どのアーティストだったかが雑誌で「クラプトンがチョーキングしている映像を見て、ああやって演っているんだと初めて知った。」なんてインタビューで答えていたのを思い出す。ただそんなレベルにあって、出てくる音は本場顔負けの迫力があったりするのが凄い。

この外道のライヴを聴いてもそんなことを感じた。加納のハードなギターの音は目茶苦茶かっこいいし、しっかりとブルーズを基本としたロックンロールで、日本語も無理なく馴染んでいて今聴いても古さを感じさせない(さすがに高音質とは言えないが)。当時彼らは暴走族に人気だったということだがどういう経緯でそうなったのか。映像がどの程度残っているのか知らないが、ジャケット写真のように怪しい化粧をして着物を羽織ってギターを弾く加納はカッコよかっただろうなァ。

ネット・ショップにて購入(¥780)

  • Label ‏ : ‎ ユニバーサル ミュージック
  • ASIN ‏ : ‎ B07BZBZ169
  • Disc ‏ : ‎ 2
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坂本 龍一 (1952 - 2023)

2023年06月18日 | ロック(日本)

坂本龍一が亡くなってもう3ヵ月にもなる。すぐに何か書こうと思っていたが、なかなか書けないでいた。自分はよくあるパターンでイエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra、以下YMO)期から彼の音楽を聴くようになったのだが、当時は今ほど色々な情報や音源に気軽にアクセスすることが出来ず、YMOより以前に彼が気鋭のアーティストとして注目されていたことはほとんど知らなかった。YMOが話題になってくると関連作品とかがラジオで紹介されるようになり、特集番組とかをエアチェック(死語)して、安いカセットテープに録音して繰り返し聴いていたことを思い出す。でも小学生の自分には良さはあまりよく分からず、結局それらを聴くようになったのはずっと後になってからだった。

一番よく聞いたのはやっぱり「千のナイフ」(1978)(ジャケット写真上)。YMOもライヴやオリジナル・アルバムでカヴァーした「Thousand Knives」「The End Of Asia」が収録されていて、そのちょっとオリエンタルな雰囲気を持った電子音楽っていうのが自分のYMOのイメージそのままで聴き易かったっていうのもある。同時期にはフリクションのファーストをプロデュースしたりもしていて(これも後から知った)、このジャケットの写真の通り”ニュー・ウェーヴ”的な雰囲気が満載。でもYMOのメンバー曰く、坂本はファッションももっとバンカラな感じだったらしいし、寡黙な印象と違って結構トガっていたのだとか。

YMO全盛期を経て、忌野清志郎との「いけないルージュ・マジック」や、映画「戦場のメリークリスマス」辺りまではフォローしていたが、YMOの解散前くらいからは興味が薄れ、その後の坂本のソロ・アルバムや参加曲、作曲して名声を得たサントラもあまり熱心に聴いたとはいえない。むしろNHK教育でやっていた「Schola」とか、彼の音楽的知識を知り得るコンテンツの方をよく観たりしていたかな。彼は病状を公表していたし、最期と称してライヴ配信もしていたので覚悟はしていたが、やっぱり若い頃から入れ込んだアーティストが亡くなるのは寂しい。合掌。R.I.P.

 

 

   坂本龍一 ( 1952 - 2023 ) 

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鮎川 誠 (1948 - 2023)

2023年02月04日 | ロック(日本)

Rokket Factory - The Worst and Rarities of Sheena & The Rokkets in Alfa Years / Sheena & The Rokkets (2006)

え?嘘でしょ…。トム・ヴァーレイン(Tom Verlaine)の訃報を聞いて落ち込んでいたその翌日、今度は鮎川誠の訃報が…。自分が若い頃にレコードを買って、ライヴにも足を運んだ大好きなアーティストがこうも次々と亡くなるとは。この悲報ラッシュは精神的にキツい…。少し前に急病でライヴが延期になったというニュースは見たが、まだまだ元気にプレイしてくれると信じていた。

自分は若い頃、下北沢に住んでいたのでよく鮎川夫妻が一番街なんかを歩いているのを見かけた。何しろあの2人が仲よく歩いているんだもの、カッコイイことこの上ない。もちろん声を掛ける勇気は無かったが、少し後をつけたりはした(笑)。鮎川誠がふらっとママチャリでコーヒーを買いに行くところを見かけたこともあった(←もちろん後をつけた・笑)。その時の恰好なんてヨレヨレのTシャツにビーサンだったけれど、それでもカッコイイことこの上ない。同じ日本人だとは思えなかったなァ。日本人離れしていたからもちろん疑ってはいたけれどハーフだったって当時は知らなかったし。自分が好きなアーティストと同じ町に住んでいるのがすごく嬉しかった。

シナロケを一番最初に聴いたのはやはりヒットした「ユー・メイ・ドリーム」だったかな。ひょっとするとCMだったかも。その後に長兄が買ったアルバム「真空パック」や「Channel Good」を聴いた。81年に発売されたスネークマンショーの「急いで口で吸え!」は自分で買ったが、そこに収録された「レモンティー」がもう、とんでもなくカッコよかった。

ライヴには何度も足を運んだ。MCでは築後弁丸出しで喋るんだけれど、それがまたイイんだ。自分は決して(特に後年喉を潰してからの)シーナのヴォーカルが好きではなかったが、ロック・ヴォーカリストとしての妻に全幅の信頼を置いて演奏する姿も妬けるぐらいカッコよかったんだよね。どんな映像やインタビューでも、いつだってロックンロール、それにファンに対して誠実で、音楽に真っすぐ向き合って楽しんでいるその姿が印象的だった。

訃報を知ってからCD棚から手に取った上のアルバムは、シナロケのレアリティーズや同時期に発売されたベスト盤から漏れるような曲を収録した編集盤。玉石混交だし録音年がランダムに収録されていて聴き辛いけれど、アルファ時代のシナロケが好きな自分には”玉”ばっかり。これを聴きながら追悼…。合掌。R.I.P.

 

 

 

   鮎川 誠 (1948 - 2023)

 

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BAND WAGON / 鈴木茂

2023年01月29日 | ロック(日本)

バンドワゴン / 鈴木茂 (1975)

元・はっぴいえんどのギタリスト、鈴木茂のファースト・ソロ・アルバム。評判は聞いていたが実際にアルバムとして聴くのは初めて。録音はサンフランシスコやハリウッドで行われたが、当初予定していた面子が集まらず、急遽呼ばれたメンバーでの録音だったらしいが、それにしては凄い面々。リトル・フィート(Little Feat)、サンタナ(Santana)、タワー・オブ・パワー(Tower  Of Power)、スライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly & The Family Stone)の各メンバーがレコーディングに参加している。作詞は全曲松本隆。鈴木は1951年生まれだというから…なんと、まだ当時若干24歳! それで単身アメリカに渡り、アルバムを作る(作らせてもらえる)ってどんな才能なんだ、全く。

”セカンド・ライン”(ニュー・オリンズ特有のタメの効いたリズム)と言ってしまっていいのか分からないが、一聴してアメリカ南部の音楽の影響が聴き取れる。もちろんセッションしたアーティストの影響もあろうが、作曲者、またリーダーとして指示したのだろうから彼の好む音楽性がその辺りにあったのだろう。奇しくも元バンド・メイトで「キャラメル・ママ」「ティンパン・アレー」と直前まで活動を共にした細野晴臣のソロ作品にもやはり同じような影響が見られるのが興味深い。鈴木自身のスライド・ギターも、ファンキーなカッティング・ギターも素晴らしい。かっこいいなァ。ヴォーカルの線は細いが上手く演奏と噛み合って個性になっている。当時このアルバムがどのように受け取られたのかは知らないが、今俯瞰して聴くと完全に当時の世界レヴェルって言っても過言ではないと思う。はっぴいえんど周辺の人達ってどうしてこう才能の塊みたいな人が同じ時代、同じ場所に集まったのか本当に不思議。今、この時代の日本のロックが外国で注目されているのもよく分かる気がする。

ネットオークションにて購入(¥659)

  • レーベル ‏ : ‎ 日本クラウン
  • ASIN ‏ : ‎ B00005HRW6
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
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高橋 幸宏 (1952-2023)

2023年01月23日 | ロック(日本)

高橋幸宏(敬称略)が亡くなった。以前から病に臥せていた事は知っていたが、坂本龍一が癌を公表した上でライブ収録を行ったりというニュースを見ていたこともあって、そちらばかりに気が行って正直彼がどのような状態にあるかということは全く失念していた。そこに唐突に逝去のニュース。ショック…。ついこの間ジェフ・ベック(Jeff Beck)の急逝に驚いたばかりだが、小さい頃からという思い入れの深さが違う。病状からいったら予想されたことだったかもしれないが、ヒーローの1人が亡くなるのはどうにもつらい。

自分が一番最初にイエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra, YMO)の音楽に触れたのはいつだったかしっかり思い出せない。小学生であったことは間違いない。ユキヒロが在籍したサディスティック・ミカ・バンドやサディスティックスは当時まだ聴いていない。ファーストはなけなしの小遣いの中から購入したが、US盤(もちろんレコード)を買っているのできっとセカンドの「Solid State Surviver」とほぼ同時か、少し後に買っただろうと思う。そうなるともう世間的にある程度話題になってからだったのかな。自分の周りでは聴いている子は多くなくてそんな感じはしなかったけれど。

YMOのメンバーの中で一番ファッショナブルでかっこよく、品があって、英語で歌が歌えて、と自分の彼のイメージはずっと変わらない。ホットなドラムを叩いている姿さえクールでお洒落だったなァ。テレビ等に出るようになっても必ず彼にはクールさの中にユーモアがあって(よく「タモリ倶楽部」にも出ていた)、歳をとってもますますかっこよくなっていった。ただ何度も再結成したYMOを含めて近年の彼の音楽活動はしっかりと追っていた訳ではないし、どうしても80年代初めまでのYMO周辺が強烈過ぎて、その辺りの音源ばかり聴き返してしまう。恥ずかしながら代表曲「ライディーン」が彼の作曲だって知ったのは随分と後になってからだった。

YMOのディスコグラフィーは特にレアなものを除きだいたい所有しているが、正直83年の”散会”の頃の音はあまり好きでなくて興味を失っていった(今聴くと何がそんなに気に入らなかったか分からないが…BPMかな)。今は偶々手の届く所にあった「Over Seas Collection」(ジャケ写真1枚目)というアルファが粗製乱造した(苦笑)コンピ盤で追悼。これ、各国で発売されたシングル・ヴァージョンを集めたというマニアックな内容だが、その実は実際の該当するヴァージョンを使っていなかったり、後から適当にでっち上げたらしい”トンデモ”な一品。それでも一時はYMOのバック・カタログが不足していてプレミアで高値になったこともある珍盤。とりあえず今はこれで。合掌。R.I.P.

 

 

    高橋 幸宏 (1952-2023)

 

 

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TVロックなのだ! / Various Artists

2022年09月26日 | ロック(日本)

TVロックなのだ! / Various Artists (2003)

70-80年代のテレビCMやドラマで使われた日本のロックの楽曲を集めた編集盤。帯には「茶の間にロックがやって来た!・テレビがロックを教えてくれた・僕達のメロディー!」とある。赤塚不二夫(あるいはフジオ・プロ)によるジャケのイラストが楽しい。気になる収録曲とアーティストは以下の通り。

01 銀河鉄道999 / ゴダイゴ
02 イン・ザ・スペース(In The Space) / スペクトラム
03 熱い太陽 / ジョニ-大倉&バケーション・クラブ
04 逆光線 / Char
05 地球の仲間 / トランザム
06 サクセス / ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
07 すてきなトランスポーテイション / 西 慎嗣アンド・ロード・ロード・ローディ・ミス・クローディ・グループ
08 ドキドキ / ピンナップス
09 夜明け(アルバ) / スペクトラム
10 裏切りの街角 / 甲斐バンド
11 アイ・アム・ア・ドリーマー / トランザム
12 微笑の法則 ~スマイル・オン・ミー~ / 柳 ジョージ&レイニーウッド
13 ワン・モア・チャンス / JOHNNY OHKURA & VACATION CLUB
14 哀愁トゥナイト / 桑名 正博
15 闘牛士 / Char
16 トランジスタ・ラジオ / RCサクセション

自分は全てを覚えている訳ではないけれどだいたい8割方聴き覚えがあった。一部だけ引っ掛かる気がする曲はCMで使われてサビだけ覚えているからだろう。スペクトラムやトランザムなんて聴いたの久しぶりだなァ。レコードは持っていなかったからCMで聴いたのを覚えていたんだろうけれど、やっぱりこの頃はテレビにパワーがあったんだなァと再認識。たった30秒でウン十年も印象を残すんだから。ずっとスペクトラムの新田一郎のファルセットが耳から離れない。RCのファンだったので最後の「トランジスタ・ラジオ」はレコードを持っていたけれど、これがCMやドラマに使われたことってあったっけか? 

ネットにて購入(¥570)

  • Label ‏ : ‎ ビクターエンタテインメント
  • ASIN ‏ : ‎ B0000AFOLB
  • Disc ‏ : ‎ 1
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