ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

東寿司 @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2017年05月31日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

長良橋の南詰にある「東寿司」へ。創業は大正7年(1918)で現在3代目だとか。どういう系譜かは知らないが「あずまずし」という屋号は古くからの鮨屋に多く見られる屋号で、今でも全国各地に見られる(ここ岐阜市にもまだある)。周辺は長良橋を挟んで長良川温泉の宿泊施設が建ち並び、鵜飼の船が出る絶好の場所。最近ではこの店の裏側にあたる古い街並み川原町も脚光を浴びて、客足が減ってしまった界隈がまた活気を取り戻そうとしている。「東壽司」と書かれた暖簾をくぐって店内へ。

相応に年季が入った店内はカウンター席、テーブル席、そして小上がり席がある街場の鮨屋の風情。老齢の主人夫婦と若夫婦(3代目)が立ち働いていた。カウンター席に座らせてもらい、品書きから”大正創業以来の味”だという「上ちらし寿司」をお願いした。主人と若がそれぞれタネを用意して支度が始まった。もう調理は若が仕切っている様子。昔の仕事をする店の”ちらしずし”は、海鮮を切りつけてのせただけの海鮮丼と違って随分と手がかかるもの。どの店も意地でやっているんだろうが、店によって全然仕様が違うので、食べる方はどんなものが出てくるのかとても楽しみだ。

しばらくして「お待たせいたしました」と出されたのは蓋付きの丸い塗りのお櫃。三つ葉と麩、わかめの入った吸物付き。ワクワクしてお櫃の蓋を開けると賑やかな寿司が現れた。酢飯に柿色のおぼろ、海苔、酢漬けの生姜が散りばめられ、その上には鮪、こはだ、穴子、茹で海老、イクラ、煮たこ、玉子焼、煮しめた椎茸、花麩と百花繚乱。どれも煮る、焼く、漬ける、などの仕事をしたタネ。たった一杯のちらし寿司にどれだけ手がかかるんだろう。しかも客がちらし寿しを頼むかどうかなんて分からない(もちろん上手にやりくりするのだが)。歴史を感じさせるタネに箸を入れ、少しタネに醤油と山葵を付けながら様々な味を楽しんだ。途中で味が混ざっていくのも旨い。夏場は「鮎寿司」もあるそうなので、それ目当てにまた伺ってみよう。(勘定は¥1,620)

 


 

↓ 川原町の街並みから川へ降りていく坂の両脇は壁が黒く塗られていてとても風情がある。来るたびに写真を撮ってしまう、通りに残る唯一の西洋風近代建築(建築詳細不明)。

 

 


 

長良橋南詰 東寿司 (東壽司)

岐阜県岐阜市上材木町425

 

( 岐阜 ぎふ 長良橋 ながら橋 あずま寿司 あずま寿司 あずまずし 東鮨 東寿し 東鮓 ちらし ちらし寿司 ちらし寿し 近代建築 かわら町 長良川鵜飼 うかい )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

UNCUT Magazine / Various Artists

2017年05月30日 | 雑誌付録CD

 

 

 

前回と同時に購入した英音楽誌「UNCUT」の付録CDまとめ買い。2010年辺りに発売されたものが中心。最初の2枚は正直言って知らないバンド中心なのであまり引っ掛かるものは無かったが(あまり無名なアーティストの曲をじっくり聞いている時間もないので…)、残り4枚はなかなか”濃い”。

ニック・ケイヴ(Nick Cave)に影響を与えたゴシック・カントリー・ブルースの数々、キンクス(The Kinks)のレイ・デイヴィス(Ray Davies)に作風が似ている曲の数々、トム・ウエイツ(Tom Waits)が選びそうな曲の数々(実際に選曲には携わっていないと思う)、そしてトリはジャック・ホワイト(Jack White, EX.The White Stripes)がカヴァーしたブルース曲のオリジナル集。

持っている曲もそうでない曲もあるけれど、ニック・ケイヴ、レイ・デイヴィス、トム・ウエイツ、ジャック・ホワイトと、有名とはいえ一筋縄ではいかないクセのあるアーティストばかりなので、周辺曲もなかなかに渋いラインナップ。でも彼らのファンや、この近辺の音楽に少なからず興味がある人にとっては、かなり楽しめるCD4枚だろう。

 

UNCUT Western Skies (15 Tracks Of The Best New American Music) May 2010

01 Citay – Careful With That Hat
02 AA Bondy – Mightiest Of Guns
03 Drive By Truckers - Birthday Boy
04 Port O'Brien - My Will Is Good
05 The Antlers - Shiva
06 Fool's Gold - Nadine
07 Sam Amidon - Way Go, Lily
08 Roky Erickson With Okkervil River - Goodbye Sweet Dreams
09 Real Estate - Suburban Beverage
10 Spoon - Got Nuffin'
11 Avi Buffalo - Remember Last Time
12 Bear In Heaven - Deafening Love
13 Beach House - Norway
14 Richmond Fontaine - Four Walls
15 Joanna Newsom - In California


UNCUT We All Shine On! (15 Brilliant Tracks From The Best New Albums) July 2010

01 The Gaslight Anthem - American Slang   
02 Mountain Man - Soft Skin   
03 Peter Case - Banks Of The River   
04 Deer Tick - Twenty Miles   
05 Eamon McGrath - File Under Fire   
06 The Acorn - Restoration   
07 Ganglians - Valiant Brave   
08 Blitzen Trapper - Dragon's Song   
09 The Sadies - Another Day Again   
10 Wovenhand - Singing Grass   
11 Pete Molinari - Little Less Loneliness   
12 Teenage Fanclub - Baby Lee   
13 Los Lobos - West La Fadeaway   
14 Thee Oh Sees - I Was Denied   
15 Phosphorescent - Los Angeles


UNCUT Straight To You (The Gothic Country & Blues That Inspired Nick Cave) Aug 2010

01 Ella Jenkins - Wade In The Water   
02 Hank Williams - Alone And Forsaken   
03 Gene Vincent - Cat Man   
04 Memphis Slim - Grinder Man Blues   
05 Elvis Presley - Tomorrow Night   
06 Peg Leg Howell - New Prison Blues   
07 Johnny Cash - I'd Rather Die Young   
08 John Lee Hooker - I'm Gonna Kill That Woman   
09 Odetta - Another Man Done Gone   
10 Blind Willie Johnson - I'm Gonna Run To The City Of Refuge   
11 Dick Justice - Henry Lee   
12 Hobart Smith And Texas Gladden - Down In The Willow Garden   
13 Frank Hutchison - Stackalee   
14 Victoria Spivey - Murder In The First Degree   
15 Leadbelly - Black Betty   
16 The Alabama Singers - Jesus Met The Woman At The Well


UNCUT An Autumn Almanac (15 Songs In The Spirit Of Ray Davies) Nov 2010

01 Kate Rusby - Village Green Preservation Society   
02 Nick Lowe - The Rose Of England   
03 Squeeze - Pulling Mussels (From The Shell)   
04 Darren Hayman And The Secondary Modern - Pram Town   
05 Wreckless Eric - Reconnez Cherie   
06 Sandy Denny & The Strawbs - How Everyone But Sam Was A Hypocrite   
07 Erland And The Carnival - The Derby Ram   
08 Kevin Ayers - Baby Come Home   
09 James Yorkston - When The Haar Rolls In   
10 Field Music - Them That Do Nothing   
11 Richard Thompson - The Money Shuffle   
12 Bill Fay - Diamond Studded Days   
13 Robyn Hitchcock And The Venus 3 - Belltown Ramble   
14 Wild Billy Childish And The Musicians Of The British Empire - Joe Strummer's Grave   
15 Roy Harper - When An Old Cricketer Leaves The Crease


UNCUT Tom Waits' Jukebox Nov 2011

01 Captain Beefheart & The Magic Band - Floppy Boot Stomp
02 Man Man - Steak Knives
03 The Horrible Crowes - Mary Ann
04 Jack Kerouac - McDougal Street Blues   
05 Southside Johnny With LaBamba's Big Band - Down Down Down
06 Beirut - Payne's Bay
07 Howlin' Wolf - I Asked For Water (She Gave Me Gasoline)
08 Harry Partch - Ring Around The World: Phase One
09 William Elliott Whitmore - Not Feeling Any Pain
10 John Brim - Ice Cream Man
11 Jesca Hoop - City Bird
12 Califone Salt
13 Johnny Dowd - Easy Money
14 Frank Sinatra - One For My Baby (And One More For The Road)
15 The Low Anthem - Home I'll Never Be


UNCUT Jack White's Blues (The Original Versions Of 15 Classic Songs Covered By Jack White) Apr 2012

01 Little Willie John - I'm Shakin'
02 Blind Willie McTell - Lord, Send Me An Angel
03 Howlin' Wolf - I Ain't Superstitious
04 Son House - John The Revelator
05 Blanche - Who's To Say
06 Josh White - St James Infirmary
07 Son House - Death Letter Blues
08 Hank Williams - Tennessee Border
09 Blind Willie McTell - Southern Can Is Mine
10 Marlene Dietrich - Look Me Over Closely
11 Robert Johnson - Stop Breakin' Down Blues
12 Soledad Brothers - St Ides Of March
13 Patti Page - Conquest
14 Lead Belly - Boll Weevil
15 Terry Reid - Rich Kid Blues / To Be Alone With You

オークションにて購入(¥88/枚)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松屋長春 @愛知県稲沢市

2017年05月30日 | 愛知県(尾張・老舗)

稲沢市を通る美濃路に残る近代建築を愛でた後に寄った和菓子の「松屋長春」。創業は昭和10年(1935)というからこの業界では新しい方か。店は街道から一本入ったところにある。この通りも昔はさぞかし風情があっただろうと思わせるが、店の近辺は更地と新興住宅が増え、どこにでもあるような街になろうとしていた。そこにすっくと建つ古い普請の店。ガラス木戸を開けて中に入る。こちらで有名な菓子といえば何といっても「羽二重餅」。ただし人気のあまり確実に手に入れるには予約が必要のようで、この日ももちろん店頭には並んでいなかった、残念。そこで代わりといってはなんだが「羽二重巻き」と、創業時からの菓子だという「なおい最中」を購入した。

持ち帰って食べてみる。「羽二重巻き」は肌理の細かい皮の部分はきっと「羽二重餅」と同じだろうと思うが、餡が赤い色をしている。後から調べてみると、普通の餡は大納言小豆の粒あんで、「羽二重巻き」は白小豆の粒あんに着色してあるのだとか(季節で色を変えるらしい)。持つととろけ落ちそうなほどふわっふわに柔らかい真っ白な皮をつまんで餡と一緒に頬張る。旨い。これはイイなァ。「なおい最中」の”なおい”は、有名な国府宮のはだか祭りの正式名称「儺追神事」から取られている。最中種(皮)は鈴の形(国府宮神社の大鳴鈴)で「国府宮・なおい」と文字が入っている。たっぷりと詰められた餡は丹波春日大納言粒あんだそう。餡の違いが分かるほど達者ではないが、艶がとても良く、旨い。どちらも素晴らしかった。他の菓子も是非味わってみたい。(勘定失念)

 


 

↓ 美濃街道沿いに残る「旧・中部電力稲沢営業所(稲澤電灯株式会社)」(昭和8年頃・1933・建造)。スクラッチタイル壁で、軒や庇に控えめながら装飾がある。

 

 

↓ 敷地内の裏にあった平屋の建物もかなり年季が入った建物のようだ。木枠の窓が大きい。倉庫か、宿直小屋か。

↓ すぐ横の通りにあった近代建築っぽい建物。アトリエになっているようだが、手も入っていて本当に古い建物なのか、真似しただけなのか分からないが、なかなかいい感じの建物だった。

 

↓ 向かい側にある金文字の酒造看板が素晴らしい「藤市酒造株式會社」の建物。創業明治5年で代表銘柄は「菊鷹」。呑んでみたいなァ。看板の「瑞豊」は味醂だとか。

 

 


 

  

 

京菓子司 松屋長春

愛知県稲沢市小沢3-13-21

 

( 稲沢 いなざわ 国府宮 こうのみや 国府宮神社 まつやちょうしゅん 松屋 菓子司 かしつかさ かしし はぶたえもち 羽二重もち なおいもなか 近代建築 稲葉宿 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

廣寿司本店 @名古屋市中村区・名駅 (※閉店)

2017年05月29日 | 名古屋(中村区・西区 老舗)

最近は姿を見ることが少なくなってしまったかつての名古屋名物「切り寿司」。いわゆる押し寿司なのだが、古い店に僅かに残っているものの、作っている店を見ることは稀だ。そんな少ない店のひとつ、創業明治38年(1905)という「廣寿司本店」へ。店は迷宮と揶揄される名古屋駅地下街のひとう「メイチカ」にある。戦前にはたくさんの店舗があったらしいが戦火で消失し、昭和28年に柳橋に店を出したのだとか。現在はここともう1軒(名駅のうまいもん通り)かな。人通りの多い地下街だけれど、ここは少し外れた場所。店はこじんまりとして小さいテーブルが10卓程並んでいる。調理人は白衣にネクタイ、給仕の女性は2名ほど。外れた時間だったので先客はおらず、のんびりとした雰囲気だった。「切寿司」の4カン、それに菊正宗の「かん酒」を注文した。

先にかん酒が運ばれる。枝豆付き。キクマサの180ml瓶で燗をつけ、はかまを付けて猪口と一緒に出された。枝豆をつまみながら一杯やっていると「切寿司」が運ばれた。穴子と角麩が押されていて、たっぷりと”つめ”が塗られている。どの店で食べても甘いが、この店のつめは中でもかなり甘い(ように思う)。つめがかなり濃いため、穴子と角麩の区別がつかないほど。独特の酸味もあって他ではあまり味わえない味だろう。自分は興味があって切り寿司を食べ歩いているが、もう食べたことのある人の方が少ないかも。”絶滅危惧メシ”をいただきながらのんびり一杯やるのもオツなものだ。こちらさば寿司も名物らしいので、次は両方入った「名物セット」をいただいてみよう。(勘定は¥1,200程)

この後の記事はこちら (2

 

廣寿司本店 メイチカ店

愛知県名古屋市中村区名駅3-14-15

※メイチカ閉鎖により令和5年3月末を以って閉店しました

 

( 名古屋駅 名駅 めいえき メイチカ 名古屋地下街 名駅前メイチカ店 ひろずし ひろずしほんてん 広寿司 切り寿司 きりずし 名古屋名物 鯖寿司 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

川村屋賀栄 @愛知県瀬戸市

2017年05月28日 | 愛知県(尾張・老舗)

愛知県瀬戸市内を流れる瀬戸川沿いに風情ある古い建物が建っている。こちらは大正時代に建てられた和菓子屋「川村屋賀栄」。江戸時代末期の慶応年間創業で、現在7代目だとのこと。昔は川沿いをきっちり建物が埋めていただろう通りもすっかり整備され、この店の周囲も更地や駐車場になって空いているため、やや寂しそうに建っている。総二階で奥は更に広そうだ。一宮市に「川村屋賀峯総本店」というこれまた歴史ある店があるが、何か関係があるのだろうか。年季の入ったガラス木戸を開けて店の中へ。ひっそりとして歴史と風格の感じられる普請や飾り物、階段箪笥など、見どころが一杯だが、そろそろ店じまいになろうかという時間のよう。まだいくつもの和菓子が並んでいたが、その中から”瀬戸物”に盛られていた名物の「瀬戸川饅頭」と外に看板の出ていた「苺大福」を購入した。

「瀬戸川饅頭」は、いわゆる酒蒸し饅頭。中はこし餡で上品な甘さ。ほのかな酒の香りがいい。さすがに蒸したてではなく置いてあったので、皮が少し硬くなりつつあったがそれもまた良し。蒸し直すことなくそのままいただいた(焼いたり、揚げてもいいのだとか)。苺大福はぽってりとしているように見えたが、食べてみると皮が薄めで柔らかい。苺の酸味と餡の甘さのコントラストは、やはり老舗も唸るアイデアだ。次に寄ったら「くさ餅」「わらび餅」あたりを食べてみたいナ。(勘定は¥700程)

この後の記事はこちら

 


 

↓ 同じ通り沿いにある陶器の店「丸一国府商店(旧・丸一商店)」(明治44年・1911・建造)。創業が明治5年(1872)で、100年以上犬山城主に仕えていた家臣が起した陶磁器販売の会社なのだとか。木造4階建てで、最上部の望楼は床の間のある10畳程の部屋なのだそう。昭和になって番頭だった国府氏が事業を引き継ぎ現在の店名になった。

 

↓ 夕闇が迫った時の雰囲気もなかなか。平成に入ってからの大火で2階建ての倉庫を消失しているとのこと。よくこの建物が残ったものだ。

↓ 末広町に建つ「旧・蔵所交番」(昭和14年・1939・建造、移築復元)。自分が訪問した最近まで観光案内所として使用されていたが役目は終えたもよう。修復された外壁がちょっと惜しい。

 


 

 

川村屋賀栄

愛知県瀬戸市栄町25

 

( 瀬戸 せと 瀬戸川 せとがわ 矢田川 川村屋 賀栄 がえい 和菓子 御菓子司 おんかしつかさ せとがわまんじゅう 近代建築 犬山城主 成瀬家 せとでん ) 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カルナータカー @名古屋市名東区・藤が丘

2017年05月27日 | 名古屋(名東区・天白区)

以前から評判は聞いていたが、あまり名東区方面に用事がないので機会を伺っていた南インド家庭料理の「カルナータカー」。用事で娘と合流する前に少しの空き時間の腹ごしらえで訪問出来た。近くの駐車場に車を停め、歩いて店へ。開店してすぐの時間だったがすでに他にも客の姿が。カウンター席に座ってランチの2つのセットの中から「Aセット」を選んで注文した。店には色々なインドの小物が飾ってあったり、香辛料のボトルが飾ってあったり、あちらの音楽が流れている。主人と給仕の女性の2人。女性はあちら方面の女性だが日本語はペラペラ。主人が鉄板でドーサを焼いているのが見える。Aセットにはカレー3種、つけ合わせ、マサラドーサ、ライス、飲み物が付く。

しばらくしてステンレスプレートに盛られてAセットが登場。それぞれの料理が丁寧に説明されるが、女性が早口なので覚えきれないので適当に食べ始めた。カレーは「サンバール」、それに「カリフラワー」「緑豆」の3種(たぶん)。葉っぱの上には2種類の「チャツネ」。「ライス」は白と黄色の2種。これに「マサラドーサ」というじゃがいもの入ったモチモチとした生地、それに煎餅みたいにパリパリで塩気のある「パパド」、漬物「アチャール」、酸味あるヨーグルトのような「ライタ」と盛り沢山(←覚えられないので後から調べました)。

向こうでもワンプレートで混ぜながら食べるらしいので、適当にあれこれつけたり、混ぜたり、直接すくったりしながら食べ進んでいく。複雑なスパイスの旨味と香り。辛さはもちろんあるが、とげとげしいものでなくじわじわとくる感じ。あぁ、旨い。プレートの上でそれぞれがだんだんと混ざって複雑な味になっていく。よくあるインド・ネパールの店で食べるカレーは油で重くて、ナンもやたら大きくて食後感が良くない事が多いが、やはり南インドのミールスはスッキリと食べられてイイ。早々にライスが無くなったが、主人が向こうからお代わりを訊いてくれ、お願いすると最初の2倍位の量のライスにサンバールをぶっかけてくれ、器にも一杯になるまで足してくれる。どれだけでも食べられそうだが、きりが無いのでプレートを空にして食べ終えた。

飲み物は「チャイでいいですか?」と訊かれてうっかりハイって言ってしまったが、やはり自分には甘すぎて合わなかった。次に来た時は飲み物をどうするか考えておかなくちゃ。それにしても満足。店の壁には「手食歓迎」の文字があるが、自分が試す日は来るのだろうか…。(勘定は¥1,200)

 

南インド家庭料理 カルナータカー

名古屋市名東区豊が丘1809

 

( 藤が丘 ふじがおか 藤ヶ丘 ミールス 南印度料理 南インド料理 インド料理 家庭料理 定食 ランチ セット ドーサ サンバル ) 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Hits / Joni Mitchell

2017年05月26日 | クラシック・ロック

Hits / Joni Mitchell (1996)

ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)はほとんど聴いてこなかった。ことあるごとにミュージシャンが名前を出す”Musician's Musician”なのでずっと気にはなっていた。もちろんビデオ「Message To Love : Isle of Wight Festival」なんかで映像も見ていたので、全く知らなかった訳ではなかったが。ジョニのアルバムで「Hits」と言われてもピンと来ないが(チャートを賑わすような人じゃないので)、一応ベスト盤だということでこれを購入してみた。ちゃんとこのベスト盤に対して、ジョニ自身が気に入った曲を集めた「Misses」というアルバムも同時に発売されたのだそうだ(ちなみにこのベスト盤の方は10年程かかったが、アメリカで50万枚売り上げたとのこと)。伸びのある透き通った声のシンプルなフォーク・ミュージックではあるが、けっこう複雑なコード進行だし意外と力強い。選曲が妥当なのかどうかは全然分からないのだが、なかなか気に入った。

どうして彼女の音楽が、ファンのみならずミュージシャンの心を捉えて離さないのか、まだ詩の世界まで掘り下げて聴いていないので分からないが、凄い面子(CSN&Y, Led Zeppelin, James Tayler, Prince, Herbie Hancockなどなど)が彼女の音楽を愛し、それを公言してきたのだから興味深い。同じカナダ出身のアーティストというと、自分はレナード・コーエン(Leonard Cohen)、ニール・ヤング(Neil Young)、ザ・バンド(The Band ※リヴォン除く)などが思い浮かぶ。どれも唯一無二の個性があるアーティストばかりだ。そんなアーティストの中で遜色ない存在感があるジョニ。まずは名盤の誉れ高い「Blue」あたりを買って聴いてみようか。

ブックオフにて購入(¥280)

  • CD (1996/10/9)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Warner Bros / Wea
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小玉屋食堂 @愛知県稲沢市 (※閉店)

2017年05月26日 | 愛知県(尾張・老舗)

以前テレビ番組の特集で、ここ稲沢市の「小玉屋食堂」に100年の歴史があることを知った。この辺りの地理は全く分からないので、スマホの地図を確かめながらたどり着く(便利な世の中だ)。道路を挟んだ駐車場にバイクを停めると、そちらにも「小玉屋食堂・売店」があり喫茶が出来るようだ。こんな駅からも遠く離れた場所なのに何だか結構な人出だなァと思っていたが、この店の奥に「矢合観音」があり(井戸水が万病に効くそうです)、距離は短いが門前町があるのだった。その細い参道にもいくつか店が出ている。

暖簾をくぐって引き戸を開ける。中は広い土間になっており、テーブルがたくさん並んでいた。まだ客は少ないが、店員の多さが繁盛を物語っている(奥の座敷ではさらに割烹着を着た大勢のおばちゃん達が賄いを食べていた)。店員同士も和気あいあいとして気兼ねない。テーブル席のひとつに腰を下ろし、壁の短冊の品書きを眺める。麺類、丼物と色々あって迷ったが、「小きしめん」と「小五目めし」をお願いした。

店先では団子や五平餅、田楽なんかも焼いていて旨そうだし、店の中にはおでんの鍋もある。手が出そうになったが我慢した。ここで酒を呑めたら天国なのになァ…。しばらくして「きしめん」と「五目めし」が運ばれる。きしめんは小さい丼ぶりに入っているが、しっかりとほうれん草、赤い縁の蒲鉾(朱板)、揚げ、葱と役者は揃っている。つゆはあまり甘くなくすっきりしたもの。五目めしはうって変わって甘めの味付け。鶏肉と牛蒡が入っているが、牛蒡の風味は意外と少なめ。肉は煮込まれて硬めの食感で、「小」であってもやや大きめの茶碗にしっかり一杯ある。漬物を間に挟んでいただいた。次はおでんや田楽を頂いてみようかな。(勘定は¥550)

余談だが、こちら久しぶりに遭遇する”汲み取り式便所”だった。自分の娘や息子が入ったら何もせず出てきちゃうだろうなァ(笑)。

 


 

↓ 美濃路・稲葉宿の街道沿いにある「旧・稲葉郵便局」(建築詳細不明)。先達(shortwoodさん)のブログの写真では存在した正面屋根にあった郵便マーク部分が無くなっていた。

 

 ↓ 風情ある町屋と並んで、洋風近代建築が立つ貴重な風景。でも見た感じ再利用されるような気配はなく…。

 


 

 

お食事 小玉屋食堂

愛知県稲沢市矢合町2474-3

 

( 稲沢 いなざわやわせかんのん やわせ観音 小玉食堂 小玉屋 こだまや こたまや 麺類食堂 大衆食堂 老舗食堂 参道 門前町 近代建築 美濃路街道 美濃街道 稲葉宿 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

焼鳥乃八幡 @名古屋市中村区・名駅

2017年05月25日 | 名古屋(中村区・西区)

名駅の焼鳥屋「焼鳥乃八幡」へ。口開けの時間に店の前まで来ると暖簾が掛かって電気が灯っていたので店に入ると、まだまだ開店はこれからというような状態。それでもカウンター席を空けてもらい、腰を下ろす。カウンターの上には大皿に入ったおかずがいくつか並んでいた。店を賄うのは年輩のお母さん1人。点いているテレビの音が大きいが、それにも負けずおしゃべり好きなお母さんだった。順番に準備が整っていき、まずお酒を注文。2合徳利をぬる燗で。酒は看板からいったら「菊正宗」かな。大手酒造会社では一番好きな銘柄。口取には刺身が2切れほど。ゆるゆるとやるが、その間もお母さんの口は止まらない(笑)。

串の準備も出来たようなので「やきとり」「皮」「砂肝」「キモ」を注文。しばらくして串が置かれた。砂肝以外はタレで。やや甘めのタレで身はやや小さめ。「牛すじどて煮」を追加。中には半分に切った茹で玉子が入っていた。じっくりと煮込まれた濃いすじ肉の味を酒で流す。旨い。もう少しとも思ったが、この日はこれ以上相槌を打つのも面倒臭い気分だったので(そういう時ってありますよね?…)勘定をしてもらった。(勘定は¥2,400程)

焼鳥乃八幡

愛知県名古屋市中村区名駅4-25-2

 

( 名駅 めいえき 名古屋駅 やきとり 八幡 はちまん やはた 居酒屋 焼鳥屋 やきとり屋 ヤキトリ 菊正宗 串 おばんさい どて どて煮 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

入船 @岐阜県関市(4)

2017年05月24日 | 岐阜県(中濃・老舗)

お気に入りの関市の麺類食堂「入船」へ。伺ったのは日曜の昼だったか。暖簾をくぐると主人(女将さん)は大テーブルで先客と歓談中。お友達のようだ。店内の他の席には座敷を含めて沢山の来客の跡が残っていたので、ひと段落したところだったんだろう。申し訳なし。こちらで気に入っている「カツ丼」を注文。店の普請を眺めて待つ。(表はそうでもないが)何度見てもこちらの店内は昔の風情が残っていて素晴らしい。建具で囲われた調理場には「名代・手打・うどん・入船」(うどんの”ど”の字は変体仮名)の古い看板が掛かっていて、天井は編み天井、奥に見える釜は今でこそバーナーが突っ込んであるものの、いわゆる「竈(かまど、くど)」、どの家具や建具も飴色に年季を重ねていて、渋い。

調理場側とかまど側を行ったり来たりして出来上がった「カツ丼」が盆に載って運ばれた。以前と同様にカツは3つに切られていて、しっかりめに揚がっている。熱々だが切りが大きいので一口では無理だし、熱いのなんの。こちらのカツ丼は玉ねぎでなく長ネギのみ。ご飯の量はしっかりあるが、つゆの量もちょうど良く、相変わらず旨い。長ネギっていうの、やっぱりいいナ。少々の口中火傷は気にせず掻き込んだ。女将さんは席を立とうとした友人に「もうちょっと座ってきゃぁ」と歓談の続きを催促(笑)。丁々発止やって楽しそう。女将さん曰く、ノンアルビールは”酔う”らしい(笑)。まだまだお元気そうでなによりだ。(勘定は¥650)

以前の記事はこちら (1) (2) (3

この後の記事はこちら (5)(6)(7)(8)(9)(10

入船

岐阜県関市大平町2-6

 

( 関市 関 せき たいへいちょう 太平町 いりふね 麺類食堂 大衆食堂 中華そば ラーメン チャーシュー麺 カツ丼 かつ丼 おくどさん 亜種 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする