ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Great Hits 1972-1977 The A-Sides / T.Rex

2017年11月30日 | クラシック・ロック

Great Hits 1972-1977 The A-Sides / T.Rex (1997)

タイトルからいくとマーク・ボラン(Marc Bolan)率いるTレックス(T.Rex)のシングルA面曲を集めたとおぼしきCD(詳しいデータ知らず、調べず)。彼らの前期のオリジナル・アルバムはアナログで揃っているが、70年代後期は抜けているアルバムも多いので、どちらかというとその頃の曲目当てで購入。にしてもこのジャケット、自分も所有している1972年に発売された14曲入り初期ベスト盤(写真下)とジャケがほとんど一緒なのは紛らわしい。

そのベスト盤は自分が初めて買ったTレックスのCDだったと記憶する(アナログは既に沢山持っていた)。ただその頃(80年代後半)はTレックスの音源が日本では(たしか)テイチクから発売されていて、CD化がされたのは良かったものの、マスター音源の影響か音も良くなく、へんな作品もいっぱい出ていた時期だったのでCDで集める気にはならず、アナログばかり聴いていた。さすがにその頃と比べると音は格段に良くなっていて安心して聴ける。

気になる後期の音は彼の基本のブギーを踏襲しつつ、アメリカン・ソウル・ミュージック寄りに舵を切っていて、その状況はボウイ(David Bowie)とよく似ているが、どちらかに影響されたのか、それとも偶然(当時の音楽界の状況からいくと必然?)なのか。後追いでこの時期のアルバムを聴くと、さすがにグラム・ロック全盛時代のような華やかさは影を潜めてしまっているものの、アヴェレージ以上のクオリティーは保っていたことが分かる。

中古店にて購入(¥350)

  • CD (1997/5/6)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Polygram Records
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志乃多゛や (しのだや) (3) @岐阜県岐阜市

2017年11月30日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

日曜日の昼下がり、時間を気にせず使える中休み無しの老舗麺類食堂「志乃多゛や(しのだや)」へ。創業は100年以上前(正確な年号不明)。困ったら「志乃多゛や」。この日は岐阜市内で用事があった嫁の車に乗せてもらって店の近くで降ろしてもらう。昼酒出来る貴重な機会なのですぐに生酒(大)を注文。生酒の時は300ml瓶がそのまま出てくる。銘柄は「千代菊」の吉。小さいグラスが添えられた。つまみには「どて煮」を。先客には自分のような酒呑みの客も。こうやって使われることも多い店なので、酒肴も多く、メニューを開いてみても迷うほどの数。酒呑みに優しいハーフサイズのメニューもある。けれども「イベリコ豚」や「担々そば」など、老舗らしからぬ”攻めてる”メニューも多い。

ゆっくりといただき、追加に「もろキュー」を。丸ごと1本分位の量で鋭角に包丁が入っている。しっかりと冷やされていて旨い。あぁ、中休みの無い店の午後遅い時間帯っていいなァ。近くのテーブル席では他人を交えて夫婦で呑んでいる客が居たが、旦那の方が隣に座っている嫁を罵倒しはじめ(まったく、呑んでグチるなよなァ…)、嫁が途中で店を出て行ってしまうという修羅場が…(苦笑)。1人で呑んでいるとどうしても近くの客の喋り声は聞こえてきてしまい、変な空気がこちらにまで伝わってくるので、この店で終わっちゃおうかなと思っていた方針を転換して勘定してもらった(笑)。居酒屋として使っても抜群のポテンシャルの店だが、次はヘンなのが居ませんように。(勘定は¥1,400)

以前の記事はこちら (1)(2

この後の記事はこちら (4)(5

 


 

↓ 長良橋上から日が落ち始めた川下を眺める(写真下左)。川沿いの小路から岐阜城のある金華山を仰ぎ見る(写真下右)。

 

 


 

志乃多゛や 

岐阜県岐阜市長良福光2666-3

 

( 岐阜 ぎふ 長良 長良北町 福光 志乃多や しのだや 志のだや 志乃だや 志乃田や 志乃多屋 麺類食堂 大衆食堂 百年食堂 うどん そば 蕎麦 老舗 )

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キッチンコーチャン @名古屋市瑞穂区・堀田 (※閉店)

2017年11月29日 | 名古屋(昭和区・瑞穂区)

瑞穂区の名鉄・堀田駅の構内に「名店街」と呼ばれる商店街がある。ある日曜日の昼にそこへ行ってみた。近辺はお世辞にも賑わっているとは言い難く、近所にある大型ホームセンターだけは車がひっきりなしに吸い込まれていたが、駅の周りは人影もまばら。これが平日だとどうか知らないが、案内の矢印に従って歩みを進めてみても延々とシャッターの閉まった店舗あるいは店舗跡が続く。看板の跡からすると昔はここに「喫茶ボンボン」もあったんだね。

 

そんな中にほぼ唯一開いていた店が洋食の「キッチンコーチャン」。昭和の店らしさいっぱいのシャンデリアのぶら下がる店内は少し暗めの照明。ご夫婦で賄っていらっしゃるようだ。先客は調理服を着た人が数人。近くの別の飲食店に勤めている人だろうか。席の紙ナプキンの入ったスタンドに「ハンバーグランチ」「カレーライス」「串カツカレー」の3種が貼り付けてあったので、中から「串カツカレー」をお願いした。”カツカレー”でいいのになぜ”串カツ”なんだろうと引っ掛かったのだ(笑)。奥様は「中スポ(中日スポーツ)要ります?」とスポーツ新聞を持って来てくれた。時折響くゴーッという電車の音と、日曜昼の定番「NHKのど自慢」をBGMに新聞をめくっていると「串カツカレー」が運ばれた。

「串カツカレー」は楕円の深皿に入っている。紙ナプキンの巻かれたスプーンが添えられていて、カレーの上には肉片が3切れ程入った串カツが1本のせられている。早速スプーンを入れてみる。カレーは小さめに切られた野菜がたっぷりと入ったポテっとした感じのカレー。辛さはほとんど無くやさしい味付け。カツはロース肉だろうか少し硬めの肉が揚げられている。もちろん合わない訳はないが、なぜ串カツなのかは分からないまま(笑)。少しソースをたらしたくなるようなカレーでスイスイと胃袋の中に納まった。次は「ハンバーグ」か「カニコロッケ」か。それとも中身の気になる「コーチャンピラフ」か(←こういう名前のに惹かれるんだよなァ…)。(勘定は¥700)

この後の記事はこちら

キッチン コーチャン

愛知県名古屋市瑞穂区新開町28-26

※耐震工事に伴い、令和4年2月末を以って閉店されました

 

( 名古屋 なごや 堀田 ほりた 名鉄堀田駅 堀田駅名店街 洋食 洋食屋 ランチ スパゲッティー ハンバーグ 名古屋鉄道 閉店 廃業 ) 

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喜久屋 @岐阜県岐阜市

2017年11月29日 | 岐阜県(岐阜)

JR岐阜駅から西へ行ったところにある長住町の食堂「喜久屋」へ。以前から気になっていたが、日曜休みの店で平日にこの辺りに居ることは少ないのでずっと後回しになっていた。創業は昭和35年(1960)らしいが、どんな店なのかの情報は多くないので、暖簾をくぐる時はやっぱりドキドキする。中に入ると土間にテーブル席が並んでいる。主人の居るカウンターの前にはいくつもの惣菜が予め皿に盛られていて、そこから好きなおかずを取ったり、主人に注文するシステム。調理をお願い出来る丼物(玉子丼、親子丼、肉丼)もある。丁寧な物腰の主人に「ご飯ですか?」と尋ねられたので「ハイ」と答え、こういう店だとつい選んでしまう「鯖の煮付け」や「菜っ葉と揚げの煮物」を取って赤だしを付けてもらった。

テーブル席に座ってテレビをBGMにしながら早速いただく。ご飯は普通サイズの茶碗に多めの盛り。味噌汁の具は大根で味付けは濃いめ。主人がレンジで温めてくれた「鯖の煮付け」はやや濃いめ、甘めの食堂らしい味付け。ご飯がどんどん進む。食べている最中に入ってくるのは近所の主婦やご高齢の方達。食べていく人も居るが、持って帰る人が多い。手間のかかる煮物はこの店に任せちゃえばいいから、こういう店が近くにあると便利なんだろうなァ。おかずに揚げ物とかが少ないのも客層に合わせているんだろう。次は丼物をお願いしてみようかな。(勘定は¥470)

この後の記事はこちら (2)(3

 

お食事の店 喜久屋

岐阜県岐阜市長住町7-12

 

( 岐阜 ぎふ きくや 㐂久屋 大衆食堂 セルフ食堂 丼ぶり おそうざい お惣菜 持ち帰り テイクアウト )

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不朽園 (3) @名古屋市中川区・尾頭橋

2017年11月28日 | 名古屋(熱田区・中川区 老舗)

尾頭橋付近に来ると必ず寄ってしまう最中で有名な老舗「不朽園」。今回はいつもの”菊最中”ではなく店内でいただくことの出来るものを。さすがにかき氷は終わっていたが、アイスクリームは食べられる。店の片隅に椅子とテーブルが用意してあり、そちらに座っていただくことが出来るのだ。バニラと抹茶の2種類があり、お願いしたのは「アイスクリーム最中・金時抹茶」。”西尾抹茶”使用と書いてあった。注文してからアイスを詰めてくれる。

お盆の上に2辺が開いた紙袋に挟んだアイスクリーム最中と、紙コップに入ったお茶が運ばれる。鯛の柄の最中種(皮)の中には金時(つぶ餡)が敷いてあり、その上に抹茶アイスがのせてある。最初はアイスクリームが硬めだが、そのまま最中種と一緒に頬張る。サクッとした最中種と冷たいアイス、そして冷たくないつぶ餡が一体となって、旨い。たぶん最中で使ってあるつぶ餡と同じものだろう。時々お茶で口の中をリフレッシュさせながらいただいた。いいひと休み。(勘定は¥270)

以前の記事はこちら (1)(2

この後の記事はこちら (4)(5

 


 

↓ 近辺のかつての遊郭「八幡園」の名残の建築散策の続き。当時の屋号が玄関先に残っている建物もチラホラ。他の建物の写真はこちら

 

 

 

 

 

 

 


 

 

菓子処 名古屋 不朽園

愛知県名古屋市中川区尾頭橋3-4-8

 

( 名古屋 なごや 尾頭橋 おとうばし 金山 かなやま ふきゅうえん もなか 最中 菊最中 菊もなか 遊郭 八幡園 近代建築 妓楼建築 認定地域建造物資産  )

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I Can't Stand The Rain / Ann Peebles

2017年11月28日 | ソウル・ファンク・R&B

I Can't Stand The Rain / Ann Peebles (1974)

アル・グリーン(Al Green)やO.V.ライト(O.V.Wright)を輩出したHi Recordsから発売された1974年のアン・ピーブルス(Ann Peebles)のアルバムを購入。有名な表題曲「I Can't Stand The Rain」はティナ・ターナー(Tina Turner)やロン・ウッド(Ron Wood)にカヴァーされていたので、自分は80年代にそちらを先に聴いたクチ。オリジナルを聴くのは初めてだ。

雨音を表現したと言われる不思議なシンセのような音(”エレクトリック・ティンバレス”というラテン打楽器だそうだ)から始まる曲は、サビに向かうにつれて往年のハイ・サウンドらしさが出てくる素晴らしい曲。なんと一晩で出来た曲なのだとか。さすがアーティストも惹かれる名曲、やっぱりオリジナルはいいなァ。もう1曲聴き覚えのある曲が。「I'm Gonna Tear Your Playhouse Down」は80年代のイギリスのソウル・シンガー、ポール・ヤング(Paul Young)のアルバムで聴いたことがあった。そちらは当時流行りのサンプリング音、”オーケストラ・ヒット”を使ってよりポップに編曲されていたが大好きだった曲。オリジナルはグッと腰を落として渋めだがしみじみといい曲だ。この時代のアルバムにありがちだが、ヒットした曲の2番煎じ的な曲も入ってしまっているものの、派手に押し付けるような歌唱ではない彼女の歌い方は素敵。 

オークションにて購入(¥462)

  • CD (2009/5/12)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Fat Possum [Old]
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LIBERTE (リベルテ) @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2017年11月27日 | 岐阜県(岐阜)

店が柳ヶ瀬商店街の南の入口近くにあるので、信号で立ち止まる際にいつも気になっていた店「リベルテ」。昼間はシャッターが閉まっていて、表に牡蠣の殻が積まれているので前からどんな店なのかなァと思っていた。ある晩、店の前の通りを歩いていて、表に牡蠣の産地リストが出ていて開いていたので試しに1人で入ってみることに。店の前に置いてあるショップカードに曰く「日本一カキの安いお店」ということだがどうだろう。店はスタイリッシュな内装で、まだ早い時間だからか先客は無し。窓際の席に案内されたので腰を下ろして白のグラスワインと、おすすめの生牡蠣をお願いする。まずは宮城県のもの2種(女川、牡鹿半島)。注文してからメニューを眺めるが内容が分かりにくく、牡蠣の値段とは別に調理方法によって+1個いくらとなっていて、それが6個から、となっているようだ。つまり日本一安いというのは”牡蠣単体の値段が”ということなのだろうか。酔った頭で考えるのは無理(笑)。

グラスワインは大きめのボウルのグラスで、量は少なめ。生牡蠣は同じ宮城県産でも大きさも味わいも全然違うのが面白い。女川の方が大きいが、味わいが凝縮されているのは牡鹿半島のもの。女川だって半島の根元なのにね。あっという間にグラスは空になるのでお代わりをもらい、産地指定した牡蠣を”蒸し”でお願いした。牡蠣は大好物だが、個人的には熱を加えて調理されたものが好き。生牡蠣は2つも食べれば充分。昔は兄が住んでいたシドニーのフィッシュマーケットで買った何種類もの牡蠣を山盛り全部生で食べたり、三重県から取り寄せた一斗缶入りの牡蠣を牡蠣小屋のように家族で食べ尽したこともあるが、結局一番好きなのはカキフライだったりする(笑)。

蒸したものも美味しくいただいたが、やはり牡蠣ばかりだとちょっと飽きが…。勘定のシステムのせいで変に財布が気になってしまうような気もするので、焼きは一皿いくら、蒸しは一皿いくら、バターソテーは一皿いくら、ってやった方が自然に楽しめそうな気もする。ま、バーだとはいっても1人で行くにはちょっと無理があるんだろう。次は誰かと…。(勘定は¥4,500程)

OYSTER BAR & WINE  LIBERTE' (オイスターバー&ワイン リベルテ)

岐阜県岐阜市徹明通2-1-6

 

( 岐阜 ぎふ 柳ヶ瀬 やながせ 柳ヶ瀬商店街 リベルテ オイスターバー カキ かき 生がき ワイン Wine )

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花桔梗 @名古屋市昭和区・桜山

2017年11月27日 | 名古屋(昭和区・瑞穂区 老舗)

桜山近辺をウロウロしていた際に、交差点にあった超モダンな建物。最初は何の建物かも分からなかったが、暖簾が掛かっていたので近寄ってみると和菓子の店「花桔梗」とのこと。興味が湧いたので入ってみた。詳しくはないが、かつては「桔梗屋」という屋号で「美濃忠」と関係があり、元を辿ると尾張徳川家にも仕えた名門だったとか。外観からも想像出来るが店内もスタイリッシュ。およそ和菓子屋とは思えない店内は天井も高く、洗い出しの床に置かれたショーケースやテーブルもモダンなデザイン。そこに並んでいる菓子も包装も、どれもがモダンな感じ。店内で菓子と抹茶がいただけるようなので、ショーケースに並べられた3種程の生菓子を吟味してからテーブル席へ。

選んだ菓子は「錦秋」と名付けられた上生菓子。テーブル席に腰を下ろして待つ。店内にはピアノ・ジャズが流れているが、音も大きめだし…要らないかな。しばらくして給仕の女性が抹茶と上生菓子、それに干菓子ひとつと麦茶を運んで来てくれた。黒文字(楊枝)ではなく金属製のナイフが添えられているのが珍しい。「錦秋」はカラフルな3色のねりきり。その色は普通の和菓子と違ってヴィヴィッドで、赤紫色、黄色、緑色の3色。赤紫色のねりきりはベリーの風味も感じられるような…(色に騙されているかも…)。ねりきりだけかと思ったら中につぶ餡が入っていた。美味しくいただいたが、老婆心ながらこの意匠に徹するのであれば、外壁の再塗装は急がれた方がいいんじゃないかなァ。(勘定は¥1,000程…)

 


 

 ↓ 桜山駅近辺にはあまり近代建築は多くないようだが、日本建築の玄関横に客間の洋館が建つ戦前らしい様式の建物を発見(建物詳細不明・場所失念)。

 


 

菓匠 花桔梗

愛知県名古屋市瑞穂区汐路町1-20

 

( 名古屋 なごや 桜山 さくらやま はなききょう ききょうや 和菓子 和菓子司 イートイン トネリコ 近代建築 )

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松竹大歌舞伎「義経千本桜・すし屋」「釣女」 @岐阜県羽島市・不二羽島文化センター

2017年11月26日 | 歌舞伎・文楽

松竹大歌舞伎「義経千本桜・すし屋」「釣女」(11月24日・不二羽島文化センター)

 前日の「中村獅童による歌舞伎の見方」に続いて、こちらは歌舞伎巡業公演。毎年この岐阜県羽島市の会場に出かけているが、いつも困るのが駐車場。もちろんいくつか用意してあるのだが、毎回満車になってしまい、代替場所を尋ねると「もうありません」と言われてしまうことも。この日はそれを予測して少し早く着くようにしたので良かったが、周りの席の人達が「路上駐車した」という声が聞こえてきた。ここは催し物に積極的な素晴らしい会場だが、駅から遠くて乗用車で来る客が多いはずなので何とかしてもらわないとなァ。

今回も例年の如くチケット購入に出遅れて(←いい加減学習しろ)2階席。遠いがど真ん中でなかなか視界は良く、どのみち花道は用意されていないので見やすかった。ただいつもバッグに入れている単眼鏡を忘れてしまったので、ちょっと役者の表情の細かい所までは見ることが出来ないのが残念。

「義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)」の「すし屋」の段は以前、歌舞伎座で観たことがある。その時の配役は菊五郎。菊五郎の権太は品の良さが滲み出てしまっていたが、今回の獅童はまさにぴったりのちょっと荒くれた雰囲気(獅童が品が無いという訳ではありません・笑)。この日は舞台袖ではなく客席後方から登場。つかみで観客を沸かせた。昨日自分の目と鼻の先に居た人物が、今日は1000人を相手に芝居だ。最期の場面の悲しみはあまり伝わってこなかったが、長い台詞回しは素晴らしかった。娘お里の役は米吉。米吉を観るのは2度目かな。口跡もはっきりとしているし、娘役の若い美しさ、可愛らしさが出ていて良かった。贔屓にしている亀蔵は悪役を演っている時のようなアクの強さは無いものの、やはりこの人が出ていると舞台が締まる。

「釣女(つりおんな)」は松羽目物。松羽目物(まつばめもの)とは能や狂言をルーツとする演目で、それらと同様に松の絵が背景の舞台で、衣装も同様のもので演じられる。先日観た「棒しばり」のように滑稽なものもあり理屈抜きで楽しめる。「釣女」も楽しい演目。ボケ役の太郎冠者が亀鶴。萬太郎は先程の「すし屋」に続いて高貴な役(歌舞伎では高貴な男性は白塗りの化粧で表わされる)。お楽しみの醜女(しこめ=ブス)役は稀代のキャラクター亀蔵。うん、さすが、ブスだなァ(笑)。今は歌舞伎人気が高いので大丈夫だが、今後の歌舞伎の裾野を拡げる為に、こういう”志村”的な分かり易く楽しい演目、どんどん小中学生に見せるべきだと思うんだけどなァ。

 

一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
すし屋

いがみの権太              中村 獅童
梶原平三景時              中村 亀鶴
弥助実は三位中将維盛  中村 萬太郎
娘お里                      中村 米吉
弥左衛門女房おくら     中村 梅花
若葉の内侍                 澤村 宗之助
鮓屋弥左衛門              片岡 亀蔵


二、釣女(つりおんな)


太郎冠者        中村 亀鶴
大名某           中村 萬太郎
上臈             中村 米吉
醜女             片岡 亀蔵

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BAR NICE @岐阜県岐阜市

2017年11月25日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市の柳ヶ瀬の東側、御浪町である店を目指して歩いて来たが生憎の休業日(←相変わらず調べてこない…)。ただもうちょっと呑んで帰りたい気分。歩いているとすぐ近くにバーの電飾看板がでていたので、思い切って入ってみようかと決心する。訪れたのは「BAR NICE」。看板には「Since 1986」と30年もの歴史がある店のようだ。商業ビルの一室でもちろん店内は伺い知れないので、緊張しつつドアを開ける。バーらしくシックな内装で暗めの照明の店内には横に真っ直ぐのカウンター。太い梁が見えていい雰囲気。髭をたくわえた年輩のバーテンダー(主人)は、頭にバンダナを巻いてシャツにジーンズというラフな格好。メニューを眺めてみるとイタリアンなどのフードが充実していた。実際に先客はしっかりとしたフードを注文している様子。

自分はメニューから「フローズンマルガリータ」を注文した。マルガリータはよく呑むが”フローズン”はあまり呑んだことがないかも。主人は材料をミキサーに入れると氷と共にガーッと混ぜる。グラスは口の広いタイプの物で、縁にライムを塗って逆さにし、塩を付ける。氷と一緒に撹拌されトロっとシャーベット状になったマルガリータをグラスに注いで完成。この日はやや蒸し暑い日だったので(訪問初秋)冷たい口当たりがとびきり旨い。ピリッと舌にくる塩もいい。次は「ジンリッキー」を注文。ロングタイプのグラスにライムを半分入れる定石通りの作り方。ライムの果汁と皮の苦味がしっかり効いて、香りも口当たりも爽やか。ゆっくり頂いて勘定してもらった。次は早い時間に来てギネスビールと一緒に何か食べてみようかな。(勘定は¥3,200)

BAR NICE

岐阜県岐阜市御浪町10

 

( 岐阜 ぎふ 御浪町 おなみちょう おなみまち バーナイス ナイス 森部俊之 オーセンティックバー BAR カクテル GUINNESS )

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