滋賀県の湖北から湖西方面にドライブし、また湖北・木之本町に戻ってきた。木之本地蔵の前、風情ある北国街道と駅を結ぶ丁字路にあるので以前から店は知っていたが入ったことがなかった和菓子の「角屋」へ。創業は昭和5年(1930)とのこと。店は建て替えられてまだあまり経っていないようで真新しい。店の表に”北近江名物・がらたて”と貼紙があったので、それ目当てで中に入る(もちろんどんな菓子か知らない)。中に入ると和菓子の他に洋菓子も並んでいた。2階には喫茶室もあるようだ。人気なのかロールケーキを予約していく地元の客も。生菓子の他に袋詰めの菓子類も置いてあったので眺めていたら「かたパン」があったのでつい手に取ってしまった。これと「がらたて」を購入して持ち帰る。
「がらたて」とは山帰来(サンキライ)の葉の方言だそう。2枚の葉っぱに饅頭が包まれている。葉っぱの香りは饅頭に大して移っている訳ではないようなので、くっつかないように利用されたのかな。饅頭は蒸してあるのか表面がプルンとした感じでやや透明。中にはつぶ餡が入っていて、シンプルな味わい。この地方で農作業の合間に食べたおやつだそうなので、簡単に作れるものだったろう。「かたパン」はうっかりここで作っているのかと買ってしまったが、よく見ると(よく見なくても)”敦賀名物”だとちゃんと書いてあり、福井県敦賀市の「だるま屋」のものだった。自分は名古屋で買ったことがあるが、調べてみるとこの「だるま屋」のかたパンも明治の頃に名古屋から伝わったらしいので何か関係があれば面白い。もちろんこちらも歯が折れそうに硬いカッチカチのビスケット状のもの。表面に青海苔が使われているのだが、これがなかなかのアクセントになっていて美味しくいただけた(あまりの硬さ故にまだ残っているが)。(勘定は¥540)
↓ 湖西を更にドライブ。窓枠や入口の赤い塗装がポップで可愛らしい「旧・安曇川郵便局」(昭和11年・1936・建造)◇。元もこんなビビッドな色だったのかな。表のポストが丸ポストだったらもっと雰囲気があっただろう。以前は脇まで建物が建っていたのか間口は狭い。奥にある建物は局舎付の住居だったろうか、片側に下見板張りが見える。紋章にも瓦の先端にも「〒」のマーク。
↓ 用水のある通りにポツンと建つ「日本基督教団・大溝教会」(建築詳細不明)◇。外壁はペパーミントグリーンの下見板張り。凝った鬼瓦には十字架も。創立は明治41年(1908)と古いので建物もひょっとすると古いかも…。
滋賀県長浜市木之本町木之本1072
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