豊橋の割烹「千代娘」へ遅い時間に訪問。建て直す前の頃からずっと寄ってみたいと思っていた店。創業は昭和32年(1957)だとか。こちらも日曜休みなのでなかなか機会がなかった。暖簾をくぐって尋ねると席は空いているとのこと。遅い時間で良かったナ。まだ真新しく見える店内は右側にカウンター席、左側に小上がり席がある。カウンターの上には惣菜が盛られた大皿が並ぶ。白い調理服を着たご高齢の主人は調理場を行ったり来たりして忙しそう。給仕をやっているのは娘さんかな(未確認)。カウンター席の端に案内され、マスクケースを頂いたのでマスクを仕舞い、酒は「千代娘・本醸造」(静岡)をぬる燗でお願いした(※確かに”千代娘”と書いてあったと思ったが、ここの蔵は廃業したんじゃ…)。目の前に大画面のテレビがあったのが意外。猪口を選ばせてくれたのでなるべく口当たりの薄い物を探し、徳利から注いでグイッとやる。お通しは「イタヤ貝酢味噌」。これでもうイチコロ(笑)。
経木にびっしりと書かれた品書きを眺める。どれもこれも旨そうだが、もう食べてから来ていたので最初からあまり大そうな品を頼むつもりもない。目の前の皿にあった小さい殻付きの「トコブシを下さい」とお願いすると、「トコブシじゃなくて稚アワビなんです。」とのこと。いや、失礼しました。もちろんいただいた。包丁の入った「稚アワビ」は濃いめに味付けしてある。軟らかく煮られたのを口に入れ、酒で追う。旨いナー。次の酒は「四海王・福」(福井)を熱燗で。「うの花」を追加。上にちょこんと木の芽(山椒の若葉)がのせられているのが割烹らしい。これが意外とたっぷり。戻した椎茸の風味がしっかりと利いていて、味加減も良い。給仕女性と少し話したり、目の前のテレビでやっていた酒呑みの番組(笑・「にっぽん酒処めぐり」)を見ながらゆっくりと杯を重ねた。もう少し色々食べてみたかったが、遠征先ではなかなかそうもいかない。機会があったらゆっくり腰を落ち着けてまた呑んでみたいなァ。品書きに値段は書いてなかったが心配するほどではなかった。(勘定は¥3,000程)
愛知県豊橋市松葉町3-83
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