こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

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よりよく生きるにはどうしたらいい?

医療安全について考える・・・二つの鉄道事故から (1)東急東横線

2014年02月24日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
先日来、(神奈川)県内で脱線事故が相次いで二件も発生した。
一つは、2月15日(14日深夜)に東急東横線元住吉駅で起こった追突脱線事故。もう一つは、昨日、23日未明に京浜東北線川崎駅で起こった衝突脱線事故。
不肖コロ健、病院のリスクマネジメントに関わっており、これらの事故をそれぞれ、医療事故に置き換えて考えてみようと思う。いずれの事故も、この記事を書いた時点では調査中であり、詳細は後日明らかになるだろうが、今日も電車はそれぞれ走っているので、それはそれ、これはこれである。

今日は、東急東横線の事故。概要は後記。
この事故は、乗客を乗せていた時に起きた事故という点で、深刻だ。この日はこの冬2度目の大雪の日。コロ健も少し早めに帰宅したが、いつもの倍近くの時間がかかったほどだった。私が帰ったころはまだ東横線は動いていて、事故は終電近くになってのことだったようだ。大雪で電車が詰まっていて、間隔がわからない状況で、気がついたらホームに車両が停まっているのが見えた。運転手さんにとっては不運な状況だったろう。だが、時すでに遅し、追突してしまった。
車両の壊れ具合から想像するに、相当な衝撃があったに違いない。大雪の日の深夜、乗り合わせて事故にあわれた方々はお気の毒だ。



こういう状況というのは医療の現場でも起こりうる。患者さんを運んでいったら、病室がいっぱいだったりとか、別の手術をしていたりとか。ベッドコントロールとか手術室の調整とかは本当に難しい。急いで処置をしなくてはいけない患者さんが数名重なっただけで、現場は大変になる。同じ科の医者だけならまだしも、複数の科がそういう患者さんを抱えてしまったりすると、連携は難しくなる。

なぜ、事故になったか。状況は最悪、時間も遅い。すなわち、”こういう時こそ、気をつけろ”という、安全意識が足りなかったために起こってしまった事故のように思える。

そういう意識があれば、逆にこういう時こそ、余計に事故は起きなかったのではないか。
もちろん、平時もまた然りである。




東急東横線で脱線、19人けが 元住吉駅で電車追突
(朝日新聞デジタル2014年2月15日11時33分 写真も)
 神奈川県警によると、15日午前0時35分ごろ、川崎市中原区の東急東横線元住吉駅の下り線ホームで停車中の電車に後続の電車が追突し、脱線した。19人がけがを負ったが、いずれも軽傷だという。雪のために停車していた前方の電車に気づいてブレーキをかけたが、止まりきれなかったという。この事故の影響で、東横線は渋谷~菊名間、目黒線は武蔵小杉~日吉間で運転を見合わせている。

 


 2本の列車はともに元町・中華街行きの8両編成。追突した列車の運転士は県警の調べに「列車が見えたのでブレーキをかけたが、間に合わなかった」と話しているという。当時は雪の影響でダイヤが乱れ、列車の間隔が詰まっていた。
 列車には自動列車制御装置(ATC)が搭載され、制限速度を超えた場合は自動的にブレーキがかかり、列車が駅に止まっていれば後続列車は手前で止まる。東急は「止まらなかった理由は調査中」としている。国土交通省幹部は「ATCそのものの不具合か、雪の固着の可能性がある」とみる。国の運輸安全委員会は調査官3人を派遣した。



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