先日、電車で私の横に座ったお母さん、ごく普通の20代に見える。乳母車に赤ちゃん一人とそのお姉ちゃんの2人を連れていた。だが、私の隣りに座ってしばらくしたところで、かんぴょう巻きと納豆巻の入ったプラスチックパックを取り出し、パックのフタに醤油をいれ、それをつけながら2人に食べさせ始めた。前後に動く乳母車を足で押さえながら、少々子供が嫌がっても口に押し込んで、5分ほどで平らげさせていた。
よの中人それぞれだから、まあ、いいっちゃいい。電車の中で物を食べたり、食べさせたりしてはいけないという規則はない。食るのが悪いのなら、電車に乗っている酔っぱらいはその何十倍も悪いので私など極悪人になってしまう。それでも、そんな親子の姿を横目でみながら、「お子さんたちの夕食はこれで終わりですか?」と、そのお母さんに聞きたくもなった。
でも、人それぞれ、何かをするときは、想像もつかない事情があるものだ。たとえば、これが私だったとして、仕事があり、二人をどこかに預けるとする。その前に食事を済ませておく必要があって、家で食べさせて出たかったけど、食べさせる物の用意がたまたま無く、などということだった賭したらどうするだろう。
やっぱり、食べさせてしまうだろうけど、そんなことにならないように、もう少し準備するように気をつけることにする。
例えばの話