新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は”不要不急”という言葉を再確認させることとなった。何が必要で、何が不要かと簡単に決めることは難しいが、エッセンシャルワーカーと言われる人たちが就いている職種が必要であることはある程度はっきりしている。そんなわけで、今日は必要な人について。
私の周りを見回しての話だが、一番ありがたいのは清掃局の人、病院の清掃業務を行なっている人。ゴミの回収の時に会うようなことがあったり、トイレを使う時にちょうど掃除をしていたりしたら、”お疲れ様です”と声をかけるようにしている。元はと言えば妻に促されて始めたことだが、コロナ禍で本当にありがたいと思うようになっている。声がけのタイミングが合うと、皆さん喜んで返事を返してくれる。
スーパーのレジの方もありがたい。何十、何百人という客と接し、たまには愛想の一つも言ってなどというのは随分と大変なことだと思う。ビニールシート越しだと声が聞こえないことがあって、聞き返すこともあるが、仕方ない。この前、テレビでビニールシートに文句を言って、レジ係を困らせている人の映像が流れていたが、そんなことしたって仕方ない、ストレスの吐け口にしないでほしい。
離職する看護師さんが増えていることが深刻化している。実際、感染のリスクを抱えながらコロナ患者を相手にしている上に、家族がハイリスクグループとして扱われていてはたまったものではない。心が折れるのもわかる。看護師さんだけでなく、医療従事者およびその家族は大なり小なりそういう扱いを受けている。病院に出入りしているというだけで、リスクはあるので仕方ないのだろう。
他にも多くのエッセンシャルワーカーがいて、それぞれのところで奮闘している。ただ、どの人も新型コロナウイルス感染の危険と背中合わせで、そのことはすなわち、世間からの差別に繋がる。誰もが感染のリスクにさらされている今、差別をしたところで、では自分がかかったらどうする?と想像力を働かせてほしい。何もできなくなった時、頼るのはそういったエッセンシャルワーカーの人たちだということを思ってほしい。
明日は"不要"