こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

電車の遅延とテロと安全と

2021年11月09日 | 通勤・交通・旅行
 大雨。

 ブログのエントリーを書きながら外を見ると、車窓を伝ういく筋もの水滴の跡が見れる。それらは流れ落ちるうちにガラスの上を走る風を受けてくっついたり離れたと形をさまざまに変える。列車が一番速度を上げているところでは、跡は薄くなって真横に伸び、再び駅に着くところで今度は真下に垂れいくつもの格子を作る。駅に停車中の間に模様は新たな雨粒で塗りつぶされ、列車が走り出すとまた筋が生まれる。

 今日の列車の運行は順調だと思っているが、それは私の乗った上り列車の話で、下り列車は総武線内での遅れの影響を受けているということで、鎌倉駅のホームは混雑していた。それに都内のターミナル駅に着いた時には2分ほど遅れていた。この程度の遅れであっても、今の腰痛の身には堪える。

 鎌倉から都内までの通勤はもう25年以上にもなるが、千葉、埼玉への乗り入れが多くなったせいで、どこかでの不具合が50キロ以上離れたところの遅れに影響が出るようになった。こっちでは妻の送り迎えの協力もあり毎日同じ電車に乗っているのに、病院に着く時間が遅れてしまうことが少なくない。そんなことによって生じた5分、10分の遅れをいちいち届けるのがけっこう面倒だ。

 列車の遅れならば諦めるが、昨今の車内での放火・傷害事件には恐怖を覚える。新幹線内での殺人、小田急、京王線内での傷害、放火、そして昨日も九州新幹線で放火。京王、九州新幹線は小田急の模倣犯だったようで、こんごも同じような人物は現れていくに違いない。日本の列車というのは安全、正確というのがモットーだったのに、どうやらそんなことを言って安心していることはできなくなってしまったみたいだ。

 地下鉄サリン事件に端を発する電車内無差別殺傷行為を防ぐにはどうしたらいいのだろう。乗客同士で監視するといっても限度があるし、先日JRが監視カメラで要注意人物、不審人物をチェックするというシステムはプライバシーの問題からか一部の監視内容は却下された(2021年10月11日 JR東日本の監視カメラ問題 「顔認識」導入に潜むリスク 日経コンピュータ)。そんなことをいくらやっても、京王線の事件のようにハロウィンに乗じての犯行などは防ぎようがない。今、目の前に座っている人、後ろに立っている人が何を考えているかなどわからない。

 毎日、ほぼ満員の電車に乗って思うのは、鉄道会社というのが人間を荷物扱いしてぎゅうぎゅうに詰め込むことによって収益を上げてきたというビジネスモデルを改めるべきだということだ。コロナ禍で減収減益だというが、それでも依然として車内は混雑している。これをなんとかすることから始めなくては列車の安全は確保できない。企業はテレワークをより一層推進すべきだし、地方への中枢機能の移設も考えるべきだ。政治の中心が東京に集中している必要はない。政治家がどこにいるかなんて、誰が気にしているのだろう。
シナリオはいく通りも

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