風のほとんどない穏やかな朝。
こんな日は花の写真でも並べて気楽なエントリーを書きたいところだが、昼から幹部との面接があり、そこでのプレゼンテーションのことを考えなくてはならない。
私は病理診断科に所属する病理医だが、こういう外来患者を診ない部門は、中央部門とか中央診療部門とかいわれ病院のバックヤードというか屋台骨・背骨のような存在だ。
病理診断科は検査科に含まれることもあるが、病理診断は医者がおこなわなくてはいけない“医行為”であるため、私の勤務先のように臨床部門に配置されていたり、半分臨床のような位置付けだったりする。
中央部門としては、臨床検査、放射線科、薬剤科、栄養科などコメディカルの人が主体となっている部門が一般的だったが、最近では診療部門の垣根を超えてICU、化学療法部、臨床研究部、DMAT等々ある。
これというのも、医療というものが、医者もコメディカルも事務職も全ての人がそれぞれの立場で診断・治療に加わるというチーム医療で行わなくてはならないものという認識が反映されてきたおかげだ。
こうやって病理診断科と病院との関係を俯瞰してみると今日のプレゼンの内容も自ずと見えてくる。
今、私の勤める病院は何を必要としているのかを考え、そのために私は何ができるのか、何をしなくてはならないのかということを考えなくてはならない。
この病院は、地域医療の中核病院であることは当然だが、がんゲノム医療連携病院であるほか、いくつかの拠点施設となっているので、地域医療から国レベルでの医療を見据えた取り組みが必要だ。
もちろん医療はがん診療だけではなく、腎疾患をはじめとした非腫瘍性疾患についても同様に取り組まなくてはならない。
今日はこういったことを話そうと思うが、これを一人で行うというのは無理。
後継者の育成も重要な問題だが、病理専門医を育成するのは本当に時間がかかる。
さらには、遺伝子診断、電子顕微鏡診断の補助のできる臨床検査技師も育成しなくてはならない。
今後の課題としてこのことを話さなくてはならないのは、少々辛いが、仕方がない。
不平ばかりでは何も進まない
ランキングに参加中。
応援お願いします!
おかげさまで、幹部との話し合いは有意義なものとなりました。