こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

秋の病理学会

2009年11月20日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
大学院でお世話になった先生が大きな発表をするので、そのお話を聞きに出ることにした(なんと言っても病院勤務医が平日病院を抜け出すのは至難の技なので、昼を挟んだ3時間を捻出するのが精一杯)。
大学で研究をしていたのも遠い昔、いまでは臨床症例をコツコツ貯めて発表するのが関の山で、分子生物学的な研究はとてもできない。
病理のように標本が作れるとかある程度、設備があっても人手がない。私の病院の専門医は上司と私二人。実験助手なんていないし、スケジュール管理も自分ですべてする。研究会の事務仕事だ、来月の学会のコンサルタントだ、などといっていると、じっくり行う研究など、普通の生活をしようと思っているようでは無理だ(家庭を捨てれば別だが)。まあ、病院病理医の道は、そもそも私が選んだことなので、楽しんでいるが、学会に行くと、ちょっと寂しい気もする。
それにしても、病理学会に行くと先輩の先生が多い。私も医者として折り返しだが、折り返しをすぎた先生の方が圧倒的に多い。私よりも若い先生はなかなかいない様な気がするが、どうなんだろう。病理医不足とかナントカいっている状況ではない。本当にいなくなっちゃうんじゃないだろうか?会場を見回して、真剣に思った。
しかしながら、最近、私の周り(だけだが)では女性医師を主として女性病理医が増えているように思えるがどうなんだろう。女性が増えれば男も増える、といかないところが医者の世界で、金が増えなくては、人は増えない。ある程度の規模の病院には病理医は専門医3人、レジデント2人くらいいていい。”一人病理医”などという言葉は一日も早く死語になって欲しい。
病理診断(病理医の部分)の点数を上げることで、病理医の地位を上げ、人気を上げないと、大都市圏(多分東京だけ?)の大病院に病理医が増えるだけで、全国的には絶滅しちゃうんじゃなかろうか?
まあ、ダンピング診断などという、病理医が病理医自身の首を絞めることをしているようでは、夜明けは遠い。

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