夜、家に帰る途中や犬の散歩の途中、ちいさな公園やコンビニの横のちょっと暗いところで電話で話している中年の男性が時々いる。
わざわざこんな時間にこんなところでと不思議に思う。同居人に聞かれて困るようなことを話しているのだろうか?
覚せい剤とかの取引かもしれないし、事件とか仕事の失敗のもみ消し工作かもしれない。そんなことを考えると、サスペンスドラマの情景も浮かんでしまうが、むしろ考えてしまうのは昼メロ。というのも、どの人もそれほど深刻な話をしているようには見えない。というか、ほとんどの人は、周囲をはばかりながらもけっこうニヤニヤしながら話している。もちろん見た目はいかにも既婚者だから、それが奥さんに聞かれてはいけない話をしているのだろうと思う。だから電話の相手は婚外恋愛の対象者、すなわち不倫相手だと勘ぐってしまう。
あっちもこっちも不倫騒動で世の中かまびすしい。不倫相手が美人だったりすると、マスコミネタとなって大騒ぎとなる。世の中、美人というだけで噂となるが、そんな手の届かないところにいるような美人に対しての憧れと、不倫相手の男への嫉妬心が週刊紙の部数を大幅に伸ばすのだろうか。
不倫報道に触れて思うのは、不倫は男と女のどちらが悪いのか、ということだ。私は、たいていは、男性の方が悪いと思っている。何らかのアプローチをしなければ女性が応じるということはまずないはずだ。そんなの、NHKの動物番組”ダーウィンが来た!生きもの新伝説”を見たらわかる。動物の世界では、常にオスが巣を用意して、メスを呼び込み、カップルが成立する。人間は乱交できてしまうが、それでも男女の立場は変わらない。だから、不倫騒動では女性はある意味被害者のように感じる。でも、まあ、結婚している人を愛してしまったら不倫になってしまうとわかっているのに応じて、それが他人の知るところとなったら、それなりのことが起こるのは覚悟しておかなくてはいけないのは女性とて仕方ない。
結婚という制度が生物学的に正しいものかは別としても、結婚した以上、相手の伴侶のことを考えると、不倫はやっぱり許せないことだ。結婚というのは、一つの契約であり、契約中は相手に対して不実を働いてはいけないということも契約項目にある。形式だけ結婚しているというカップルもいなくはないかもしれないが、そういうのは稀だ。だから、不倫も始めは男が悪いかもしれないが、最終的には不倫相手の女性も悪いということになる。
(明日に続く)
不倫は健康問題も生じる