台風一過といった感じの雲ひとつない空。
空気も清々しく、元気が出る。
こんな日は、予定は何があるかと、時間を算段しながら考えるのも楽しい。
今年の大型連休、前半は比較的天候に恵まれるようだが、後半はあまり良くないようで残念。
お天気の神様が気分を変えてくれることを願うが、スパコンの予想を覆すのは無理だろう。
最近、日本語の間違いが多い。
私が日本語を書く機会というと、ブログのエントリーと病理診断報告書がほとんどだ。
ブログをいい加減に書いているつもりはなく、少なくとも文章として成立していることを確認するまでは推敲しているのだが、最後のところでてにをはが抜けていたり、変換ミスを見過ごしていたりする。
いったん書いて、推敲し、アップして、その後も少しずつ出直しするが、そんなときにミスに気がつく。
毎日書いていれば、そんなのあっても仕方ないかもしれないが、どうもこのところその頻度が高くなっているように感じる。
気をつけないといけない。
ブログのエントリーの書き損じなら、私が恥をかけば済む話だが、こと病理診断となると話が違う。
私の診断書は、ごく普通に、診断タイトル、と、コメント(所見)とに分けて書いている。
診断タイトルは、英語、コメント(所見)は日本語(英語混じり)だ。
書き上げたら、最後にスペルチェック(医学用語対応)を行って終える。
一応その時には文章を読み直しているのだが、たまにおかしなことになっているのに気がつき、慌てて直す。
腎臓病や炎症性腸疾患の方のように、年余にわたって繰り返し生検をするような方だと、それまでの全部の組織(既往生検組織)をその都度見直すが、併せて当時の診断書を読み返すと下手くそな文章にがっくりくることがある。
患者さんから採取した組織を見ての画像情報を病理診断書に言語化するのが病理医の仕事で、私はそれを日本語で表記している。
診断書を英語で書いている病理医は少なくないが、診断書を読む臨床医のほとんどは日本人なので、病理医の意図するところが確実に伝わるのか心配になるし、日本語を母語とする人であれば、日本語の表記は瞬間的に頭に入る(これはどの言語でも同じ)。
英語での表記は日本語よりよほど簡単だ。
単語、イディオムはそれなりにあるが、英語のアルファベットはA〜Zまでの26文字にすぎない。
この組み合わせでできる言語と漢字仮名まじりの日本語とでは表記の困難さは異なる。
日本語は複雑で難しいのだ。
その日本語で私は日々汲々として診断書を書いている。
今日のタイトル、
難しい日本語で書く病理診断書
にしたって、日本語が難しいのか、診断書を書くのが難しいのか、診断書の内容が難しいのかよくわからない。
こういう部分をAIは解決してくれるだろうか。
それとも、AIが英語に変換してくれるようになるのか。
でも、それを解釈するのは日本語を母語とする、病理医、臨床医であって、AIの書く診断のみで理解を十全なものとするのは難しそうだ。
ところで、日本語は世界で一番難しい、といわれているが、それはそれ、私たち日本人にとっては母語なので、そのことが日本人の優秀さの尺度とはならない。
ろくな日本語を使えない人はいくらでもいるし、そもそも私もしょっちゅう間違えているので、こんな悩みを書いてしまうのだ。
表現は平易に
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「刑法用語も大概、難しい漢字、使ってまっせ」と思いつつ、聞かされたことを。
電子端末で書くときは、文章自体だけでなく、
「変換ミス」への気配りも欠かせません。当方、未だに……やっちゃいます。タイトルの「漢字」を「感じ」と変換ミスしていました。
確認作業が大切です(検察官が警察の捜査過程を確認するように……)。
医学用語が難解なのは仕方ないです。胆嚢の嚢のようによく使う字でも、手で書くと難しいですし、(腎臓の)糸球体と子宮体は変換がついてきてくれません。
この辺りは人の目でチェックしなくてはなりませんが、臨床医、病理医ともに、英語表記も含め、ボキャブラリーを増やす必要があります。
それよりはそれらの(難解な単語)を理解して使うということは前提として、いかに正しい診断文を書くかということでした。
プロとしては当たり前のことですが。
ところで、舶匝というのも、画数はそれほど多くない文字の組み合わせですが、難解な言葉です。