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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

集団的自衛権閣議決定 宗教界広がる批判① 仏教 人間の知恵の「闇」を垣間見るがごとし

2014-07-18 21:08:01 | 平和・憲法・歴史問題について
集団的自衛権閣議決定 宗教界広がる批判① 仏教 人間の知恵の「闇」を垣間見るがごとし

安倍自公政権による集団的自衛権行使容認の閣議決定に対し、宗教界で、宗派や教団の違いを超えて、批判や危惧を表明する談話や声明が広がっています。いのちと平和の問題を見つめてきた宗教者らしい、深い思索に裏づけられているのが特徴です。内容を抜粋して紹介します。
まず注目されるのは、全日本仏教会(全日仏)が7月1日に発表した「集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に関する理事長談話」です。全日仏は、主要な59の宗派、36の都道府県仏教会、10の仏教団体、合計105団体が加盟する、日本の伝統仏教界を代表する連合組織です。
本山修験宗、真宗大谷派、臨済宗妙心寺派、日蓮宗も、談話や見解を発表しています。

◆全日本仏教会(齋藤明聖理事長談話、7月1日)
「これ(=集団的自衛権の行使)が実行されれば、日本人が国外で人を殺し殺されるという事態が起こり得る可能性があり、日本国憲法に示される戦争放棄を捨て去ることになりかねません」
「戦争は最大の暴力であり、無辜(むこ)の人々に犠牲を強いる愚行そのものであります。いかなる理由であれ、自己を正当化して、かけがえのない『いのち』を武力で奪いとることは、何人にも絶対に許されることではありません」
「仏陀(ぶっだ)の『和の精神』を仰ぐ者として、このたびの集団的自衛権の行使を容認する閣議決定には、人間の知恵の『闇』を垣間見るがごとき、深い憂慮と危倶の念を禁じ得ません」

◆本山修験宗(第32回通常宗会決議、6月8日)
「世界に誇る憲法九条を解釈変更し集団的自衛権の行使に踏み切る事は、多くの国との緊張関係を高め、自衛隊員のみならず国民の生命の危険をも限りなく拡大させる事であり、平和を願い生命の尊重を訴える宗教者として許す事は出来ない」

◆真宗大谷派(里雄康意宗務総長、7月1日)
「安倍内閣総理大臣におかれては、仏陀(覚者)の金言、『殺してはならぬ、殺さしめてはならぬ』(『法句経』)という言葉に耳をかたむけ、熟慮いただき、今回の閣議決定を即時撤回されるよう強く求めます」

◆臨済宗妙心寺派(栗原正雄宗務総長、7月3日)
「臨済宗妙心寺派教団が掲げる『私たちは平和を願い暴力に訴えず訴えさせません』のスローガンのもと、武力的行為によってではなく、あくまで話し合いによる平和的な解決を望むものであります」

◆日蓮宗(小林順光宗務総長、7月8日)
「日蓮宗は、この度の集団的自衛権の行使容認という閣議決定が、我が国に戦争の危機をもたらすのではないかと強く危惧するものであります」
「『いのちに合掌』『世界立正平和』を目指す日蓮宗は、国際平和の実現のために日本国憲法の恒久平和の理念を尊重し、将来にわたり戦争や武力行使のないことを強く願うものであります」(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年7月16日付掲載



ブッダの『和の精神』と相容れない集団的自衛権行使。人間の知恵には『闇』がある言う。その『闇』を抑えるのがブッダの精神と言う事だろうが、集団的自衛権行使はまさしく『闇』にあたる。許されることでないない。