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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

日本良い国の時代 愛国者たちの暗黒郷⑤ 放送が盛り上げた総力戦体制

2014-07-14 20:47:12 | 平和・憲法・歴史問題について
日本良い国の時代 愛国者たちの暗黒郷⑤ 放送が盛り上げた総力戦体制
早川タダノリ

NHK会長・籾井(もみい)某を筆頭として経営委員に妄言連発の「お友だち」を送りこんだ自民党安倍政権。2001年、内閣官房副長官時代に「慰安婦」問題をとりあげたNHKの番組に対して介入をくわだてた安倍晋三首相は、NHKを好きなようにいじりたくてしかたがないかのようだ。

銃後を支える
戦前の社団法人日本放送協会時代は国営放送だったので、その時々の政権が求めるプロパガンダをたっぷりとお茶の間へと届け続けた。1941年の「大東亜戦争」勃発以降の悪名高き「大本営発表」はもちろんのことだが、「支那事変」(37年)以降、銃後で戦争を支える国内体制づくりにおいて同協会が果たした役割は非常に大きなものであった。
例えば、『ラジオ年鑑昭和13年』(日本放送協会編、1938年。同協会の業務活動をまとめた年報)を見てみると、高度国防国家づくりに向けた怒濤(どとう)のような宣伝放送にたじろぐほどだ。



「国民精神総動員」とあわせてラジオの普及を呼びかける日本放送協会(NHKの前身)の広告。政府広報誌『週報』第51号(1937年10月6日)より採取

国中にかけ声
国民精神総動員運動の一環として設定された「国民協力週間」「国民精神総動員強調週間」「国民精神総動員産業週間」といった総動員イベントに際しては、「国民精神総動員運動特別番組」として政治家や識者によるありがたいお話満載の講演を放送。特に1937年10月の「強調週間」では(1)午前6時に信時潔(のぶとききよし)作曲「海ゆかば」合唱を放送(2)午前7時30分にはまたまた「海ゆかば」合唱を放送(3)それでも足りないとみえて、午前8時に「国民朝礼の時間」を設けて、国歌放送にひきつづき宮城遥拝(きゅうじょうようはい)(東京にある皇居の方向に向かって敬礼すること)のかけ声を日本国中に流す―という朝っぱらから猛烈な国民精神総動員ぶりである。
ただ、この年の締めくくりは何と言っても12月の「南京陥落」で、占領直前の8日には同協会の肝いりで制作した新作交響楽「南京攻略戦勝譜」と「千人の合唱」を放送して国内の機運を盛り上げ、南京を占領した翌日の14日には「南京陥落の夕」として陸海軍合同の吹奏楽をはじめ「越後獅子」「戦捷(せんしょう)音頭」(!)などを組み合わせた「豪華番組」を流した―という。安倍首相も、こんな放送が流せるNHKが欲しいんだろうな。
(はやかわ・ただのり編集者)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年7月9日付掲載


先日行われた岩国高等学校同窓会関西支部の懇親会の乾杯のあいさつで、戦争を体験した方が学校でも毎朝起立して「宮城遥拝」をやっていたと語っていました。理系だったので、自分は徴兵猶予で戦場に行かずに済んだとの事。
それが終戦後(その方は敗戦と言っていましたが…)、教師は手のひらを返したように「今日は座ったままでよろしい」との事。変わり身の早さに愕然としたと語っていました。
そして今、集団的自衛権の事が心配との事です。
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