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日本共産党兵庫県委員会で働いています。

第2次世界大戦終結70年 第4部 安倍新談話 波紋と矛盾② ドイツ保守系紙の批判

2015-04-20 15:26:54 | 平和・憲法・歴史問題について
第2次世界大戦終結70年 第4部 安倍新談話 波紋と矛盾② ドイツ保守系紙の批判

「日本は報道の自由が保障された民主国家であり、日本語スキル(技能)が貧しい特派員でも情報収集は可能である。それでもギャップは存在する。それは安倍晋三首相のリーダーシップの下で起きている歴史修正の動きによってもたらされた」
独高級紙フランクフルター・アルゲマイネの東アジア特派員カーステン・ゲアミス氏は、日本外国特派員協会のウェブサイトに安倍政権を批判するコラムを残し、3月末に帰国しました。

記事への攻撃
ゲアミス氏は同コラムで、2014年以降、安倍首相の「歴史修正主義」を批判したことで、日本外務省から直接攻撃を受けたこと、さらにドイツ本国の本社・編集部にまで攻撃が及んだと告発しています。
同コラムによると、在ドイツ日本総領事が同年8月末、ゲアミス氏の批判記事(昨年3月7日付など)について、フランクフルトの本社を訪問。記事が中国の「反日プロパガンダ」に利用されているとし、「金が絡んでいる」「中国へのビザ申請を承認してもらうため」などと「侮辱」を並べたといいます。
同紙は内外に保守派として知られます。コラムは「それでも本紙は安倍の歴史修正主義はすでに危険なレベルに達しているとする立場に与(くみ)する。ドイツであれば、自由民主主義者が侵略戦争に対する責任を拒否することはありえない。もしドイツ国内にいる日本人が不快な思いをしているとしたら、メディアが煽(あお)っているからではなく、ドイツが歴史修正主義につよい抵抗を覚えているからである」としています。
安倍首相自身は「歴史修正主義」との批判に対し、「歴史修正主義ではもちろん私は全くない。歴史修正主義は、かつてヨーロッパにおいてホロコースト(ナチスによるユダヤ人大虐殺)がなかったという考え方に対する批判だ」と答えています(3月3日、衆院予算委員会)。
答弁の背景には、安倍首相が1月のイスラエル訪問で、ホロコーストミュージアム(博物館)を訪問・献花して歴史への「謙虚」さをアピールするパフォーマンスをしたこともありました。



フランクフルター・アルゲマイネ紙(背景)とゲアミス氏の記事。手前は、昨年3月7日付掲載の記事「過去の亡霊―日本は歴史修正主義的な言説そのものによって孤立する」のテキスト

「こっけいだ」
安倍首相の弁明は成り立つのでしょうか。ゲアミス氏は「こっけいだ」と本紙にコメント。「ホロコーストはドイツの歴史に関連している。われわれが話しているのは、日本の植民地支配下における侵略、戦争、犯罪の歴史だ。安倍首相自身によって支持された新国家主義的な歴史修正主義が日本に存在する」と批判しました。
侵略戦争の事実を認めず、歴史をゆがめる考え方こそ「歴史修正主義」そのものなのです。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2015年4月17日付掲載


安倍首相は、「ホロコーストの事実を認め、向き合っている」と歴史問題は問題がないと開き直っているとしたら、とんでもない思い違い。
歴史問題は、その国によってそれぞれ異なるもの。日本の場合は、アジア諸国への侵略、戦争、犯罪への反省が必要。
コメント
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