きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

NHK「日曜討論」での、日本共産党・市田書記局長の発言

2009-05-25 22:49:07 | 過去の総選挙・参院選挙
2009年5月24日。民主党の新人事が確定した後の最初の「日曜討論」
はたして、どの党が、国民の生活を守る政治を提案するか・・・


【日本共産党の市田忠義書記局長の発言部分を紹介】

政治とカネ――金権腐敗体質という点では、自民党と民主党はまったく変わらない
 民主党の岡田克也幹事長が、西松建設違法献金事件がらみで小沢一郎氏が代表を辞任したことについて、西松事件は裁判で解決されるべきであり、小沢氏に具体的説明を求めるのは「(筋が)違う」と発言。また、官僚支配から脱却して官僚を使いこなしていくなどと述べました。これに対し市田氏は次のように述べました。

市田 小沢前代表の秘書が西松建設違法献金事件で逮捕、起訴されたことがきっかけで、国民の批判が高まり、その批判に耐えられなくなって(小沢氏が)代表を辞めた結果行われたのが今回の代表選挙です。ところが、(代表選での)岡田さんと鳩山さんとの議論を聞いても、鳩山新代表の就任あいさつを聞いても、西松の「に」もなかった。

 司法の手にゆだねるというが、政治家の政治的道義的責任というのは大事です。公共事業受注企業である西松建設から10年間で3億円ものお金をどうして受け取ったのか、何に使ったのかは、やはり小沢さん自身が明らかにすべきだし、民主党としても自浄作用を発揮すべきです。

 金権腐敗体質という点では、自民党と民主党はまったく変わらない状況が明らかになったと思います。

 「脱官僚」という話でしたが、(代表選では)「脱財界」「脱アメリカ」という言葉は、やはり出てきませんでした。雇用破壊や(毎年2200百億円の削減による)社会保障の破壊も、財界・大企業の要望に応えた政治がもたらしたものですから、やはり政官財の癒着を断ち切る立場に立つ必要があると思います。

 西松事件について、自民党の石原伸晃幹事長代理は「(小沢氏は)何ら反省していない」と、また公明党の北側一雄幹事長は、「(民主党は)自浄能力があるのか」と批判。市田氏は、次のように指摘しました。

市田 二階(俊博・経済産業相)さんは国会で(西松事件について)聞かれて、“お金を出した団体がどういう団体か、お金の出所はどこかといちいち調べる必要はない。それが常識だ”と答弁しました。これは小沢さんが3月4日の記者会見でいったこととまったく一緒です。その点では(自民も民主も)まったく同質です。

 北側さんは、自民党は“きちんとやっている”といいましたが、全然やっていませんよ。麻生首相には任命責任があるのに、「個別の事案には答えられない」と国会の公式の場でいったんです。自民党の国民政治協会自身が西松建設のダミー団体から献金を受け取った事実も明々白々です。これについても、自民党は自浄努力をしていないわけで、自民党に民主党を批判する資格はないし、同罪だと私は思います。

補正予算案――景気悪化から国民を守り、国民の懐を温める経済政策に転換を
 市田氏は政府の補正予算案について、「いまの景気悪化から国民を守るという中身はまったくない」と指摘。他の野党各党も同予算案を批判したのに対し、公明党の北側氏は「深刻な経済危機を認識していない」などと“反論”しました。市田氏はこう述べました。

市田 自公政権のほうが認識していないと私は思います。総額十五兆円先にありきで、中身は一年限り、一回限りのばらまきがほとんどです。一般マスコミでさえ「選挙目当て」だと書かざるをえないのが実態です。

 国民健康保険料が高すぎて払えずに「資格証明書」に切り替えられてお医者さんにもかかれない人がいるのに、そういう人への手当ては一切ないし、生活保護の老齢加算、母子加算も打ち切られたままです。“おかあさん、ぼくは修学旅行は断念するよ”と子どもにいわせるような実態を放置しておいて…。

 やるのならば、やはり後期高齢者医療制度や障害者自立支援法による一割負担を廃止するとか、生活保護の母子加算や老齢加算をきちんと元に戻す、国民健康保険証の取り上げはやめる、国保料をもっと引き下げるということなどこそやるべきです。

 それなのに、一回切りのばらまきばかりで、その中身は贈与税などの減税や自動車を買ったら補助するといったものです。大型テレビを買えばエコポイントだというが、これは環境(保護)とも矛盾します。電力消費量の一番大きなものを買えばエコポイントがたくさんつくわけでしょう。

 いまの景気悪化から国民を守り、外需主導ではなく、もっと国民の懐を温めるという経済政策に転換するという哲学がまったくないと(思います)。

 岡田氏は、「官僚がつくった予算案は絶対に変えないという官僚政治だ」などと批判。北側氏は「生活対策が不十分というのはあたらない」などと述べました。

 市田氏は、次のように指摘しました。

市田 個人消費が(1月~3月は前期比で)1.1%落ち込んでいますが、これは消費税を5%に引き上げた一九九七年以来の落ち込みです。GDP(国内総生産)は年率換算で15.2%の落ち込みです。

 主要な要因は、内需の落ち込みですが、最大の問題は雇用の破壊です。さきほど北側さんは、補正予算案にもセーフティーネットはいろいろあるといわれました。セーフティーネットは必要だと思います。しかし、“蛇口”を止めないままで、「派遣切り」や「期間社員切り」を野放しにしておいて、“安心して首切ってよろしい、セーフティーネットを”というのでは、まずい。

 大企業に社会的責任を果たさせて不当な「派遣切り」や「期間社員切り」をやめさせるための派遣法改正には、政権与党は真剣に取り組もうとしていません。

 もう一つは、やはり社会保障の切り捨てです。

 そういう切り捨てから拡充に転換し、国民の懐を温めて個人消費を拡大し、国内での物の売り買いを活発にすることで景気回復が軌道に乗っていくわけで、そこをきちんと手当てすることが大事です。

消費税増税――与党も民主党も依存する点では同じ、時期と手法が違うだけ
 民主党の岡田氏は、「(次期総選挙以降の)四年間の任期の間に消費税を上げることはない」と述べながら、「選挙で問わずに抜き打ち的に増税することはない」と発言し、四年後以降の消費税増税の可能性を示唆しました。北側氏は、今回の補正予算案と将来の消費税増税とは「まったく関係がない」などと述べました。市田氏は、北側氏の発言に次のように反論しました。

市田 それは大ウソですね。(税制「改革」の)「中期プログラム」では、社会保障の財源として消費税問題を考えるといっていましたが、これはもう「見直す」と与謝野さん(財務相)がいっているんです。十五兆円のばらまきをやり、結局はそのツケを消費税増税で国民に押し付けるということです。

 それから、さかんに「社会保障のため」に“財源が必要だ”と北側さんはいいました。(消費税)導入のときも、3%を5%に上げるときも、「社会保障の拡充のために」というのが名目だったんです。しかし、導入からこれまでに213兆円の消費税が取られましたが、福祉、医療、介護が一つでもよくなったのか。消費税の導入で、いかに福祉が削られたか、社会保障が削られたか、国民はみんな痛いほど実感しています。一方で、今日までに法人三税がいくら減税になったかというと、182兆円です。結局、社会保障のためといいながら、法人三税の減税の穴埋めに使われたといわれても反論できないと私は思うんです。

 消費税というのは、収入の少ない人ほど負担が重い。いま19年ぶりの国民所得の落ち込みです。持ち金が1000円しかないような派遣労働者からも搾り取るものです。しかも、大企業は価格に転嫁することができるから、一円も負担しない税なんです。これほど不公正な税はありません。

 消費税増税を、岡田さんは四年後、(与党は)消費税を含む税の「抜本改革」を2011年にやるという。時期と手法が違うだけで、消費税に依存するという点では、与党も民主党も変わりないと私は思います。

 最後に、衆院解散の時期について問われて市田氏はこう述べました。

市田 三代にわたって国民の信を得ていない内閣が続いており、争点を明確にして一日も早く解散すべきです。悪法を通すための会期延長も論外だと思います。


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知って得する ベランダ野菜の作り方③ サヤインゲン

2009-05-24 20:53:52 | 知って得する シリーズ
知って得する ベランダ野菜の作り方③
サヤインゲン

 今回は、サヤインゲンの作り方のコツを紹介します。
 サヤインゲンには、つるが長くなるつるあり種と、あまり伸びないつるなし種があります。プランターで作りやすいのは、つるなし種です。
つるなし種のタネまきは、4~5月が一般的です。暖地では3月から、冷涼地は6月ころまでまけます。
 収穫までは2~3カ月で、収穫は2~3週間続きます。丸さやのものと平さやのものがあります。



◆プランターの準備◆
 一般的なプランターよりも深い、深さ30穆程度でやや大型のプランターを準備し、市販の野菜用土を入れます。
◆タネまき◆
 25センチ程度の間隔で、ーカ所3粒のタネをまきます。プランターの幅によって、1列または2列になります。
 タネはセンチ程度埋まるようにし、土をかぶせたら手のひらで上から軽くおさえます。水をやり過ぎると芽が出るまでにタネが腐りやすいので、やや控えめに水をやります。夜間は土の表面が乾いている程度が適切です。
 虫害を防ぐため、タネまきから2~3週間、防虫ネットで覆うとよいでしょう。
◆間引きや支柱立て◆
 本葉が出そろったころに、生育の良いものを残してーカ所1本に間引きます。茎が伸びて倒れるようなら、簡単な支柱を立てます。花が咲き始めたら、1株当たり2~3膠の化成肥料を、株元に与えます。
◆収穫◆
 さやの長さが10センチ程度になったころから収穫できます。あまり大きくすると硬くなるので、注意します。茎を折ったり傷つけたりしないように、はさみなどでていねいに収穫します。
◆応用編◆
 長い支柱が立てられるなら、つるあり種やササゲ(インゲンより暑さに強い)も作れます。
 つるあり種の場合は、タネまきの間隔を40センチとし、1列にまきます。つるが伸びだしたら1層以上の支柱を立て、つるもの用ネットを張ります。
 つるが込み合っている部分は、弱いつるを取り除いて風通しと日当たりを良くします。
 収穫が始まったら、2週間に1度、1株当たり2~3グラムの化成肥料を与えます。
塚越覚(農学博士千葉大学園芸学研究科)


 サヤインゲンやエダマメなどは、タネまき前に水に漬けると、逆に芽が出にくくなったり、芽が出るときに茎が折れたりするので、タネはそのまままきます。オクラやニガウリのように皮が硬いものは、一晩水に漬けてからまきます。多くの実物野菜は、花が咲き始めてから乾燥すると、実着きや実の肥大が悪くなるので、こまめに水やりをします。

【しんぶん赤旗日曜版2009年5月24日付より転載】
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瀬戸内 ポニョの庭 福山・鞆の浦

2009-05-22 22:07:11 | ドライブ(県外)
瀬戸内 ポニョの庭・・・  広島県福山市・鞆の浦

福禅寺の客殿・対潮楼。朝鮮通信使が「朝鮮より東で一番美しい景勝地」と絶賛した。

 「あれが映画『崖(がけ)の上のポニョ』をつくった宮崎駿が住んでいた丘の上の一軒家ですよ」。高台にあるカフェのデッキから鞆(とも)の港町を眺めています。
 瀬戸内海の真ん中、広島県福山市の鞆の浦は、万葉のころから潮待ちの港として栄えた町。波止場に漁船が停泊し、円い海岸線に沿ってびっしりと並んだいらかの家々に歴史を感じます。いま、県と市が進める「鞆港埋め立て架橋計画」にたいし
「橋など架けなくても鞆の浦の景観や特色を生かしたまちづくりはできる」と、中止を求める声が広がっています。
 鞆港バス停前から福禅寺を訪ねました。江戸時代に朝鮮通信使一行の宿泊所として使われた所です。座敷から一望する景色は、ブルーの海に大小緑の島々が点在し、瀬戸内海がまるごと池泉(ちせん)式庭園です。
 目前に浮かぶ優しい姿は、天を舞っていた仙人が、美しい景色に酔いしれて島となったとの伝説が残る仙酔島(せんすいじま)です。
 鞆港から船で5分、周囲6キロの島は、福山藩の直轄地だったためか、自然がそのまま残り、小鳥のさえずりがにぎやかです。あちこちに地層が現れ、浸食されてできた岩の門もあり、くぐります。


洞窟蒸し風呂には、海藻、ヨモギ、ビワの葉の3種類がある。
海の横で胎内露天風呂に浮かんでリラックス
 島の名物は江戸風呂です。その種類も洞窟(どうくつ)蒸し風呂、露天風呂、塩工房の足湯などいろいろ珍しいものばかり。最初は海藻蒸し風呂です。
 和風サウナのおもむき。床のムシロに座って15分、じんわりと汗がにじんできます。海藻の香りが充満し、美肌効果に期待です。全身が熱くなって窯から飛びでるとひんやりした海風。露天風呂に体を沈めます。いえ沈みません。海水をくんで作った塩が高濃度で入り、胎内にいるような感覚を呼び起こすとの説明です。ぽっかり浮いた体から力がぬけ、大海原に抱かれた気分です。翌朝はシーカヤックで海の散歩へ「いってきまーす」。小舟をリヤカーに乗せて海岸へ。潮の流れに助けられ、無人島を一周しました。
 午後は鞆の町並みを歩きます。山のあちこちに寺が見え、道端に出合う祠(ほこら)に花が生けられています。
 船道具を扱う古い商家を曲がって港に出ると、
江戸時代に造られた石積みの雁木(がんぎ)や常夜灯のある船着き場から、ひょっこりと荷をかついだ人が現れそうです。石畳の路地に映える屋敷は、保命酒で財をなした太田家住宅です。生薬が入った保命酒は養命酒の元祖とか。オンザロックがおいしい…。
 いつまでも残してほしい港のたたずまい。海の上を走るポニョからメッセージが聞こえてくるようでした。
田村祐好
【しんぶん赤旗日曜版 2009年5月24日付けより転載】


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知って得する ベランダ野菜の作り方② コマツナ

2009-05-20 22:13:19 | 知って得する シリーズ
知って得する ベランダ野菜の作り方②
コマツナ


今回は、暑さにも強く、1年中栽培できるコマツナに挑戦してみましょう。
ビタミンやカロチンが豊富で、カルシウムや鉄分はホウレンソウより多く含み、吸収の効率もホウレンソウより優れるとされる健康野菜です。気温が零度になっても枯死しないほど寒さに強いので、簡単な防寒で真冬の収穫も可能です。別名「冬菜」、「うぐいす菜」とも呼ばれるように、旬は冬~春です。
初夏~初秋まきではタネまきから30日程度で収穫できます。冬まきでは収穫まで2~3カ月必要です。現在は丸葉で葉色の濃いものが一般的ですが、各地方に独特の晶種があり、作り比べもおもしろいでしょう。




◆タネまき◆
長さ65センチ×幅25センチ×深さ20穆程度の一般的なプランターに市販の野菜用土を入れます。
土の表面を平らにならしたら、板きれなどを使って、深さ1センチ程度のまき溝を15センチ間隔で2列作ります。溝の深さが不均一だと、芽の出方がばらつく原因になるので注意します。タネを3~5センチ間隔で溝にまき、溝を埋め戻したら上から軽く押さえます。
その後、たっぷりと水をやります。さらに、防虫ネットでプランター全体を覆います。土の表面が乾き気味になったら、水をやります。
◆間引きや水やり◆
タネまきの時に3~5センチ間隔にしておけば、間引きの必要はありません。夏場は乾燥しやすいので、株元が乾き始めたらたっぷりと水をやります。
◆収穫◆
葉が20センチ程度になったら収穫します。収穫の4~5日前に防虫ネットを除去し、風通しの良いところにおいてやや乾き気味に管理すると、しっかりした株になります。
◆応用編◆
同様のやり方でミズナやチンゲンサイも作れます。チンゲンサイの場合は、一般的なプランターではタネまきの時に10センチ間隔とし、一カ所3粒程度をまいて、本葉2枚のころに間引きをします。
塚越覚(農学博±千葉大学園芸学研究科)


市販の野菜用土は、土・肥料・堆肥(たいひ)や腐葉土以外にもいくつかの材料を混ぜて、水はけや肥料持ちを良くする、酸度や肥料濃度を適正にするなどの工夫をしています。また、病原菌や害虫もいません。このような土を独自にブレンドするのは大変ですから、用土は必要量を購入するのが簡単で確実です。

【しんぶん赤旗日曜版 2009年5月17日付けより転載】
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これでいいのか 温暖化対策中期目標④

2009-05-19 20:49:37 | 環境問題・気候変動・地球温暖化について
これでいいのか温暖化対策中期目標④
問われる日本の未来像


 今の「高炭素・高原発」の、経済モデルを十余年後の2020年も変えないという前提で示された政府の温室効果ガス排出量の中期目標案。ところが、昨年来の米国発の世界経済危機で日本は大きな打撃を受け、この前提条件が早くも目の前で崩壊しつつあります。
政府の中期目標検討委員会の論議では、さまざまな抽象的なモデルが使われました。
 「これらのモデルは今の世の中の産業連関表を前提に数式化したもので、想定外の出来事は考慮されていない。ところが今、(それらのモデルで温暖化対策の悪影響として想定された)粗鋼生産12%減がとっくに起こるなど、思いも及ばないことが起こりつつある」と環境省高官は語ります。


温暖化防止を訴え世界80力国以上で、行われた「アースアワー」のイベントでろうそくを手にするグアテマラの少女=3月28日(ロイター)

一定の手直しも
 1月発足のオバマ米政権が経済再建策の柱に温暖化対策をすえる「グリーン・ニューディール」に着手すると、日本政府も、限界はあるものの一定の手直しも始めました。
 中期目標検討委の議論でも、太陽光発電の増設は現状の「10倍」が精いっぱいで、25倍化案は「とてもできない」と否定されてきました。
ところが政府が景気対策で「20倍」という数字をポンと出し、10倍限度論は簡単に突破されました。
 麻生太郎首相は4月9日の日本記者クラブでの演説で、「2020年には、エネルギー消費に占める再生可能エネルギーの比率を今より倍増して、世界最高水準の20%まで引き上げたい」とぶちあげ、注目されています。
具体的には太陽光発電の規模を20倍にするというだけ。その他の再生可能エネルギーは依然カヤの外の一方、「20%」には大型水力発電が含まれているもようです。そうであっても、政府の選択肢③(7%減)では太陽光は10倍化しか想定しておらず、これ以上の案でなければ麻生構想は実現不可能ということになります。

怖い国際的孤立
 麻生演説にも米国の影響が感じられます。オバマ氏は電力に占める再生可能エネルギーの比率を12年までに10%、25年までに25%にする目標を掲げ、4月下旬の演説では風力だけで30年までに20%にすると表明しました。
これらを具体化する法案の審議も米議会で始まっています。
 年末のCOP15(国連気候変動枠組み条約第十五回締約国会議)に向け、欧州連合(EU)や中国と協議を重ねる米国。京都で開かれたCOP3と違い、日本の面目を立てる必要もない。国際的孤立への恐れが、政府を一連の手直しに駆り立てているようです。
 しかし、今のような程度で間に合うのか。
「(求められているのは)日本という国を二十、三十年後にどうするかの議論だ。新しい経済政策がどうしても必要だ。モデルにインプットしたら、どういう数字が出たという話ではない。こういう議論を続けている限り、理路整然と日本は間違う」1政府の地球温暖化に関する懇談会の委員で国連環境計画・金融イニシアチブ特別顧問の末吉竹二郎氏は9日、都内で開かれた会合で断言しました。
(おわり)


【しんぶん赤旗日刊紙より転載】
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