Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

クラブW杯決勝戦(12/16Rマドリード対グレミオ)

2017-12-17 21:27:05 | ワールドサッカー
日本代表の敗戦を引きずっても仕方ないので、切り替えてクラブW杯の決勝戦、Rマドリード(以下レアル)対グレミオ(ブラジル)のビデオをチェックしました。レアルを見るのは久しぶりで、これまでの「BBC」(ベンゼマ、ベイル、ロナウド)の3トップを前面に押し出す戦いとは変えているだろうと想像していました。

その予想は当たり、ベイルをベンチスタートにして、ベンゼマとロナウドの2トップに、トップ下に若手のイスコを置く4-4-2の布陣でレアルは入ってきました。それまでの「BBC」の3トップでは、3人のMFのところに守備の負担が重くなりカウンターを食らうので、イスコにある程度守備のタスクを課すことでバランスを保とうとするジダン監督の狙いだったと思います。

それでも、この日のレアルはCBのバランや、MFのモドリッチなどが奔放に攻撃参加を仕掛けてきました。それが可能なのは、アンカーのカゼミーロに絶大な信頼を置いているからでしょう。カゼミーロは相手ボールにプレスに行って一瞬遅らせるプレーを得意にしており、遅らせればクロースやモドリッチのカバーが間に合うという計算が立ちます。

試合は圧倒的にレアルがポゼッションしました。パススピードも速く、コントロールも上手いので、グレミオDFはどうしても引いて守る展開を強いられました。グレミオは4-3-2-1と、後ろの2ラインはほとんど自陣にくぎ付けで、何とかFWのバリオスやトップ下のルアンにボールを入れようとしますが、実際に入れることは極めて困難なタスクでした。

それでも、この試合が一方的なスコアにならなかったのは、ひとえにグレミオGKグロエの好守によるものです。シュート20本を浴びせたレアルの攻撃を、最後尾でファインセーブを連発して防ぎました。リベルタドーレス杯(南米クラブ選手権)でも、その好守で勝ち上がってきた、現地語でカウボーイという意味の「ガウショ」魂の粘りを見せました。

この試合は、ロナウドのFKが直接ゴールを割り、1-0でレアルの勝利に終わりました。攻撃がクローズアップされがちなレアルですが、実は守備の安定感が抜群で、クロースやモドリッチらのカバーリングによって相手カウンターを許さなかった、レアルの強さが目立った試合だったと思います。
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実用重視のシンプルなサッカー(12/16中国対共和国)

2017-12-17 14:43:56 | ワールドサッカー
日本対韓国の前に行われた、中国対朝鮮民主主義人民共和国(以下共和国)戦も見ていました。中国は元イタリア代表監督でW杯優勝の経験があるリッピ監督、共和国はノルウェー人のヨルン・アンデルセン監督が率いており、このゲームの注目ポイントを監督対決に絞ってみていました。

共和国は、結果こそ0-1で敗れたものの、初戦の日本戦で明確なチームコンセプトを見せました。それは、縦パス主体でサイドに拠点を作り、少ない人数で攻め切る実用重視のチーム作りです。2トップの安ビョンジュン、チョン・イルガンは真ん中で待って受ける役割に絞っています。共和国は今は在日朝鮮人のJリーガーもいるチームですが、かつては軍人がチームの主力だった時代もあり、そういう戦術的な自己犠牲はできる国民性です。

これに対し、中国は3-4-3の布陣を引いてきました。前からプレスに行ってからのショートカウンターが狙いだったように見えますが、共和国の縦パスの前に後手を踏んで苦しみました。もともと、3バックはサイドにスペースを与えやすいので、共和国が左SBの6番をオーバーラップさせてくると、比較的容易にサイドに拠点を作られるという弱点を露呈しました。

共和国のカウンターで、単純に縦パスを入れるのではなく、攻撃的MFが常にワンクッション入れて変化をつけるようにした工夫の前に、中国はサイドを押し込まれて苦しみました。そのように、内容は共和国優位の展開でしたが、共和国のCKのクリアから、中国の11番がドリブルで相手DFを振り切って独走し、折り返しを20番が押し込んだゴールで中国が1点を先制します。

これで追い込まれた共和国は、FWの12番を投入して3トップの攻撃的布陣で同点ゴールを狙いに行きます。中国も、このゲームはうまく行っていないという判断で、前半から左アウトサイドの14番を下げてボランチを入れるなど、苦しんでいる様子は見えましたが、リードを保ったまま終盤まで推移します。

終盤、共和国ボールのFKのチャンスから、壁に立たせた共和国の選手がしゃがんだところに正確に蹴るFKを見せ、直接ゴールとなり同点になり、試合は1-1で引き分けます。さすがリッピという中国を楽しみにしていた試合でしたが、共和国の実用重視サッカーがそれを上回りました。共和国にいいFWがいれば、W杯出場権争いにも絡んでくるポテンシャルはあると見せた試合でした。















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全く連携できず(12/16日本対韓国)

2017-12-17 14:19:28 | ワールドサッカー
昨日の東アジア選手権の日本対韓国、味の素スタジアムで現地参戦しました。結果は1-4という惨敗で、自分がこれまでに見た代表戦の中で最低に近いゲーム内容でした。日本のバイタルエリアの守備が間に合っておらず、韓国のサイドハーフが中に切れ込んでくる動きに対応するのが今野一枚になってしまった、バランスの悪さが目につきました。

また、韓国の左SBキム・ジンスのオーバーラップに対する植田の守備も良くなかったと思います。特にキム・シンウクに決められた3点目は植田が守っていないといけないポジションです。本来CBの植田に右SBをさせている、ハリル監督の起用が、こういう結果を生んだと言ってもいいでしょう。

攻撃も全然良くありません。特に良くないのは、クロスを入れてからのセカンドボールが全く拾えず、2次攻撃がほとんどできなかったことです。その要因となったのは、3枚のMFの位置関係です。4-3-3は中盤のバランスのとり方が難しい布陣です。MFの倉田、井手口は中途半端に前に出ており、バイタルエリアの守備を今野一人に任せてしまっただけでなく、攻撃に関しても韓国にクリアボールを拾われる、苦しい展開にしてしまいました。

韓国は、6月にシュティーリケ監督が解任されて、8月の最終予選から現在の申台龍監督が率いています。戦術的には、時間がない中で構築する必要があるので、もっとも世界的に良く知られている、サイドハーフを置く4-4-2を採用してきました。この戦術は、選手が何をすべきかわかりやすい長所がありますが、相手に対策を立てられやすいという短所もあります。

その、わかりやすい攻撃のターゲットマンだったのが、FWのキム・シンウクです。彼は199cmの長身で、足元もうまくボールがキープできる長所を持っています。このキム・シンウクが好調だったことが、日本が苦しんだ大きな要因でした。韓国の左SB、キム・ジンスからのクロスを頭に合わせる狙いで、見事に同点ゴールを得ています。

序盤にPKを得て先制した日本でしたが、DFのフィードが雑で相手に拠点を作られたことが苦戦の要因になりました。2点目のチョン・ウヨンのFKは、車屋のフィードミスからです。この日の日本は、いて欲しいところに選手がいなかった印象が強く、連係の悪さが非常に目立った、見ていて悲しくなるような試合でした。

もっと書きたくなれば、マニアック分析で補足します。







































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