ACL決勝の外国人枠は3つしかありません。CBのショルツとホイブラーテンは当確として、残る一人をサイドアタッカーのモーベルグにするか、FWのカンテにするかはスコルジャ監督も悩みどころでしょう。今回はそのモーベルグのネタです。モーベルグはスウェーデン人で、代表歴も3試合あるMFで、浦和レッズに来る前はチェコリーグのスパルタ・プラハに在籍していました。
28歳という年齢的に、欧州ビッグクラブでステップアップするのは難しいと悟ったのか、日本という全く知らない地でのプレーを選択しました。浦和レッズの「北欧、27歳以上」という外国人選びは、ブラジル人主体の他クラブとは一線を画すもので、これから日本で流行りになってくるかもしれません。モーベルグは昨年の開幕前に獲得が発表になっていましたが、コロナの隔離があって3月末の加入になりました。
プレースタイルはすぐにわかりました。ドリブル主体のアタッカーです。サイドに張っている方が得意な選手で、またぎフェイントも見せながら縦にも横にもドリブルで進んで行けます。加入初戦の磐田戦で、いきなりスーパーゴールを見せるなど、個人技は持っていることが最初から光っていました。もっとも、このときは途中加入だったこともあって、周囲と合っていない様子が見られました。
スパルタ・プラハでは直近のシーズンで11得点を挙げていました。その期待にはある程度応え、昨年はチームトップの8得点を挙げていました。サイドのタッチライン際を定位置とする選手なので、守備を期待されると厳しいところはありますが、今季は最初からプレーできるのでもう一段上を期待されていました。
もっとも、今季はスコルジャ監督がコンディション的に仕上がり切れていないことを承知で彼を起用していました。そのため、ゲームの流れから消されることもあり、関根にポジションを奪われてベンチスタートが多くなっています。国際経験は豊富な選手で、イングランドのサンダーランド、スコットランドのキルマーノックに在籍しており、今回のACLのような環境の違う場所では彼の経験が生きるかもしれません。
アルヒラルは非常に強いチームなので、守備に強い選手を多めに起用する手もありそうですが、攻めなければいけない展開になったらモーベルグのドリブルは有効になるでしょう。ベンチに入れば、ちょっと楽しみにしておこうと思います。